表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第5章 限界突破と冒険者
138/492

ソルの魔女っ子計画〜衣装編〜(1)

ローブ編と迷いましたが、統合しちゃいました( 'ω')

 



 城の1階、裁縫スキルの生産所にて――




「ルナ君、神鍮鉄の糸はある?」



 ソルの魔女っ子の服......いや、ローブ作りが始まり、材料に神鍮鉄が必要と言われたところだ。



「あるぞ。ブリーシンガメンの時の残りが」



 俺はあの時の残りの糸を出した。

 ......うん、短いね。これは確実に裁縫には使えないだろう。



「あ〜......伸ばせる?」


「いや、こっちのインゴットと合金化させてから、もう1回糸にすればいい。アルテ、フー、シリカ」



 MP増加の為に、アルテとメイド2人を顕現させた。



「お兄さん?」


「ルナさん? どうされました?」


「フー、神度剣(かむどのつるぎ)を貸してくれ。あと2人とも、ちょっと数秒刀モードになってもらっていい?」


「はい!」


「おっけ〜」



 フーから神度剣を渡され、2人は刀になって俺の腰に装備される。



「「うっわぁ......」」



 今の俺の装備を見た時のソルとリルの反応......まぁ、妥当だよな。



「それ、武術大会でやったら皆逃げるよ?」


「そうですよ......神器で固めるなんて、お相手が可哀想です」


「まぁまぁ。今回の相手は神鍮鉄だ。ダイジョブダイジョブ」



 今の状態、過去最高のMP値を叩き出している。



 総MP量、脅威の8,000!!!




「では参ります。合金化!......糸!」



 8,000もMPがあれば、神鍮鉄でも全部糸に出来るよね。



「そう思っていた時期が私にもありました」



 糸にした時にMP全部持ってかれた。悔しい。そのせいで少しフラっとしてしまった。

 これからの戦闘面、生産面に於ける問題が浮き彫りになったな。



「大丈夫?」


「大丈夫だ。ブリーシンガメンの力、甘く見ちゃあいけんのです」



 数秒で魔力切れから回復するの、つおい。とてもつおいお。



「で、糸はこれでいいか?」



 机の上には超長い金の糸が乗っている。

 長さは数十......いや、数百メートルはあるんじゃないか?



「うん! バッチリだよ! ありがとう!」


「どういたしまして。それとお礼は2人にも、な」



 シリカとフーをメイドに戻した。この2人の協力が無ければ、こんなに長い糸は作れなかった。

 感謝でござる。



「シリカちゃん、フーちゃん。ありがとう!」


「「いえいえ〜 / いいよ〜!」」


「2人ともありがとうな。フー、刀返すよ......それとシリカ、これ」


「ん? あ、箒!」



 箒de蜂起だ。シリカの分を渡し忘れていたからな。



「大体の掃除ならこれで楽になる。頑張れ」


「うん! ありがとう、お兄さん!」




 そうして2人はメイド業に戻って行った。




「じゃあ再開しよっか! 型紙は準備済みだから、後は魔糸で布を作れば準備は終わるね!」



 魔糸? あれってリンさんくらいしか作れないんじゃなかったっけ?



「作れるのか?」


「うん。っていうかルナ君。ルナ君なら魔糸ぐらい簡単に作れるはずだよ? ほら......あの、魔力打ちだっけ? あれの応用」



 えぇ!! あれの応用で出来ちゃうの? 嘘やん!



「これは魔糸裁縫師の人に教わったんだけどね、この魔糸の作り方は注意点があるんだって」


「お、おう」



 ソルさん、あなたいつの間にこの国に3人しか居ない魔糸裁縫師の内の2人目に出会ったの?

 そんでもって、そんな人に教えて貰えたの、すげぇな。



「1秒で15MP持っていかれるんだって。だから、直ぐに魔力切れになるの。流石にルナ君でも15MPはキツいよね?」


「いけるぞ。余裕だ」


「え? でもブリーシンガメンって......」


「そうだな。10MPだな。でもさ、『マナ効率化』というスキルを知ってるか?」


「あ! 2倍!」


「そう。だから15MPぐらいなら余裕だ」



 マナ効率化によって、俺のMP回復速度は2倍になっている。

 そしてこれ、何故かブリーシンガメンの『神速回復』による回復速度まで2倍になってるんだ。


 だから今の俺、毎秒20MP回復している。



「とんでもないスキルと一緒に、とんでもないアイテムを持ってるんだね......」


「フレイヤさん、マジ感謝」



 フレイヤさん、あざーっす!



「で、この糸に魔力を纏わせたらいいのか?」



 話を戻そう。魔糸を作るのに時間がかかるなら、早めに始めたい。



「うん! 指で糸を挟んで、魔力を纏わせながら糸を滑らせるの。そしたら、指で挟んだところが魔糸になるから」


「OK任せろ!」



 めちゃくちゃ簡単だ。すぐにでも始めよう。



 そうして神鍮鉄の糸を魔糸にすること1時間。遂に魔糸化が終わった。



「出来た......けどさぁ」


「うん......」



「「糸が足りない」」



 布を作るのに、インゴット1つ分の糸じゃ圧倒的に足りない。

 あらかじめ計算しておくべきだった。そして長い期間をかけ、チマチマと準備を進めればよかった。



「ソル、神鍮鉄の糸は装飾用にしてさ、布本体はオリハルコンで作らないか? これなら簡単に量産出来るし、手持ちが大量にある」


「そうだね。そうしよう!」



 神鍮鉄はアダマントを使うので、はっきり言って数が無い。

 報酬やらなんやらで貰ったが、安定して増えないんだ。



「アダマントも量産出来たらなぁ......」


「父様、オリハルコンが量産出来る時点でおかしいのですよ?」


「知らぬ。左様な事、我は知らぬ」



 リル! この世界はなぁ!! サーチを持ってる奴が勝つんだよぉぉ!!!



「ってことでオリハルコンをドーン!」



 俺は机の上に、オリハルコンのインゴットを10個ほど置いた。



「「おぉ〜」」


「この後にする事は分かるな?......そうです。また2人を呼ぶのです」



 さっき送ったばっかなのに、申し訳ない。



「シリカ、フー」


「「は〜い」」


「すまん。また頼む」


「「了解!」」



 フーから神度剣を貸してもらい、2人は刀になった。



「またまたすまんな。助かる」



 そうしてオリハルコンを全部糸にした。神鍮鉄よりオリハルコンの方が柔らかいからか、消費MPはかなり少なく済んだ。



「2人ともありがとう。それとマジでごめん」


「ありがとね!」


「いえ、気にしないでください。元々はルナさんの武器ですし、今はメイドですよ? これくらい造作もないです」


「そうだよ! フー姉ちゃんの言う通りだよ!」



 へぇ、シリカはフーの事をそう呼ぶのか。知らなかった。



「まぁ、また何かあったら呼ぶわ。その時も宜しく頼む」



「「はい! / うん!」」



 戻って行く2人を見送りながら、俺は内心で『また呼ぶんだろうなぁ』と思った。



「じゃあルナ君、この糸を繋げて、それから魔糸に出来る?」


「よゆ〜よゆ〜」



 俺はアクセサリー用の魔道具を出し、糸の先端と先端を溶かしてくっ付けた。

 それから指に魔力を纏わせ、糸を滑らせて完成だ。


 こうして3時間程で作業が終わった。



「次は......私の鍛え上げた裁縫スキルの出番だね!」


「どれくらい上げたんだ?」



 俺、あんまりソルのステータス見ないから知らないんだよな。



「ふっふっふ......『神匠:裁縫』スキル、レベル15!!」



「「おぉ!!」」



 神匠になったのか! 凄いな!



「それは凄いな! 何の神に認められたんだ?」


「えっとね、『ヘラ』と『アテナ』だね」


「およ? 最高神じゃなかったか? ヘラって......」



 俺の場合、『神匠:金細工』をヘラが認めてくれている。

 ヘラに関してはフーから時々話を聞くので、少しばかり情報を持ってるぞ。



「だね! でもこれで私もルナ君の仲間入りだよ!」


「そうだな。頑張って色々生産しようじゃないか」


「うん! いっぱい作って、いっぱい売ろう!!」



 俺とソルの合作なら、高品質なアイテムを作ることも、今よりもっと簡単になるだろうな。






「お二人共、性能が良すぎたら値段が高くなりすぎて、売れませんよ?」



「「あっ」」

何気にルナ君の全力装備の登場でしたね!

布都御魂剣にクトネシリカ。それに神度剣とアルテまで.....刀3本に弓1張ですね!とんでもねぇです。


次回は布作成と装飾に行けたらな、と思います。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ