ソルの魔女っ子計画〜衣装編〜(4)
ほぼ脱線してますが、結構大事な話になってます。(だいじ)(おおごと)
「「『終わった......』」」
城を出て20時間。ほぼ休憩無しでジュエルゴーレム狩りをした。
今、俺とフーはボス部屋の前で倒れている。
「はは......流石に同じやつを同じルートで何度も倒すのは疲れるな。しかもボスが出るまでに時間がかかるとか、想定外だった」
「そんなのあったり前ですよ......しかも、途中からお喋りになったと思ったら、最後の方は皆無言でしたからね」
『お兄さん......よくこんな地獄を作れるね......凄いよ』
「いや〜それほどでも」
『「褒めてない! / 褒められてないですよ」』
安定のツッコミですな。
「よし、戦果確認して帰るぞ。これで0.2パーセントを引けなかったら、やり直しだ」
「『狂人だ......』」
知らぬ。『0.2パー、○○回で出るかな?』ではなく『出るまで回す』の精神で周回してるんだもん。
あ〜でも、せめて数時間刻みで家に帰るかもしれんな。
今回みたいに外で肉を焼いて食べるの、かなり面倒だったから。
「ではオーープン!」
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『ルビー:ジュエルゴーレム』×54討伐しました。
『サファイア:ジュエルゴーレム』×53討伐しました。
『エメラルド:ジュエルゴーレム』×51討伐しました。
『ダイヤモンド:ジュエルゴーレム』×23討伐しました。
『ルビー』×3,630入手しました。
『サファイア』×3,100入手しました。
『エメラルド』×3,060入手しました。
『ダイヤモンド』×690入手しました。
レベルが3上がりました。30SP入手しました。
『フー』のレベルが85上がりました。
『魔剣術』スキルレベルが38上がりました。
『魔弓術』スキルレベルが33上がりました。
『戦神』スキルレベルが52上がりました。
『不死鳥化』スキルレベルが34上がりました。
称号『宝石狂』を獲得しました。
称号『自制心』を獲得しました。
称号『ジュエラー』は『宝石狂』に統合されます。
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「う〜ん? レベル100になってね?」
ぼく、さんすうできる。97に3たしたら100だよ!
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レベル限界に到達しました。
必要条件を満たしているため限界突破します。
限界突破をしない場合、様々な補正が受けられますが、レベルが上がることはありません。
限界突破後の種族を選んでください
・・・
・・・
・・・
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「キャンセルゥ!!!」
よし、消せた。......消せたはいいけど、後から出せるか?
......あ、ステータスのレベルのとこから出来るわ。良かった。
「ルナさん? どうしました? 遂に狂いましたか?」
「気にするな、持病だ。それと狂ってんのは元からだ。あと、狂人認定はもうされてる」
じゅえるじゃんきぃ......俺、宝石に狂ってる訳では無いのに......強いて言うならソルに狂ってる。
『もう帰ろうよ〜疲れたよ〜!』
「そうだな。素材は多分これで大丈夫だし、フーのレベルも上がったし、これで帰ろう」
おめでとうフー。レベル86......ソルを超えたね!
「そうしましょう。帰りは私が狩っても?」
「『いいよ』」
「では! バッサバッサとなぎ倒して行きます!」
「『頑張れ〜』」
ウチら、後方から見とくんで。前方、任せます!
そうしてフーがバッサバッサと敵をなぎ倒し、無事に城まで着いた。
「「『ただいま〜』」」
「「おかえり! / おかえりなさい!」」
おっと、今度はソルも玄関で出待ちか。良かろう、ロケットしてきてもいいぞ? 受け止めるぞ?
「ぐふぅ......リル、ただいま」
突っ込んで来たのはリルだけだった......少し期待してたのに。
「おかえりなさい。随分と長い間、外に出ていましたね......」
「いや〜、フーのレベリングもしててな。大変だったけど楽しかったんだよ」
うむうむ。実に長いこと遊んでたもんだ。暫くゴーレムとは戦いたくない気もするが、それでも楽しめた。
「そういうことではありません! どうして一度、帰ってこなかったんですか!」
「うんうん。連絡くらいくれれもよかったよね?」
あ......これ、リルの説教モードだ。しかも今回はソルも味方だ。終わった......
「タ、タイミングを見失ってました......」
「でしょうね! そうでなかったら悪質ですよ!?」
「すみません」
誠に申し訳ない。2人とお喋りして狩って、色んな方法で狩って、最後には無言で狩って......でも、楽しんでいて帰ってこなかったのも事実だ。
俺が悪い。
「父様、何か弁明は?」
「ございません。遊んでた自分がダメかと」
「そうですか......では、罰を科します」
ん?
「罰? ど、どういうことです? リル裁判長」
「父様、うるさいです。今回父様に科す罰は、『1日2人っきりで遊びに行く』です」
え......えぇ? 罰とは? しかもそれ、普段からしているのでは?
「うんうん、そうだよ。朝帰りのルナ君には、朝帰りの刑だよ」
なんかソルも頷いている。これ、グルだな? 2人で仕込んでるな?
「......私達は関係ないっぽいので、行きますね」
『じゃあお兄さん、またね!』
「あ、待て! 嘘だろ? お前らも共犯者だろぉぉ!?」
「「知らな〜い。急に連れ出されたも〜ん」」
「......そうだけどさぁ............」
何も言い返せません。最初から、俺が動いた時点で全て詰んでいたのだ。
「で、ルナ君。デートプランはどうする?」
「切り替え早いっすね。普通に外でフラ〜っとして帰るのでは?」
「それで朝まで居れる? 歩き疲れるよ?」
「......マジで朝までなんですね。ちょっと、甘く見てました」
「「だろうね / でしょうね」」
「うん......あ、これって2人一緒に「「じゃない」」ですよね〜」
2日間、遊びに行くことが決まったようですね。ははは!
「分かったよ。数日後になるけど我慢してくれ。それで、衣装の方はどうなったんだ?」
元々はソルのために出かけてたんだ。怒られる意味は無いんだけど......ええねん。可愛いから。
「......もう。衣装の方はね、後は魔石の取り付けだったり、細かいアクセサリーを付ける感じだね。それと......帽子かな?」
「分かった。とりあえず魔石作ってくるわ」
「うん! 頑張ってね!」
「私は着いていきます」
「はいはい。じゃあまた後で」
「うん! ご飯作って待ってるね!」
「は〜い」
そうして、何とか無事に鍛冶小屋まで来た。
「まぁ、ここに来る意味は無いんだけどな」
「ですよね。逃げたかっただけでは?」
「もう、そんなに怒るなよ、リル」
ずっとリルはお冠だ。そんなに長いこと離れるのがダメなのか?
「怒りますよ。私がどれだけ心配したと思ってるんですか。母様はそれ程心配していませんでしたが、私は凄く心配しました」
心配......か。そら怒るわな。帰ってきたら『楽しかった!』なんて言われたら、なぁ。
「ほら、お膝においで」
「いえ、今は......」
「いいからおいで」
リルを抱っこして、椅子に座っている俺の膝の上に載せる。
「心配してくれてありがとうな。帰ってきた時は......俺の配慮が足りなかった」
ぎゅ〜っと抱きしめながら言う。するとリルは、ポロポロと涙を零した。
「......いえ......私も、言い過ぎたと思います」
「そんな事ないさ。俺だってソルが『ちょっと行ってくる』って言って、次の日の朝に帰ってきたらリルと同じ気持ちになって言うだろう」
想像の範囲内でしかないけどな。
「......次は絶対に連れて行ってください。それなら心配しません」
それが何か、根本的な解決になるとは思わないが、それでリルが満足すらならいいだろう。
「もちろん。家を出る時にも言ったろ? 次はリルを連れてくって」
「はい......」
「ん。なら大丈夫だ。次はリルと遊びに行こう」
「はい!」
遊びという名の狩りにな。ふははは!!
「じゃあ魔石を作ろう。可愛い可愛いソルのために、つよつよな魔石を作ろう」
「はい! では父様、またフェンリルの素材をお使いに?」
「あぁ。今度は牙を使う」
「そうですか。硬い上に鋭いので、扱いに気を付けてくださいね?」
「心配性だなぁ、リルは。大丈夫だって。平気平気」
あれ? これフラグでは?......いや待て、フラグをフラグと認識してるなら大丈夫だ。回収しないように気を付けるんだ。それで、大丈夫。
「まずはホープダイヤモンドからだな」
机の上にダイヤモンドを700個ほど出し、ルビーとサファイア、エメラルドも700個ほど出した。
「合金化」
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『ダイヤモンド』『ルビー』『サファイア』『エメラルド』を合金化しますか?
成功率:2%
消費MP:50
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「え......嘘だろ......?」
なんで成功率が10倍に? なぜ? 意味が分からない。
「父様? どうされました?」
「......あんなに沢山、狩る必要が無かった......」
「え?」
もしかして......限界突破しなかった場合の補正?
「うん。そうだ。きっとそうだろう。そうでないと辛い」
「父様、一度お休みになられては?」
「いや、大丈夫。まぁなんだ。結果的にダイヤモンドの必要数が減っただけだ」
「そ、そうですか?」
うん、そうなんだよ。知らんけど。
「じゃあ、量産!」
俺は700個全ての宝石達に合金化をかけた。結果は――
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『ホープダイヤモンド』×20作成しました。
『神匠:錬金術』スキルレベルが61上がりました。
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「20個......我、確率に勝利なり」
本来なら14個のところ、6個も勝ってしまった。
「おめでとうございます、父様」
「ありがとうございます、リル様」
「真似しないでください!」
今の俺はテンションが少し高い。リルの真似だってしちゃうもんね。
「じゃ、1つを魔石にするかね」
遊んでばかりはいられない。魔力を込めるという、大切な作業が待っている。
「......前に、ご飯食べるぞ」
「はい!」
お昼ご飯を食べないと。それと少し、ソルの手伝いをしよう。
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名前:ルナ Lv97→100(限界値)
所持金:80,810,590L
種族:人間
職業:『剣士』『ヴェルテクス:ギルドマスター』
称号:『スライムキラー』
所属ギルド:魔法士・Dランク冒険者(30/200)
Pギルド:『ヴェルテクス』
HP:2,060→2,090<1,000>
MP:2,562→2,592<1,500>
STR:2,980→3,010(200SP)
INT: 980→1,010
VIT: 1,480→1,510(50SP)
DEX: 2,480→2,510(150SP)
AGI: 1,180→1,210(20SP)
LUC:490→505
CRT:50(限界値)
残りSP:550→580
『取得スキル』
戦闘系
『剣王』Lv100
『魔剣術』Lv62→100
『王弓』Lv100
『魔弓術』Lv67→100
『武闘術』Lv100
『魔闘術』Lv1
『刀王』Lv100
『魔刀術』Lv100
『走法』Lv0
『手加減』Lv0
『戦神』Lv16→68
魔法
『火属性魔法』Lv100
『水属性魔法』Lv100
『風属性魔法』Lv100
『雷属性魔法』Lv100
『氷属性魔法』Lv100
『自然魔法』Lv100
『龍魔法』Lv94
『古代魔法』Lv1
生産系
『神匠:鍛冶』Lv100
『神匠:金細工』Lv100
『裁縫』Lv99
『調薬』Lv82
『神匠:付与』Lv100
『木工』Lv1
『料理』Lv15
『神匠:錬金術』Lv23→84
その他
『テイム』Lv2
『不死鳥化』Lv7→41
『マナ効率化』Lv0
<>内アクセサリーの固定増加値
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遂にレベルがカンストしてしまったルナ君。彼が今後限界突破する時に選ぶ種族とは.....!?
次回、『人間、辞めるわ』デュ○○スタンバイ!!
というのは冗談で、次回も衣装編です。あと2話程で魔女っ子計画が完了すると思います。(^・ェ・^)