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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第2章 アップデートと仲間
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生放送 1

第2章の始まりです!この章でルナ君はパーティを組む.....のかな?

 



 朝起きて登校する。最近の朝は田中君と陽菜と俺の3人でよく話している。


「遂に今日だな! 帰って速攻で始めるぞ! 明日から休みだし、俺はやり込むぞ!」



 そう田中君が言った。



「そうね、月斗君とゲームをするのは楽しみだわ! 合流したらパーティを組んで一緒にやりましょ!」


「そうだな。2人ともキャラクリが終わったら連絡をくれ。広場に行くから。俺の見た目は...確か、今日の生放送で俺の戦闘シーンが出ると思うからそこで確認するか」


「えっ!? 月見里お前、生放送に出るのか!?」


「『俺の戦闘シーン』が、だがな」


「あっそうか。よし、その生放送は何時あるんだ?」


「正午だよ。昼休みになったら一緒に見るか」


「そうね。他にも色んな情報があるだろうし、三人寄れば文殊の知恵とも言うもの。分からないことは一緒に考えようよ」



 こうして朝のお話タイムは終わった。




 そして昼休み。




「よし、見ようぜ!」


「はいよ〜」



 田中君は元気だなぁ。そう思い俺は携帯をホログラフィックモードにして配信を付ける。




 -----------------------------



 放送には3人が座っている。1人は見た目中学生くらいの女の子が真ん中に。少女の左隣は、明るい雰囲気のイケメンのお兄さんだ。そして右隣は優しい雰囲気のこれまたイケメンのお兄さんだ。


 そんな事を2人と話していたら、



「さぁさぁ始まりました!第1回、ユアスト公式生放送!! いぇーい! どんどんぱふぱふー!」



 めっちゃテンション高いなこの子。というかすごく聞き覚えがある気がする。



「ってことでやぁやぁ皆さん、まずは私から自己紹介するよっ! 私は主にスキル開発をしているキアラちゃんだ!」



 キアラと言うのか、キャラクリの時の声の人。



「じゃあ次は僕が。僕は装備開発がメインのレイジです」



 優しい雰囲気イケメンさんはレイジと言うのね。コメント欄がイケメンと少女で溢れている。



「最後は俺だな。俺はカズキ。称号とモンスターがメインだな」



 称号!! あの『最弱無敗』もこの人が作ったのか!? かなり気になるな。



「じゃあまずはどうする? 第0陣のプレイヤーの話? それともいきなり新情報出す?」



 キアラが2人に聞いた。台本は無いのかな?



「台本通り第0陣からだぞ。え〜っとまずユアスト購入予定の皆には謝りたいことがある。俺達は最初、このゲームはあんまり人気が出ないと思って少ない数しか発注してなかったんだ」



 えぇ!? あんだけ話題になってたのに人気が出ないと思ってたのか!?



「そして皆ら思うだろう。『あんだけ話題になってたのに!?』って。これには訳があってな、ユアストの開発チームはみんな開発に夢中でな。外の情報をほとんどシャットアウトしてゲームを作っていてな。それが原因でここまで人気になると知らなかった。申し訳ない」



 3人が頭を下げた。



「そしてその少ない数のゲームを買えた人は、『第0陣』という感じで言われているな。主に掲示板で」



 そうなのか。掲示板見ないから知らなかった。



「そして今日、ユアストを買えた人は多いだろう。その人は『第1陣』と呼ばれると思う。主に掲示板で」



 この人掲示板しか見ていないのか!? 大丈夫かな?



「もう! 掲示板に書いてあることしか言わない気なの!? あんたはちょっと黙ってなさい!」



 キアラがカズキにそう言った。するとレイジが立ち上がって、



「先輩がやらかしたのでここからが僕が。今回生放送をするにあたって公開する情報について話しますね」



 そうそれを待ってた!! ってかカズキは先輩なのね。



「今回の放送ではまず、『第0陣のプレイヤーについて』と『アップデート』についてです」



 第0陣について?なんだろう。まぁ、後でわかるか。



「まず、皆さんにはこれを見てもらいます」



 そうレイジが言うと映像が切り替わった。

 そこには様々なプレイヤーが草原で戦っているシーンが映っていた。



 3人パーティのプレイヤーがインフィルクロウ相手に戦っているシーンは中々に迫力があった。前衛は剣士と戦士が。後衛は弓で援護していた。掛け声でタイミングを合わせていて凄く良い連携を取っているのが分かった。



 それを見た田中君が、



「なぁ、月見里はどれだ?」


「まだ映っていないね。というより俺の戦闘シーンとかどの部分を映すんだろう?」



 俺の戦闘シーンとかはっきり言って迫力がない。スライム相手に色んな斬り方を試すか、ボアを走り回って斬るくらいしかしてないぞ。


 すると目立つシーンチェンジが入った後、俺が映っていた。



「あ、これが俺だ」


「すごく目立ってるね」



 やめくれ陽菜。それすごく思ってたんだ。

 そして映っている俺はボアを狩ってインフィルクロウを見つけたところだ。



『なんだあれ?』

『あぁ、あれがインフィルクロウか。勝てるか? ま、デスペナルティは無いっぽいし殺るか。修行の休憩だ』



 そう言っていた。



「うわぁまじか! 俺の独り言全部入ってるやん!」


「ふふ! 昔からゲーム中は独り言は多かったよね」


「凄いな月見里。このゲームを知らない奴でも理解できるぞ」


「やめてくれ......恥ずか死ぬ」



 そして無情にも映像は進む。



『さぁ、やろうかカラス君』



「のぉぉ! 痛い痛い! やめてくれ!」


「まぁまぁ、そう言わずに。男は誰しも通る道だ」



 田中ァ! お前は優しいのか優しくないのかハッキリしてくれ!


 そして映像の俺はだらりと剣を下げ、自然体で歩いて近づき、一気に斬りあげた。



『チィ! 翼は持ってけなかったか! お前の羽は鉄で出来てんのかぁ?』



「今の凄いね。道場時代よりかなり動きが洗練されてるね」



 そう陽菜は評価してくれた。そして田中は、



「おぉ! 今のカッコイイなぁ! 自然に近づくからあのカラス、気づいてなかったな!」


「あ、ありがとう。この時は剣術の修行中だったからな。今の方が上手く出来るぞ」


「それは今日、見せてもらおうかな。楽しみにしてるね」



 ふふっ。残念だな陽菜。俺は今日から『弓術士』だ!



『これは結構不味いな。飛ばれるとどうしようもない。次は弓術に手を出すか?』



 そうだな、過去の俺。未来の俺は弓術士だぞ。



『これはボアとの戦闘で培った回避斬りの出番だな』



 そう言った後にすぐ、インフィルクロウは急降下して来た。



『ほいっ!』

『ヨイショー!!』



 俺は掛け声をあげて回避斬りをしていた。



「ははは! なんだ今の声! めちゃくちゃ気の抜ける声だったな!」


「戦闘中に余裕を持っている証拠ね。2年前とは比べ物にならないくらい強くなったんじゃない?」


「うーん、この甘さと辛さがサンドイッチされた反応は俺には毒だな。ノーコメントでいく」



『ふむふむ。こいつはボアと同じAIなのか? このまま突進を回避斬りでいいかな』



 そして画面には、



『※ボアより遥かに高性能なAIです』と出ていた。



「ごめんね、インフィルクロウ君」


「ははは! 笑いすぎて腹痛てぇ! 遥かに高いAIをイノシシと同じ扱いはひでぇ! ははは!」


「これ、月斗君が原因じゃない? 普通の人だったら対処できなさそうな捻りの入った攻撃も、最初の攻撃と同じように簡単に躱しているもの。それに気づいていない月斗君は、インフィルクロウのAIをそう評価したのね」


「うーん? 甘さと辛さと苦味も入った感想だな。ノーコメントでいく」



 そして俺はインフィルクロウを討伐した。



『ふぅ。意外とタフだったな。いや、俺がSP振ってないのもあるんだろうけど』



「え!? 月見里SP振ってないのか!? 今までで第0陣の奴らがが『オススメステータス』とか言ってSPの振り方を語ってたぞ!?」


「あぁそれね。それは俺の方向性がまだ決まってないから振ってないんだよ。方向性さえ決まれば振るよ?」



 そう答えたが、『最弱無敗』の称号の為にSPは振りたくないのだ。ある意味方向性は決まっているな。

 草原でのレベル上げは大分辛くなってきたし、まだ未討伐のマネーレトレントを倒して次のフィールドを解放したいな。


 そして俺の戦闘シーンを最後に、映像が切り替わった。



「さぁさぁ皆! どうだった!? 中々に面白かったでしょ? この映像作ったの私なんだ〜!」



 そうか。この映像はキアラさんが作ったのか。それを知った俺は叫んだ。





「お前のせいかぁ!!!!!!!」

さ、まだまだプレイヤー戦闘シーンだけです。(主にルナ君の)次回から沢山情報が出ます。


次回、そんなにいっぱい!? お楽しみに!

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