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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第5章 限界突破と冒険者
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お昼ご飯と神器の神器

平和でござる。


重桜の艦船が常設化されたので、しばらくキューブ集めと建造の沼に浸ります.....天城さん欲しい( '-' )

 


「依頼完了、お疲れ様です」


「ありがとうございま〜す」



 ドゥルム鉱山から王都に戻ってきたので、依頼完了の報告をした。



「さ、帰ろう。お昼の材料は......あるか」


「うん! あるよ〜」


「じゃあ帰ろうか」



 俺はリルの左手を繋ぎ、ソルはリルの右手を繋ぐ。



「慣れてしまった......俺はもう、昔には戻れないのかもしれない」


「無理だよ。人は変わる物だもん」


「そうですね。私も近いうちに、本当の娘となるでしょう」


「「ん〜」」



 それ、暗にソルと結婚しろって言ってないっすか?



「ま、それは時間がかかる。ゆっくり、のんびり、気長に待ってるといい」


「父様、神獣の寿命は数万年ですよ?」


「詰んだな」



 それ、ソルと結婚ルートに入ったら100パーセントリルが娘になるではないか。(仮)とのお別れルートでもある訳だな。



「心の拠り所である((カッコカリ))は死守したい」


「「駄目です」」


「そんなぁ......」



 というかソルさん、そこで乗るととんでもない事になりますよ?

 今回は敢えて見逃しますけど、次回は気を付けてくださいね?




 そんな感じの雑談をしていると、家(城)に着いた。



「あ、おかえりなさ〜い!」



「「「ただいま〜 / ただいまです」」」



 フーが庭で掃除をしていたので、そのまま合流した。



「フー、ご飯だから上がるぞ〜」


「分かりました〜!」



 そう言ってフーは箒とちりとりを戻しに行った。



「......ソル。前に言ってた魔法の箒、作るか」


「え、本当に? やったぁ!」


「それとフーの掃除用の箒も作る」


「フーちゃんの?」


「あぁ。ここの敷地ってかなり広いから、用具入れまで戻しに行くのも大変だろ? インベントリに入れるとしても、枠を圧迫して可哀想だしな。だから顕現できる箒を作れば、出し入れが簡単になると思ったんだ」


「「なるほど」」



 それに、『取りに行く時間』と『戻す時間』の短縮が出来たら、その分掃除も早く終わるし、自由にできる時間も増える。


 面倒だから......と言う理由だけではない。



「よく見てますね、父様。そういうところ、大好きです」


「うんうん。人をよく見てる」


「あ、ありがとう?」



 正面から褒められるのは、なんか恥ずかしいな。



「お待たせしました〜!」


「じゃあ入ろうか。フーの手洗い魔法、頼んでもいいか?」


「もちろんです!『アクアボール』『ファイアハンド』『ドライ』」



「「「おぉ〜!」」」



 流石元魔法の女神。魔法の操作が完璧だ。



「凄いね! バシャっとして、ぼぉっとして、ビューンだね!」


「語彙力を捨てたコメント、流石っス」



 これは関西人にありがちな擬音語会話だな。今の説明で分かってしまうのがつらい。


 バシャっとして、ぼぉっとして、ビューン......



「......これ、1工程に出来ないのかな」


「ん〜難しいですね。それぞれ水、火、風属性の魔法ですので、火と風は合わせることが出来ても、水と合わせるのが難しいです」


「そっかぁ」



 良いアイデアだと思ったんだけどなぁ......いや、俺は諦めないぞ!



「とりあえず、ただいま」


「「「ただいま!」」」


「そしておかえり」


「「「おかえり!」」」



 全員で帰ってくると、こうなるよね。



「じゃあ料理にかかろうか」


「あ、今回私も手伝ってもいいですか?」


「リルが? もちろんいいぞ」



 3人でキッチンに立とうではないか。



「な、なら私も〜」


「フーは料理出来るのか?」


「出来ません!」


「「ダメじゃん!」」



 なんでわざわざ『私、スパイです! 採用してください!』みたいなことを言ってんだ。



「まぁ、見て料理スキルを取ればいいさ。それで変わるだろ......多分」



 リルは生産系スキルが取れないが、フーは取れる。

 だから料理スキルを取ってもらい、せめてもの品質アップを狙う。



「......フーちゃん、試しに聞くけど、前に料理を作った時って、その料理はどんな感じだった? 出来れば周りの意見を聞かせて」




「えっとですね〜、色んな方に『ダークマター』だとか、『石炭』とか言われましたね」




「「あ〜......」」



 まさかの料理下手属性を持っていたか。それはメイドとして、かなり致命的な問題なのでは?



「まぁ、『火加減』と『手間』と『待つこと』を覚えたら、フーでもフレンチトーストくらいは作れるだろ」


「何故にフレンチトーストを?」


「何となく。あれはそこそこの手間がかかるし、弱火でじっくり焼くし、その分待たないといけないから」


「なるほどね。納得したよ」



 本当に適当に言ったことだが、奇跡的に話と合ってた。



「とりあえず今回は見学で、な」


「は〜い」



 ここまで来るのに長かった。お腹空いたわよ。空腹ゲージがそこそこ危ないわ。ウフフっ!



「そろそろ作ろっか!」



 そう言ってソルはエプロンをつける。



「おぉ、似合ってるな、そのエプロン。手作りか?」


「うん! ルナ君が鍛冶にハマってる時に、ちまちまと作ってたの!」


「可愛いよ。本当によく似合ってる」


「えへへ、ありがとう!」



 ただ、1つの違和感がある。巫女服だ。巫女服とエプロンのコラボに、ほんの小さな違和感が気になる。



「......魔女っ子も近いな」


「ん? 何か言った〜?」


「なんでもないよ。箒について考えてた」



 パーフェクトコミュニケーション!!


 ここで『なんでもない』だけだと疑われるので、後ろに理由を付けた。

 そしてその理由は最初の小声の部分との関連性もある、完璧な言葉選びだった!!


 ふはは! ここまで上手く誤魔化せ「ルナ君?」......る......



「ハイなんでしょう」


「お塩取って〜」


「仰せのままに」



 あっぶねぇぇ!! 別にバレてもいい事だし、そもそも隠し事は『最弱無敗』くらいだからいいけど、思考をダイレクトで乗っ取るとは思わなかった!



「あ、ハンバーグでござるか?」


「うん! これを使ってハンバーガーを作るの!」


「おぉ、パティでござったか」



 結構凝った物になりそうだな。



「じゃあリル、このレタスモドキをちぎってくれ。ハンバーグより少し大きいくらいのサイズでいいぞ」


「分かりました!」



 レタスモドキと言ったのには訳がある。

 .....だってこの葉っぱ、赤色なんだもん。



「となると俺の仕事は......バンズの用意かな」


「うん! そこのパンをいい感じに切っちゃって」



 危ない危ない。仕事が無くなりかけた。



「おっほ! この包丁めっちゃ切れる」


「だよね! 私も最初かなりびっくりした」



 切れすぎて怖いくらいだ。リアルで欲しいな。

 そう思っていると、隣で見学していたフーが口を開いた。



「その包丁、高純度の玉鋼が使われてますね」



 え? マジで?



「「分かるの?」」


「はい。しかも打ち方がとても綺麗ですから、匠の技でしょうね」


「「へぇ〜」」



 俺も包丁を作って、この包丁と比べてみようかな?


 ......やっぱやめとこ。惨敗する未来しか見えん。



「おわりました!」


「ならバンズに色々乗せていこう。まずはソースとなるケチャップからだな......紫色の」



 なんかさ、全体的に色がおかしいんだけど。この世界のトマトは紫色なのか? 茄子じゃん。



「次はどうするのですか?」


「う〜ん......ソル、チーズある?」


「あるよ〜、はい」



 ソルからチーズを貰った。生の平べったいチーズを。



「あんがと。リル、こうやって四角に切って乗せてくれ」


「はい............これでいいですか?」


「完璧だ。それじゃこいつを、『イグニスアロー』」



 イグニスアロー君の火力を極限まで抑え、チーズを溶かしていく。



 戦闘にも鍛冶にも料理にも使えるイグニスアロー君、万能。



「その制御、とんでもない才能と努力が必要ですよ......」


「そうか? フーにそう言って貰えるのは嬉しいなぁ」



 元魔法の女神に褒められちゃった。嬉しいな。



「それじゃあパティをオンするよ〜」


「「は〜い」」



 そうしてチーズの上にハンバーグを乗せ――



「リル、ここレタスモドキの出番だ。パティの上に乗せて、最後にこのバンズで挟めば完成だ」


「はい!」




 そしてハンバーガーが完成した。




「「「「いただきます!」」」」



 かなり久しぶりなジャンクフードだ。楽しみだな。



「美味しいな! チーズもパティも、かなり良いのを使ったのか?」


「チーズは市販のやつだけど、お肉はワイバーンだね。オークの上質なお肉との合い挽きだよ」


「それはまた高級品だな」



 オークのレアドロップに、遭遇するのも倒すのも大変なワイバーンの肉。シンプルに高級だ。




「「「「ごちそうさまでした!」」」」



 美味しかったです。また今度、作りたいな。



「フー、スキルは取れたか?」


「はい、バッチリです!」


「それは良かった。じゃあ俺は刀とか諸々作ってくる」


「「「は〜い」」」


「さらばっ!」



 そう言い残し、俺は鍛冶場のある庭の小屋に来た。



「おぉ、中は結構広いな......いや、広すぎん?」



 おかしい。明らかに外から見た時より広くかんじる。


 そう思い、一旦小屋から出て、外を確認する。



「小さいな......これ、あれか。『空間生成』的なやつが使われてるのか」



 予想だが、この小屋には古代魔法が使われている。



「空間魔法......でも出来るのかな? 知らんけど」



 空間魔法、どうやったら取れるんだろうな。




「ま、今はいいや。とりあえず刀を作らないと」



 最初はフーの刀を作ろう。




「材料は......『斬鋼ノ御魂』はやめとくか。共食いみたいだもんな。知らんけど」



 オリジナリティ、欲しいよな。ルナ、動きます。



 俺はストックしてある玉鋼を出し、アダマントとサファイアを出した。



「宝石も一緒に......上手くいくと良いな。合金化!」


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『玉鋼』『アダマントのインゴット』『サファイア』を合金にしますか?


 成功率:1%


 消費MP:700

 ━━━━━━━━━━━━━━━


「キッツ!......でも、やるしかないねぇ?」



 部の悪い賭けに乗りたいお年頃だ。




 1回目――失敗



「あ〜まぁ、ダメだよな」



 2回目――失敗



「知ってた」



 3回目〜21回目――失敗



「もはや無」



 22回目――



 ピカッ!



「きちゃぁ!!」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

蒼神鋼(そうしんこう)』Rare:26を作成しました。


『錬金術』スキルレベルが3上がりました。

『神匠:錬金術』に進化しました。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「強そう」



 蒼神鋼、カッコイイ。見た目は青みがかった玉鋼だな。



「錬金術はようやくか。あんまり使ってやれなくてすまんなぁ」



 正直、玉鋼くらいにしか使わんのよな。



「あ、調薬の存在を思い出した。ポーション、全然使わんからなぁ」



 やりたい事がポンポン頭に浮かんでくる。



「とりあえず今は刀だ。リラックスリラックス〜」



 こっからは鍛冶だ。雑念を持ち込んじゃいけない。



 炉に火を入れよう。まずはそこから。



「『イグニスアロー』『アウラ』」



 他の人に気を使わなくていいので『サーキュレーション』は必要ない。すまんなサーキュレーション。君の出番はかなり減るよ。



「まずは弱火で」



 蒼神鋼が赤くなったら取り出し、魔力打ちで少しずつ延ばしていく。


 そして5mmほどの板になったら、水に入れる。



「『アクアスフィア』」



 ジューッ!と音を立て、余分な炭素が除かれる。



 次に、蒼神鋼を小さく割っていく。割った鋼から、刃に使うやわらかい部分と、刀身に使う硬い部分で分ける。


 そうして分けた鋼を、梃子皿(てこざら)に乗せて、蔦ちゃんで固定する。



「あ、出番来たな。『サーキュレーション』」



 俺は泥や粘土を持っていないので、蒼神鋼に触れる空気の量の調整が、この魔法しかない。



「ごめんよサーキュレーション。ありがとうサーキュレーション」



 魔法にも感謝。



 そうして固定やらサーキュレーションやらをしたやわらかい方の鋼を炉に入れて熱し、魔力打ちで延ばしては切り込み入れ、半分に折ってから重ねて、また叩いて延ばす。


 これを9回繰り返したので、次は硬い方へ。



 こっちもやり方は同じなので、単に15回繰り返した。



「よし、合金化」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『蒼神鋼(皮鉄)』と『蒼神鋼(心鉄)』を合金化しますか?


 消費MP:2,000


 成功率:70%

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「......うっそ〜ん」



 そうか、布都御魂剣の時は普通の玉鋼からやったから100%だったのか。忘れてたな。



「ハイド○ポンプ、君に決めた!」



 色々と違うが、合金化をする。



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『蒼神ノ御魂』Rare:――を作成しました。

 ━━━━━━━━━━━━━━━




 真っ青な鋼が出来た。




「ばなな」



 今、こんな顔をしているぞ( ᐛ )



「また......神器......」



 御魂ァ......なぜ貴様はこちらに来るゥ......



「ま、いっか。フーのためだ、神器の方が助かるわ」



 アレ(メイド)でも神だ。神器の方がいいだろう。



「よし、切り替え切り替え」



 蒼神ちゃんを熱して、日本刀の形に打ち出す。


 ここは1番丁寧にやった。ゆっくり時間をかけ、1ミリのズレも無いように、丁寧に丁寧に魔力打ちで叩いた。



「......荒仕上げ」



 荒仕上げとして蒼神ちゃんにヤスリをかけ、表面を整えた。



「刃文」



 もう少しで終わりだ。刃文を出すために炭の粉と水を合わせた『焼刃土(焼刃土)』を塗り、乾燥させる。



 そして炉に入れて、全体を熱していく。


 それからアクアスフィアに入れて一気に冷却する。これで刃文が出来る。



「おっほぉ! 蒼い刀身に黒い刃文。びゅ〜てぃふぉ〜」



 ロマンの塊のような見た目だ。凄く綺麗だ。



「......よし、荒砥石で研いで......完成!」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『霊剣:神度剣(かむどのつるぎ)』Rare:――製作者:ルナ


 攻撃力:2,000〜20,000

 耐久値:∞

 付与効果『不壊』『斬』『魔力刃』『存在感』『生命力増強:2,000』『魔力増強:2,000』『全ステータス補正:大』『全戦闘系スキル補正:特大』『刀術補正:特大』『STR補正:特大』『魔刀術補正:特大』『感情超強化:主従愛』『顕現』『専用装備:フー』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「ふむ......分からん」



 特に『存在感』と『感情超強化:主従愛』が分からん。



「どれどれレドレド?」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『存在感』

 ・任意の相手の注意を刀身に引き寄せる。

 ・任意の相手を注意を刀身から引き離す。


『感謝超強化:主従愛』

 ・装備者に主がいる時、STR、DEX、VITが2倍。

 ・主に対しての好感度が1,000以上の時、AGI、INTが2倍。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「えっぐぅ......ってか好感度 is 何?」



 多分、ステータスから見れるかな?



「あった......えぇ?」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:フー(布都御魂)

 性別:無し

 レベル:1

 種族:上位付喪神(霊剣:布都御魂)

 主:ルナ(9,999)

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「これ......だよなぁ? なんかカンストしてないっすか?」



 何故? 言っちゃなんだが、嫌われてると思ってたぞ?



「う〜ん......まぁ今は気にしないでいいや、好感度だし。......そう、ただの好感度だし」



 賢いポンコツメイドに数値上、どんなに主従愛を持たれても問題ない。





「さ、脇差とかも作っちゃうか」




 後で一気に渡そうじゃないか。

ハンバーガー、思いっきりミスってる気が.....ま、まぁ、そういうこともあります。私も何度かやってますから.....


それとこれは共感者が多いと思いますが、2%より1%の方が当たるんですよね。もっと言えば、1%より0.05%の方があたるんですよね。


確率という名の、ガチャの闇です。


次回、『イベント報酬確認』です!お楽しみに!

それと次回にステータス載せますよ〜!

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