神なる龍は、龍を嫌う 7
読み進め
下に行くほど
読みにくく
後半なんて
かなりレシート
ゆずあめ
「受付嬢さん。ランザに伝えて貰えますか?『お前んとこの王女や王、これからどこに住むんだ?』と」
「は、はい!」
「あと、ランザが俺の家に王女達を住まわせると言うのならこう伝えてください。『いくら王命でもそれは嫌だ。王女、お前は命と城、どっちが大事だ?』と」
「はいぃ!!!!」
「あとこれ、迷惑料です。受け取ってください」
「はぁぁいぃぃぃ!! だっしゃぁぁぁ!!!」
受付嬢さんに伝言とお詫びの品を渡し、冒険者ギルドを出た。
「ルナ君、あんな脅しみたいな事をして大丈夫なの?」
「いや〜ダメなんじゃない?」
「だよね!? ランザさんとの関係、崩れない?」
「それは無いんじゃないかな。神界から帰ってきたら、ランザとも冒険に行ってみたいし。もし嫌われてたらそこで仲直りするさ」
槍星だっけ? ランザの2つ名。俺、ランザと冒険に行くのを口実に、ランザから『槍術』スキルをパクらせて頂きたいんだよな。
「でも母様、あのお詫びの品なら許されるのでは?」
「あの宝石で? アレってそんなに凄い物なの?」
「凄いですよ。父様から稽古をつけてもらっている時に、父様が王女に投げつけていましたが、あの宝石を見た王女は腰を抜かしていましたよ?」
「え? ルナ君、王女に宝石投げつけたの?」
「違う。下投げで渡そうとしたら思いの外重くてな。つい力が入っちゃっただけだ」
何十個もあるし、気まぐれで渡したんだよな。
「というかさ、出会った時にも渡してたよな? 俺」
「そうですね。その時も驚いていましたね」
「それは......王女もビックリする程の品物だから?」
「「だろうな / でしょうね」」
「よくそんなの大量に作ったねぇ?」
ジュエルゴーレム狩りの成果だ。あとガチャ運。
「まぁ、んなこたぁどうでもいいんですよ。アレで返事は城のポストに来るだろうし、とりあえず今日は、神界デビューをするぞ」
「「お〜!!」」
フレイヤさんにも招待されてるし、行ってみたかったんだよな、神界。
俺達は仲良く歩いて光の柱の元へ行くと、結構な人数が神界に行けるか試していた。
「ちくしょう、ダメだ。やっぱり限凸しないと無理ぽ」
「そマ?......なら諦めてレベリング行くぞ」
「うぃ〜っす。どこで上げんの?」
「森林か鉱山。森林は質より量で、鉱山は量より質」
「じゃあ鉱山行こ」
「「りょうか〜い」」
そんな会話が聞こえてきた。
「あの人達、裏鉱山に行くのかな?」
「さぁな。行けたとしても、多分死ぬぞ? あれは」
「ですね。ララ・バジリスクと遭遇した所で、そもそも倒せずに負けるでしょう。生きて帰れたら御の字です」
「だな。じゃあ俺達も挑戦するぞ〜!」
「確定で行けるけどね。でも、チャレンジする時のワクワクは楽しみ!」
「リル、一応俺の中に入っておけ。取り残されたら面倒だからな」
『分かりました!』
これで準備は整った。家の鍵は閉めた(勝手に閉まる)し、ランザに王女についても聞いた。フーとシリカは持った。ご飯もある。
「じゃあ......れっつら、ご〜!!!」
柱に触れると、ウィンドウが出てきた。
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条件を満たしています。
『神界』へ行きますか?
『はい』『いいえ』
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『はい』を押した。すると体が光に包まれ──
「ん......おぉ......おぉぉ!!!」
目を開けると、様々な色の草が生い茂る草原に立っていた。
「まさに異世界転移だな。あれ? ソルは?」
辺りを見回してみると、ソルが居なかった。
「父様。母様はどちらに?」
「さぁ? はぐれたかもしんれん。『サーチ』......え?『サーチ』『サーチ』!......えぇ? 使えんのやが?」
ソルを探すために、サーチを使おうとしたのだが、MPだけ減ってサーチが発動しなかった。
「これは......不味いのでは?『フラカン』......もダメですよね〜知ってましたよ? えぇ」
「飛べないのですか?」
「ん〜? いや、天使の翼は翼は使えるみたいだ。だから一応、飛べるっちゃ飛べる」
「なら良かったです。だって父様......」
「あぁ。気付いてるさ......」
今、360度どこ見ても、『ヤツ』がいる。
『『『『『ワォォォォン!!』』』』』
「逃げるぞリル!! フェンリルの数がやべぇ!!」
「はい!!」
フェンリル30体ほどに囲まれてました。
何とかリルを抱っこして空を飛び、上からフェンリルを眺めてみた。
「あれ? でもあれ、フェンリルっぽくない気がするぞ」
「......言われてみれば、体毛が銀というより、白ですね。あれは」
「ちくせう。鑑定スキルとかないのか? この世界はよぉ」
モンスターの名前が気になる。あれはフェンリルじゃないなら何なんだ? どこの誰? お家は? ちゃんと帰れるの?
「ありますよ? 鑑定スキル」
「え? あるの?」
嘘でしょ? 俺、そんなの知らない。
「普通に持ってる方は多いと思いますよ? アイテムの効果やモンスターの名前を確認するスキルですよね?」
「そうだな」
一般的に鑑定スキルと言われるものは、そんな感じだろう。
「それならあります。一般的には望遠鏡などに付与されています」
「おう......まい......がっど......知らなかったぜベイベェ」
こんなことなら魔道具屋さんとか全部見とけば良かった。
「まぁいい。殺して確認すればいいしな」
リザルト画面、至高なり。
「では父様。どちらに向かいますか? 方角は把握してますか?」
「あぁ。一応ミニマップ先輩は機能しているから方角と周辺環境は分かるぞ。だからとりあえず......どっちに行こうか」
「迷いますね。ここ、どの方向を見てもカラフルな草原ですから」
そう。この草原、インフィル草原やペリクロ草原とは比較にならないくらい広い。
「ふむふむ。では東へ行こう」
「何故東へ?」
「太陽が東から昇るからな。ソルの名前の由来は太陽だ。だからソルと出会うなら、東がいいだろう?」
ちょっとしたダジャレだな。
「な、なるほど! それは凄いです! 父様、東へ行きましょう!!」
めっちゃ喜んでくれた。嬉しいな。
「へへっ、じゃあ行くぞ。『ウィンドボム』」
いつものボムボムエンジンで東へ飛ぶ。
「あははははははっ! 凄く楽しいです!!」
「そうかそうか。それは良かった」
リルがニコニコ笑顔で草原を見ている。あ〜凄く可愛い。楽しそうで何よりだわ〜
そして飛び続けること3時間。
「......ようやく草原の端が見えてきた」
「......ですね。もう草なんて見たくありません」
ボムボムエンジンにより、全速力のリルよりも早く飛んでいるのに3時間もかかった。
なんだこの草原。クソエリアなのでは?
「次は......は? 山? 嘘やろ?」
「......帰りたいです」
分かる。だって目の前の山。山と言うより『壁』だもん。こんなの空を飛べなきゃどうやって登るんだよ。
「リル、ちょっと待ってくれ。リザルト出してレベル上げてから行く」
「分かりました。というか、見てなかったんですね」
「あぁ。神龍に負けた時のデスペナが増えるのが怖くて見れてなかった」
もし10レベル上がっているとしたら、それだけで20分もデスペナが長引くからな。
念の為にと、リザルトは見てなかった。
「じゃあ行くぞ......オープナッ!」
アイテムはそれぞれ、99個まで取得して、後は廃棄する設定にして確認する。
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『ステラアントLv70』×4,368討伐しました。
『モスマンモスL65』×211討伐しました。
『デビルサウンドバットLv58』×12,516討伐しました。
『サウンドバットLv50』×23,156討伐しました。
『ダークバットLv55』×9,635討伐しました。
『デビルウルフLv73』×236討伐しました。
『ホワイトウルフLv56』×132討伐しました。
『スライムLv80』×104討伐しました。
『デビルボアLv89』×52討伐しました。
『ワイバーンLv60』×166討伐しました。
『アイスワイバーンLv92』×36討伐しました。
『ドスワイバーンLv100』×6討伐しました。
『フレイムドラゴンLv110』×23討伐しました。
『ブリザードドラゴンLv130』×8討伐しました。
『ライトニングドラゴンLv126』×2討伐しました。
『テンペストドラゴンLv128』×3討伐しました。
『異形の神龍Lv???』を撃退しました。
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ちょっと待って。
「レシートかよ!? 想像の5倍は情報量が多いぞこれ!」
ヤバいってこれ。アイテムの量が怖すぎるって。
「父様。それは父様が頑張った報酬です。有難く受け取りましょう?」
「せやけどさぁ......はぁ。分かったよ。ん?」
「どうしましたか?」
「いや、何でもない」
なんか『簡易表示』ってのがリザルト設定画面にあったのでオンにしてみた。
では続き、オープンヌッ!
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『星蟻の甲殻』×99入手しました。
『苔象の肉』×99入手しました。
『苔象の皮膚』×99入手しました。
『苔象の牙』×82入手しました。
『コウモリの羽』×99入手しました。
『狼の肉』×99入手しました。
『魔狼の毛皮』×99入手しました。
『白狼の毛皮』×99入手しました。
『スライムの核』×31入手しました。
『獣皮』×99入手しました。
『竜の肉』×99入手しました。
『竜の皮』×99入手しました。
『竜の鱗』×99入手しました。
『竜の牙』×99入手しました。
『氷竜の皮』×99入手しました。
『氷竜の鱗』×99入手しました。
『氷竜の牙』×99入手しました。
『龍の肉』×99入手しました。
『火龍の皮』×99入手しました。
『火龍の鱗』×99入手しました。
『火龍の牙』×62入手しました。
『火龍核』×3入手しました。
『氷龍の皮』×99入手しました。
『氷龍の鱗』×99入手しました。
『氷龍の牙』×99入手しました。
『氷龍核』×2入手しました。
『雷龍の皮』×52入手しました。
『雷龍の鱗』×64入手しました。
『雷龍の牙』×12入手しました。
『風龍の皮』×66入手しました。
『風龍の鱗』×99入手しました。
『風龍の牙』×27入手しました。
『風龍核』×1入手しました。
『スキル書:音魔法』×5入手しました。
『スキル書:龍魔法』×2入手しました。
『スキル書:植物鑑定』×7入手しました。
『スキル書:毒物鑑定』×3入手しました。
『スキル書:動物鑑定』×8入手しました。
レベルが38上がりました。380SP入手しました。
『魔剣術』スキルレベルが38上がりました。
『魔弓術』スキルレベルが33上がりました。
『魔糸術』スキルレベルが65上がりました。
『龍魔法』スキルレベルが6上がりました。
『不死鳥化』スキルレベルが10上がりました。
称号『修羅』を獲得しました。
称号『戦神』を獲得しました。
称号『魔天使』を獲得しました。
称号『聖天使』を獲得しました。
称号『背理の天使』を獲得しました。
『イクスティンクション』は『修羅』に統合されます。
『修羅』は『戦神』に統合されます。
『魔天使』及び『聖天使』は『背理の天使』に統合されます。
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「レシート......レシート......レシート」
「父様! しっかりして下さい!」
「レシートレシートレシートレシートレシート」
「そのままでは母様に会えませんよ!?」
「はっ! 私は床屋? ココアのタレ?」
「何言ってるんですか?」
「......なんだ、夢か」
「現実を見てください! 父様はあの戦いの戦績を見たんですよ!」
あ、そうだ。俺は確か、レイドイベントの報酬を確認して......夢じゃない......だとっ!?
「はぁ......龍核以外捨てようかな」
落ち着いて再度確認してみると、既に持ってる物が多かった。
「急に落ち着きましたね」
「まぁな。女の子程じゃないけど、俺もテンションはジェットコースター並だと思ってる」
「ジェットコースター? とはなんですか?」
「そうだな......ウィンドボムで急上昇して、そのまま落ちるような乗り物だ」
例えがめちゃくちゃだ。ごめん、リル。
「それは......何とも恐ろしい乗り物ですね」
「だよな」
今の例えはマジで怖い。遊園地のフリーフォールが生温く感じる例えだもん。
「とりあえずステータスが上がったし、山、登るか」
「はい! 抱っこしてください!」
おっと? リルはメテオラスで飛ばないのか。それにわざわざ抱っこを要求するとは......可愛いな。
「はいよ......よいしょと。じゃあ行くぞ?」
「はい! ビューンと飛んでいきましょう!」
「おうよ!『ウィンドボム』!」
こうして溜めに溜め込んだリザルトを解放し、俺達は山を登った......翼で。
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名前:ルナ Lv32→70
所持金:80,845,590L
種族:天使
職業:『剣士』『ヴェルテクス:ギルドマスター』
称号:『スライムキラー』
所属ギルド:魔法士・Cランク冒険者(94/200)
Pギルド:『ヴェルテクス』
HP:3,310→3,690<1,000>
MP:3,812→4,192<1,500>
STR:4,310→4,690
INT: 2,310→2,690
VIT: 2,810→3,190
DEX:3,810→4,190
AGI:2,510→2,890
LUC:1,155→1,345
CRT:60(限界値)
残りSP:860→1,240
『取得スキル』
戦闘系
『剣王』Lv100
『魔剣術』Lv62→100
『王弓』Lv100
『魔弓術』Lv67→100
『武闘術』Lv100
『魔闘術』Lv1
『刀王』Lv100
『魔刀術』Lv100
『操王』Lv1
『魔糸術』Lv35→100
『走法』Lv0
『手加減』Lv0
『戦神』Lv100
魔法
『火属性魔法』Lv100
『水属性魔法』Lv100
『風属性魔法』Lv100
『土属性魔法』Lv1
『雷属性魔法』Lv100
『氷属性魔法』Lv100
『聖属性魔法』Lv1
『闇属性魔法』Lv1
『自然魔法』Lv100
『龍魔法』Lv94→100
『古代魔法』Lv1
生産系:非表示
その他
『テイム』Lv2
『不死鳥化』Lv90→100
『マナ効率化』Lv0
『天使の翼』Lv0
<>内アクセサリーの固定増加値
SP増加値:非表示
種族補正:非表示
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レシート.....書くのも辛い、読むのも辛い.....レシート。
そして何ともタイムリーな鑑定スキル達ですが、これは単純にルナ君が狩りをサボってたのが原因ですね。
それと『異形の神龍』こいつは一体、なにボスさんなんだ!?
では次回、またお会いしませう。お楽しみに!
誤字報告、ありがとうございます。とても助かってます(小声)