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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第1章 語り人 ルナ
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報告と買い物と○○から

『剣術』君。死す!

 



 昨日は生産系スキルを教えてもらったあと直ぐにログアウトした。そして学校で陽菜と田中君が「ついに明日!」と言っているのを黙って聞いていた。

 俺は2人のための準備があるからそれについて考えていたのだ。



 今日、剣術スキルレベルを100にしてから陽菜達の為にアイテムを買おうと思ったからだ。主にポーションとか、かな?最初に必要なものとか分からないぞ。



「今までポーションとか使ったこと無かったなぁ。これからは自分で作ってみたいな」



 ポーションの作り方はペリルさんから教わっていない。あの人なら知っているかもしれない。聞いておけば良かったと後悔した。



「よし、行くか」



 そう言って俺は草原へ出てスキルレベル上げを始めた。






 1時間後──







「さ、確認だ! 30分時点では上げ切れてなかったからな。レベルが高くなればなるほど必要経験値は増えてるんだろうな」



 合計1時間の狩りを終えた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『インフィルスライム』×24討伐しました。

『インフィルボア』×37討伐しました

『スライムの核』×16入手しました。

『インフィルボアの皮』×30入手しました。

『インフィルボアの肉』×62入手しました。


『剣術』スキルレベルが5上がりました。

『剣術』スキルは『剣王』スキルに進化しました。

 ━━━━━━━━━━━━━━━




「おおおおお!! 進化した!」




 叫んだ。


 良かった。周りに人がいなかった。もし他のプレイヤーがいたら『なんだあいつ?』とか『進化?』とか言われて掲示板にでも書かれるかもしれん。ケイジバン、コワイ。



「これは早急にスパーダさんに報告だな」



 そう口にして俺はイニティの街の冒険者ギルドへ走った。







「レイナさん! スパーダさんに会えますか?」



 冒険者ギルドに来た俺はレイナさんにスパーダさんに会えるか聞いた。



「こんにちはルナさん。ギルドマスターなら会えますよ? 今日はどうされたんですか?」


「あっとですね、遂に『剣術』のレベルが100になりまして、その報告に来たんです」


「おぉ! おめでとうございます。語り人の方で最初のスキルレベルの限界値到達者ですね! 直ぐにギルドマスターを呼んできますね! 訓練場で待っていてください!」



 そう言って奥に行ってしまった。

 にしても語り人最初のスキルレベル限界値の到達者ってマジか?それって何か特典とかあるのかな?


 そう考えながら訓練場で待った。





「ルナ! お前さん『剣術』のレベルが100になったって本当か!?」



 スパーダさんが走ってやってきた。声が小さめなのは目立つのを配慮してのことだろう。有難い。

 周りの人に聞かれたら何が起きるか分からんからな。ケイジバン、コワイ。



「はい!本当ですよ! まぁ今は『剣王』スキルに進化しましたが」


「は? マジか?って、あぁそうか。語り人はスキルの進化があるんだったな」


「えっ? 皆さんはスキルの進化をしないんですか?」



 純粋に驚いた。現地人はスキルの進化が無いのかな?



「最近は、な。昔はスキルの進化もちょこちょことあったらしいんだがここ200年は無いはずだぞ」


「だが語り人は違う。語り人は『神の加護』を受けているからな。スキルの進化も種族の進化もあるだろう」



 昔の語り人の事を知っているのはベータテスターの人達がいたからかな?あと『神の加護』ってなんだろう。



「種族も進化するんですね! 知りませんでした」


「まぁそうだろうな。種族の進化は......確か、レベル99で『神の試練』を突破すると出来ると昔話にある。それが本当かは分からないが、その文を書いたのはエルフだからな。寿命がとんでもなく長いやつらだ、事実だと思うぞ」



 へぇ。エルフが書いたのか。それはそれとして、ゲームとしてはすごく楽しみだ。あと69レベル上げた先の種族進化とか、もう、ワクワクが止まらんぞ!



「それは楽しみですね! 神の試練と言うからには神と会えるんでしょうか?会えるなら是非とも友達になりたいものです」


「えぇ?神と友達になりたいのか? そんな事を言うやつは初めてだな。まぁ、もしかしたら会えるかもしれないしな、友達になったら教えてくれよ?」


「えぇ、もちろんです!」



 そんな会話と報告(?)が終わって俺はギルドを出た。



「さ、ポーションとか買うか。ついでに普通の冒険者が何を持っているのか聞くとしよう」



 ギルドを出て気付いた。スパーダさんに聞けば良かったと。そんな少しの後悔をしながら俺は雑貨屋に来た。



「すみません。ポーションはありますか?」


「いらっしゃい! 回復ポーションかい? マナポーションかい? どっちだい?」


「あ、両方お願いします。それとポーションとはどんな物か、教えて貰えませんか?」



 俺は回復ポーションを30個、マナポーションを15個買った。回復ポーションが1つ30Lで、マナポーションが50Lだった。

 合計1650Lした。意外と安かった。






 雑貨屋のおじさんにポーションについて聞いた。



 すると、ポーションは『回復ポーション』と呼ばれるHPを回復するポーションと『マナポーション』と呼ばれるMPを回復するポーションの基本2種類だそうだ。その2種類の他にも『解毒ポーション』や『アンチマジックポーション』と呼ばれるポーションもあるとの事。


 ただ、解毒ポーションはこの辺りでは材料が貴重なのと、アンチマジックポーションは聖属性のポーションで、闇属性魔法のデバフを解除できるポーションなのだが、この街には聖属性魔法を持った錬金術師が居ないから作れないとの事。



 そして気になる作り方は、『調薬』スキルで薬草を粉にし、魔力を込めながら水と混ぜるとできるとの事。そこで、『ポーション』ができる。

 これに『スライムの核』を入れると『マナポーション』に、そのまま魔力を入れると『回復ポーション』になるそうだ。解毒ポーションとアンチマジックポーションは作り方を知らないらしい。聖属性の魔法をぶつけたりするのかな? 分からない。



『錬金術』は同じ材料を使って一気に同じ品質のポーションを作るのに必要とのこと。俺はペリルさんに教えてもらったのは金属関係の錬金術だったからな。薬関係のをここで知れたのは大きい。




 こうして作り方を知った俺は、雑貨屋のおじさんにお願いしてみた。



「おじさん、『調薬』スキルを教えてくれませんか?」


「え? まぁ、良いけど。すぐに始めるかい?」


「はい! お願いします!」



 やった!結構急なお願いなのに答えてくれた。 有難い!




 そして10分くらいで覚えれた。



「ありがとうございました!」


「いいよいいよ。これからも語り人が増えるんだろう?なら俺から語り人へ、語り人から語り人へ教えれば俺の労力はそこまでかからん」



 なるほど。それもうそうだな。俺は陽菜や田中君に調薬スキルを教えるとしよう。





 それから俺はリンさんの店に来た。



「こんにちはリンさん!」


「お? いらっしゃいルナ君! どしたの?」



 リンさんはやっぱり元気な人だな。髪の色と同じくらい心も明るい。



「はい、今日は魔糸製の服を買おうと思いまして。あと、冒険者が一般的に持っているアイテムとか知っていたら教えてくれませんか?」


「お! 遂に買ってくれるんだね! 嬉しいよ! それと冒険者のアイテムなら分かるよ! 教えてあげる!」



 俺は以前見た魔糸製の服を買って、冒険者のアイテムを聞いた。イニティの冒険者の持ち物は基本、回復ポーションくらいだそうだ。大丈夫なのかな?まぁ、いいか。



 今日のラストはフェルさんの店だ。俺は試したいことがあるのと、弓が欲しいのだ。



「こんちわ〜」


「いらっしゃい! どうしたルナ? もう暇が出来たのか?」



 そう、俺は暇ができたらフェルさんに武器の作り方を教わる約束をしているのだ。



「いえ、今日は普通に武器を買いに来ました。近々語り人の友達と合流するのでその時に弓を試そうと思いまして」



 そうして俺はアイアンソードと弓を1つずつ、矢を200本購入した。今日の出費は23550Lだ。今まで1番お金を使ったな。



「よし、これで明日の備えはできた。今日はもうログアウトするか......ん?」



 なんか『ピコン!』って音がしてパネルが出てきた。



「え〜っとなんだ?」



 そこにはこう書いてあった。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 ルナ様へ


 Your story―君の紡ぐ物語―を遊んで頂きありがとうございます。Your story運営チームです。


 私共は、明日の正午より、Your storyの公式生放送をするのですが、その放送中にルナ様の戦闘シーンの使用許可と、『剣王』スキルについての一部の情報の開示の許可を頂きたいと思い、メールを送る次第となりました。


 許可を頂けるようでしたら、本メールの下部の『許可する』を押してください。


 これからも、Your story ―君の紡ぐ物語―をよろしくお願いします。


『許可する』『許可しない』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「えぇ!? 運営からぁ!?」




 めちゃくちゃ驚いた。

 まぁ、戦闘シーンは全然構わない。どうせ俺だけが映るわけじゃないだろうし。『剣王』スキルはまぁ、多分『剣術』のスキルレベルを上げると〜?みたいな感じだろう。



「よし、『許可する』と」



 最後にとんでもないメールが来たが、今日はもう終わろう。明日、2人と話すことを考えながら俺はログアウトした。






 -----------------------------

 運営side


「先輩! ルナ君から戦闘シーンと剣王のやつ、許可出ました!」


「お? マジ? 戦闘シーンはともかく、剣王は拒否すると思ったんだが......まぁ、本当に一部しか開示しないし、いいか。ルナ氏には感謝だな」


「そうですねぇ。彼、『特殊クエスト』乱発してますからね。多分無意識だと思いますがとんでもないですよ」


「あの乱発具合は凄いよな! 俺が作った『剣聖』の称号持ちと関わってくれた時はめちゃくちゃ嬉しかったぜ!」


「そっすねぇ。先輩めっちゃうるさかったですもん。そういや明日の生放送、アップデートもするんですよね?」


「そうだぞ。お前も楽しみにしとけよ? 明日からユアストは第1陣のプレイヤーが来るからな。第0陣の奴らがなぜ魔法が使えないかとか、諸々の疑問が解決する時だ」




 運営陣の2人はその後をルナについて話していた。




 ━━━━━━━━━━━━━━━


 名前:ルナ Lv30

 所持金:104,700L→ 81,150L

 種族:人間

 称号:『剣士』『スライムキラー』『ボアの天敵』『モンスターキラー』『最弱無敗』

 所属ギルド:冒険者 (E)


 HP:390

 MP:390

 STR:310

 INT: 310

 VIT: 310

 DEX: 310

 AGI: 310

 LUC:155

 CRT:24


 残りSP:290

 取得スキル

『剣術』Lv95→100→『剣王』Lv1

『走法』Lv0

『手加減』Lv0

『鍛治』Lv1

『金細工』Lv1

『裁縫』Lv1

 new『調薬』Lv1

『木工』Lv1

『錬金術』Lv1

 ━━━━━━━━━━━━━━━

さぁ、第1章が終わりますね!次から第2章、『アップデートと仲間』編が始まります!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 個人情報晒すんだし、せめてソシャゲの詫び石的な感じでなんか欲しい。
2021/08/10 22:05 退会済み
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