神なる龍は、龍を嫌う 3
遂に神龍との戦いが.....?
「リル、翔の......あの明るそうに見えて地味な奴の所に行ってくれ」
『はい!』
皆が神龍に攻撃を加え始めたので、今のうちに作戦を立てておきたい。
「ルナ、あいつの知能は?」
「拘束とLAキャンセル。あと沸点低い」
氷漬けと追撃キャンセルと煽り耐性について簡潔に説明した。
「了解。ニヒルとマサキ、あとストレリチアとカラーズは動かすよ。それと糸くれない?」
おいおい、神龍相手に糸でやり合うのか?......とりあえず渡すか。
「はい」
「ん? 金の糸?」
「違ぇわ! オリハルコンだ! 金より強いぞ?......多分」
「ありがと。じゃあ他のプレイヤーは任せるよ」
「あぁ。それと、出来れば俺に近づかないように言ってくれ。巻き添え喰らうからな」
「おk」
よし、これで翔なら上手くやれるだろう。知らんけど。
「リル、上だ! 飛んでくれ!」
『はい! 父様!』
「え? 父様って......え?」
あ、フェンリルがリルなの、言ってなかったな。まぁいいか。
リルは10メートル程跳躍したので、そこから俺は飛んだ。
「ありがとう。ソル達の援護に回ってやってくれ」
『分かりました!』
そう返事をして、リルはソル達の方へと向かって行った。
「......やるぞ。王女の避難は終わったんだ。ここからは討伐戦だ」
気を入れ替えろ。やるべき事を1つに絞れ。前だけを見ろ。
深呼吸をすると、意識がすぅっとクリアになる。
「『戦神』『イグニスアロー』......うっ」
イグニスアローで、自分のHPを1まで持っていく。
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『最弱無敗』が発動しました。
『死を恐れぬ者』が発動しました。
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「すぅ......『戦神』『魔纏』『魔刀術:雷纏』」
『ガァァ!!!』
神龍が俺に気づき、ブレスを吐いてきた......が、好都合だ。
「『斬』『雷』」
ズッバァァァン!!!
空気ごと、神龍の右の翼を断ち切った。
『うぐぅぅぅ!!!』
「追撃を!!」
「「「「「おおおぉぉぉ!!!」」」」」
少ししか隙は作れなかったが、下にいたプレイヤー達は魔法や矢、短剣なんかも神龍に飛ばした。
『くぅ......やはりルナだけは最初に「させないよ!『魔弓術:雷槍』!」ぐあぁぁ!!』
皆の魔法を避ける為に空を飛んでいると、ソルが神龍に大ダメを与えていた。
「ピーちゃん! ルヴィちゃん!」
「「了解!」」
「『インテリジェンスアップ』『テクニカルアップ』」
「『パワーアップ』『テクニカルアップ』」
ソルの合図で、ピギーとルヴィさんはソルにバフを掛けた。
「......なら俺も。ステラ、『鼓舞の光』」
「「「「!?」」」」
どうせだから、この戦いに参加している全員にバフを掛けた。
「ルナ君ありがとう!『魔弓術:雷槍』」
ソルがいち早く俺に気付き、そのまま神龍に一撃喰らわせた。
『ぐぅぅぅ!!! 貴様もかぁぁ!!!』
「皆! 一旦引くよ〜!!」
「「「「「了解!!!」」」」」
ん? 妙に連携が取れているな。初めて会う人も多いだろうに、ここまでうまく立ち回れるのか?
いや......これ、全部翔の作戦っぽいな。ソルが前に出ることで、皆を上手く立ち回らせているんだ。
『逃がさん!』
「と、思うじゃん?『斬』」
『何っ!?』
ソルを殺らせると思うなよ? 命張ってでも止めるぞ。
「アルテ、『魔弓術:炎槍』『イグニスアロー』『魔弓術:雷槍』『サンダーチャージ』『サンダー』」
魔弓術と魔法のミルフィーユだ。召し上がれ?
『効かん!』
お気に召さなかったようだ。
「『魔刀術:氷纏』『斬』」
『ふんっ!......ん!?』
あ、コイツ、雷纏だと思って力技で食い止めようとしたな?
残念、氷纏ちゃんでしたっ! お前の表面、凍っていってるよ?
『んぬぅ......あぁぁ!!』
「力技すぎるだろ、お前。『イグニスアロー』『アウラ』」
『温いわ!!』
いやん。全力なのにその感想は酷いよ。......でも、皆が後退する時間は稼げた。
『父様! 避けてください!』
「『フラカン』」
突然リルから念話が来たので、とりあえず全力で真上に飛んだ。
バガァァン!!
『うっ!......小癪な真似を!!』
大きな何かが神龍に命中し、神龍は大きくよろけていた。
「ん?......あ、瓦礫か。って何だあれ!?」
城の残骸であろう瓦礫が飛んできた方向を見ると、リルが大きな瓦礫を運び、投石器のような物にセットしてしていた。
流石に気になったので、翔のところに来てみた。
「何あれ?」
「犬子や木工ガチ勢が作った投石器。あれ、飛ばす物の大きさによって固定ダメージが入るんだってさ」
「強っ! で、リルは運搬の手伝いか?」
「うん。ってかあのフェンリル、リルちゃんだったんだね......後で色々と教えてくれる?」
「もちろん。我が子の強さを語ってやろう」
「ははっ、期待しているよ。で、ルナ。次の作戦を伝える」
「あいよ。『気配隠蔽』」
話してる最中に神龍に狙われても面倒なので、無駄かもしれないが真ギュゲの効果を試す。
「こっちは投石と魔法でダメージを稼ぐから、全力でヘイトを買ってくれ。今のルナ、死なないんだろ? だから死ぬ気で、いや、死んでもヘイトを買ってくれ」
「ブラックだな〜、この職場。まぁいい、労災でる?」
「ワイバーンの霜降りとか言うレア肉なら」
「乗った。ルナ、行っきマース!!」
美味しそうな肉を出されちゃあ頑張るしかねぇだろ?
「『戦神』『アクアスフィア』『クロノスクラビス』」
神龍の顔を水で包み、水を凍らせてやった。
『ぬっ......ふんっ! 貴様、よくもやってくれたな!』
「カモンベイベェ? 神龍君?」
『滅べ。『龍神魔法:滅光』』
超至近距離でブレスを喰らった。
「痛いぞ。それとそのデバフ辞めてくれ。溜め込んでる太陽光がすぐに無くなるだろ?」
『やはり貴様は死なぬのな。他の人間とは違う』
「それは特別か? それともイレギュラーか?」
『無論、イレギュラーよ。生きとし生けるものは皆死ぬ。例え神であろうとな。......だが例外もいる』
ブレスを浴びせながら神龍が語ってくれる。
他のみんなは、今のうちに攻撃準備をしているのだろう。頑張れ。俺がヘイトを買ってるから、アタッカーは任せるぞ。
「......例外とは?」
『不死鳥だ。奴のみは不死だ。生命力が無くなり、灰になろうとも、太陽の光を浴びれば奴は生き返る』
「へ、へぇ?」
『それに貴様は酷似している。本来死ぬ筈の一撃を何度も耐え、不死鳥の如く蘇り、立ち上がる。忌々しいものよ』
そういうの、本人前で言うの良くないよ?
「『癒しの光』......マナーがなってないぞ、トカゲ。ワイバーンですら目の前の人物は侮辱しないってのに。全く、このトカゲときたら......」
『貴様も大概だろうが!』
「そりゃあ、俺はイレギュラーらしいからな? 大多数の人間がお前を侮辱しなくても、俺は目の前で言ってやろう。トカゲとな」
まぁ、だからと言って人を侮辱するのはダメだけどな。神龍だけの、特別オプションだ。
『うるさい!『龍神魔法:グレイシア』!』
神龍が、冷気を放つ魔法陣を地面に出した。
「空を飛べばいいんだ......よっ!」
バガァァン!!!
『ぐわぁ!!』
タイミング良く、大きな瓦礫が飛んできた。
『父様、タイミングバッチリです!』
『だろ? チラチラとそっち見てて良かったわ』
神龍と話しながら、チラチラとリル達の方を確認し、タイミングを見計らっていた。
「魔法部隊! 撃てぇ!!!」
「「「わぁぁぁ!!!!!」」」
神龍が怯んだ隙に、魔法使いのプレイヤーが一斉に魔法を飛ばした。
「ルナさん! ありがとう!」
「コキュートス君!? 来てたのか!!」
なんと、魔法部隊に合図を出していたのは『阿吽のコキュートス』君だった。
「お、おぉ! 初めて名前で呼んでくれましたね!『ブレイズボム』」
「あの時はごめん!『戦神』『イグニスアロー』『アウラ』」
「気にしないでください! ルナさんと戦える事、誇りに思います!」
「思わんでいい!!」
俺はそんなに偉い奴じゃない! 誇りに思わないでくれ!
そうしてお互いに話しながら神龍に魔法を撃っていると、神龍が転倒した。
「今だぁぁぁ!!!!!」
バガァァン!!!
「「「「「おおぉぉぉぉ!!!」」」」」
そうして神龍にダメージを与えていると、神龍の腹から黒いポリゴンがドバドバと溢れ出した。
「ん?......退くか。コキュートス君、後退した方がいい。嫌な予感がする」
「はい! 全軍撤退!!」
「「「「「おう!!!」」」」」
そして神龍は、自身の出した黒いポリゴンに飲み込まれ、真っ黒な異形の存在になった。
『『魔神だ......』』
「え? あれが? 神龍って魔神だったのか?」
『いえ、多分違います。憶測ですが、あの神龍は魔神に操られていたのではないでしょうか』
ほう......ほう?
『フー姉ちゃん、私の予想だとさ、あの魔神って『エレボス』だと思うんだよね』
エレボス? なんだろ、エレベーターのボス的存在か?『へっ! 俺は上下だけでなく、左右にも動けるんだぜ! へへっ!』とか言ってそうなイメージだ。
『ルナさん、貴方の考えている事とは全く違う、とだけ言っておきます。エレボスとは暗黒の神ですよ』
『前に見た時は神界の地下で何かしてたけど、陽の光を浴びてなかったから壊れたのかな?』
「ソーラーパネル式のエレベーターか。面白いな」
『『だから違うって!!』』
「で? あれ、どうすんの? 今は動いてないけど、何かやばそうだぞ?」
元の神龍は、デロデロの巨大なスライムみたいになっている。
『暴れるか帰るかの2択ですね。帰ることにお祈りしましょう。私達の家まで壊れてしまったら困りますからね!』
「お祈りって......」
『お兄さんと狐ちゃんの愛の巣が壊されちゃうよ!? いいの!?』
「全力で祈らせていただきます。はは〜っ!」
やめて、お家だけは壊さないで。宿暮らしはもう嫌なの。お願い!
そう強く思い、天にお祈りした。すると──
夜の空から光の柱が伸び、城の跡地に刺さった。
『エレボス。お前、下界で何をやっている?』
綺麗な女性の声が聞こえてきた。
『......誰だ?』
『母親を忘れたか? 我は『ニュクス』。夜の女神だ』
『っ!?』
異形のスライムモドキがポヨンと跳ねた。
『再度問う。エレボス、お前は何をやっている?』
『......我が娘への躾だ』
『ほう? 確か神龍はお前の娘だったな。我としては躾の必要はないと思っていたが、何故躾を?』
『......我が娘は、他の龍を嫌う。故に治そうとしたまでだ』
『何を言っている? エレボス。お前の娘は、お前の操り人形か?』
『そのような事は決してない!!』
『なら何故、神龍を操り、あまつさえ下界で暴れさせた?』
『我が娘がした事よ。龍の反応に過敏になり、襲った迄だ』
『阿呆め。お前は人間の成長を阻害する気か? ならば、こちらにも策があるぞ?』
『言ってみろ。我が娘の希望が叶うなら、このエレボス、ニュクスの策に乗ろうぞ!』
何これ。親バカとそれを叱る母親? 俺達は何を見せられているんだ?
『ではエレボスよ。1度神界へ戻れ』
『ぐっ......何故だ?』
『神界にて神龍の希望を叶えてやろう。そうすれば神龍にも、下界にも都合がいい』
『なら我は行かなくとも『黙れ』......ぐぬぅ』
わお。声だけママン、すんごい威圧を掛けている。
一応俺達にまで威圧のデバフが付いてしまっている。
『お前は下界を荒らした罪がある。償うまで神界から出れると思うなよ?『──サクリファイス』』
何故か前半分が聞こえない魔法を唱え、声だけママンはスライムモドキを縛り上げた。
『クソっ!......クソォォ!!!』
そうして光の柱まで引き摺られ、スライムモドキのエレボス君は消えていった。
『語り人を含む、下界に住む人々よ。此度は我が息子のエレボスが迷惑を掛けた。心より謝罪する』
声だけママンはそう言うと、光の柱から姿を現し、お辞儀をした。
そんな声だけママンこと、ニュクスさんを見ているとフーが話しかけてきた。
『ルナさん、浮気はダメですよ? ソルさんに殺されますよ?』
「何言ってんだ。俺はソル一筋だ。というかソル以外にそういう目を向けない」
『お兄さん、一途だもんね〜』
『ほんとですかぁ〜? そんな事言って、本当は「あるわけないだろ! 俺はソルだけが好きなんだ!」......』
『『「あっ......」』』
やばい! 皆が静かに聞いてる中、大声で叫んじまった!!
『?......貴方は確か......』
ヤバい。ニュクスさんに見つかった。って言うか、全プレイヤーに見られている。
死にてぇ。過去最高に死にたい気分だ。
『貴方は神龍のお気に入りの語り人ですね?』
「い、いいえ? 違います人違いです」
頼む。この状況を切り抜けさせてくれ!!!
『いえ、違いません。貴方から感じる『トト』と『イシス』、さらに『アレス』の気配......紛れもなく、貴方が『ルナ』です』
「え? トトって誰? 初見さんなんだけど」
やべ。普通に答えちゃった! 終わった......
『なるほど。トト以外とは会っているのですね。それと否定しない辺り、貴方はルナで間違いないようです』
「いえ。俺は『アル』です。人違いです」
苦しい言い訳だ。
『偽名、ですよね? 前にその偽名を使っているところを、我らは知っていますよ?』
「すみませんでした。俺がルナです。ついでにイシスとアレスも知っています」
急展開すぎるぞ!! もう打つ手が無くなった!!!
『ふふっ、間違いないようで良かったです』
「......で? 俺に何か用が?」
俺の情報をばら撒きやがって......何が狙いだ?
『いいえ? 特には。用としては、全ての語り人に向けて、ですね』
ほんほん。なるほろ?
『語り人に告げます。この光の柱に触れると、皆さんは神界へ行けます』
え? マジで?
『ですが、神界は神々の領域。並の人間では神界へは行けません』
どっちやねん。行けるんか行けへんのか、どっちやねん。
『皆さんが神界へ行くには、たった1つの条件があります。それは、『限界突破をしている事』です』
行けるんか〜い!
『今のところ......2人ですか。神界に行けるのは』
はい! 僕は限界突破のワールドアナウンスを流した人です!
そして彼女は2人目の限界突破者のようです!
『限界突破の仕方は至って単純。『レベルを100にする』だけです。これだけで皆さんは、神界へとやって来る事が出来ます』
ララバジ先輩を狩らないと、レベル上げはしんどいだろうなぁ。
『そして皆さんが気になっているであろう、神界について、少しお話します。それでお別れとしましょう』
「「「「「え〜??」」」」」
何故か他のプレイヤーが悲しがってるんだけど。
『ケッ! ルナさん。あの人達、きっとニュクスさんのエッロい姿を見ていたかっただけでしょう!』
『ケッ! これだから女神って奴は!』
「あ、そう。説明サンクス」
そしてニュクスは語りだした。
『神界は言わば、『もう1つの世界』です。海があり、砂漠があり、山があり、草原がある。そんな世界です』
『ただ、出てくるモンスターは皆、幻獣と同等の力を持ちます。知能があり、力がある。そんな生物が跋扈する世界です』
怖すぎて行く気失せたんだけど。俺、神界って空中に浮かぶ神殿みたいなのをイメージしてたんだけど、全然違うんだな。
『ですので、限界突破という制限を設けました。ご理解の程、宜しくお願いします』
そう言ってまたお辞儀をした。
『ケッ! ルナさん、見てください! アレですよ! あの乳ですよ! お辞儀した時に『たゆんっ』てさせるあの乳! 全く、忌々しいですね!』
『ケッ! これだから女神って奴は!』
「お、おう......」
そんなん全然見てなかったぞ......
『そして最後に。皆さんには神界で、あの神龍と戦って頂きたいのです。エレボスに操られる前、ルナという語り人に会うまでは、あの子も力に溺れたものです』
そうなのかー。名前を出すのは辞めて欲しいのだー。
『今でこそ、人間の力をと言うものを理解しているでしょうが、それでもまだ甘い。ですので、皆さんにあの神龍に、人間の力を見せてあげてください』
そうなのかー。
『戦って殺すもよし。勝利し、テイムするもよし。限界突破後の腕試しにするもよし。神龍に関しては、皆さんに任せます』
居場所とか言ってないけどいいのかな?
『神龍の居場所への道は既にありますので、ご心配なく』
そうなのかー。
『では、これにて私も神界へ帰ります。改めて、下界の住む人々へ。この度は、誠に申し訳ありませんでした』
この人、最初の時より口調が崩れてるな。
エレボスの前では威厳のある母親を演じていたのかな?......だから今は、素と言うか、個性のある喋り方になっているのだろうか。
そんな事を考えていると、ニュクスさんは消え、柱だけが残った。
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『レイドイベント:王国の危機』をクリアしました。
各MVPの方には、10万Lが配布されます。
与ダメージMVP:『ルナ』
被ダメージMVP:『ルナ』
ディフェンスMVP:『ガーディ』
サポートMVP:『ソル』
総合MVP:『ルナ』
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「三冠取った。ただ、被ダメMVPは笑うしかねぇな」
神龍のブレス......喰らいまくったもんな......
「よし。帰って寝よう!」
「大勢の前で大告白をしたルナ君? させると思う?」
「ソ、ソル?」
「そうだよ?」
家に向けて体を向けたら、ソルに後ろから両肩を掴まれた。
やばいよ。冷や汗が止まんないよ。
「......スーッ......え、えと、その......」
「ん〜? どうしたの〜?」
やばい。振り返れない。ソルがどんな顔をしているか、見れない。
「あの......お家に帰っておねんねしても......」
「だ〜め」
そう言って後ろから抱き締められた。
「......もう好きにしてくれ」
折れました。この身、そなたに授ける.....
「うん! リルちゃん! ルナ君を運ぶよ!」
「はい!」
あ、声の響き方が違う。今のリル、獣人モードだな?
「あ、ちょっと待て。その前に......」
「「ん?」」
俺は後ろに振り向く前にステラと愛剣を出し──
「ふぅ......ふんっ!」
グサッ!!
両目に刺した。
そして振り向いてから、言った。
「はい。連れて行ってください」
「「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
戦場となった場所に、2人の大きな悲鳴が鳴り響いたとさ。
終わりません。(前書きより)
次回は宴会ですね!初のレイドイベントクリアを祝って。
そしてすみません。この回に全部ぶっ込んだら、7000文字を超えてしまいました(^・ェ・^)
読みにくいところもあったと思いますが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
では、今回はこの辺で。次回もお楽しみに!