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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第4章 第1回イベント:武術大会
123/492

表彰式とアップデート内容の紹介

お疲れと

みんなに言って

さようなら

曲がり角にて

再会したね


ゆずを

 



 転移した先は、そのまんま表彰式場だった。



「うぇ、人多い......」


『どうしました? 大丈夫ですか?』


「人に酔った......」



 ここ、最初の闘技場のように武術大会の出場者全員がいる。



「あ゛ぁ゛ぁ゛......気持ち悪ぅ」


『もう、我慢してください! 短時間ですから!』


(はよ)う......早うしてくれ......」



 しんどい。これ、とんでもなく大きな弱点だ。



『これより!表彰式を始めます!呼ばれた方は上の台まで転移しますので、そのままでいてください!』



「早う......」


『うるさいですねぇ』


「だって......気持ち悪いもん......」



 もうやだ。早く終わって欲しい。




『まず! 刀術部門から。3位、『阿吽のコキュートス』さん!』



 コキュートス君が呼ばれ、レイジさんの所に転移していた。



『刀術部門3位入賞、おめでとうございます。賞品は100万Lと、お好きな戦闘スキルを1つです』


「ありがとうございます!」



『おおおぉぉぉ!!!』



 歓声と共に、コキュートス君は転移で戻されて行った。




『次に、2位の方。『茜』さん!』


「はいっす!」


『刀術部門2位入賞、おめでとうございます。賞品の方は、300万Lと、王の名前の付くスキルのスキル書です』


「スキルは分かりませんが、ありがとうございますっす!」



『おおおおおぉぉぉぉ!!!』


 コキュートス君より大きな歓声が上がり、茜さんも戻されて行った。




『刀術部門優勝者!『ルナ』さん!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!』



 早いわ!


 ━━━━━━━━━

 表彰台に転移します。

 ━━━━━━━━━



 ウィンドウが出たと思ったら、もう既に転移していた。



「刀術部門優勝、おめでとうございます。賞品は1,000万Lと『武神』のスキル書と称号。それと、特別賞として、『付喪神』が贈られます!」


「あ......ありがとう......ございます」



 い、要らねぇぇぇ!!! 付喪神、要らねぇ!!!

 もう間に合ってんだけど!! 話せるだけで2人、あとアルテに宿る神を合わせて、合計3人もいるんだけど!!!



 ━━━━━━

 転移します。

 ━━━━━━



「うぇ......また人に酔う......」


『貧弱ですねぇ? 本当に優勝者ですか?』


「はい......優勝者です......」


『全くそうは見えませんけどね! それ、慣れた方がいいですよ?』


「痛み入ります」



 全くもってその通りだ。なんでこんなに人混みに弱いのか、意味がわからない。



『続いて剣術部門の表彰です! 3位から、『マサキ』さん!!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!』



 お、マサキだ。おめでとう。



『剣術部門3位入賞、おめでとうございます。賞品は先程の言ったように、100万Lと戦闘系スキルのスキル書です』


「ありがとうございます!!!」



 めっちゃ綺麗な礼をするんだな、マサキ。




『続いて2位!『黒の巣』さん!』


『おおぉぉ!!!!』



 黒の巣君、そういえば2位だったな。あんまり記憶にないや。



『おめでとうございます。300万Lと、王のスキル書です』


「ありがとうございます!」



 さぁ、さっさと終わらせよう。



『剣術部門優勝者!『ルナ』さん!!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!!!』



 うっさ! 鼓膜破れるわ!



 そして転移して――



「剣術部門優勝、おめでとうございます! 賞品は先程と同じです」


「え? つまり、2人の付喪神が来るってことですか?」


「はい!」


「......終わった......」



 5人、ですか。ってかおい待てよ? 魔法部門も確か、特別賞があったよな?







 まさか――








『魔法部門3位、『イリス』さん!』


「はい!」


『3位入賞、おめでとうございます。100万Lと、お好きな属性魔法のスキル書となります』


「ありがとうございます!」



『続いて2位!『ルヴィ』さん!』


『おめでとうございます。300万Lと、お好きな上級魔法のスキル書となります』


「ありがとうございます」



『魔法部門優勝者!『ルナ』さん!』


「......はい」



 やべぇよ。嫌な予感しかしない。どうすればいいんだコレ。



「魔法部門の優勝、おめでとうございます。賞品は1,000万Lと『マナ効率化』のスキル書、そして称号と付喪神です」


「あ、ありがとうございます」



 もうハッキリ言ったよね。『付喪神です』って。


 勝手に出て勝手に優勝した手前、『要りません』なんて言えないんだよ。



 はぁ......




『それでは! 総合部門の表彰式に入ります!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!!!』



 やっぱり総合部門が1番盛りあがってるな。



『では早速3位から。『サニー』さん!!』


「はい!」


『総合部門3位入賞、おめでとうございます。賞品として、1,000万L、そしてギルドホームが贈られます!』


「ありがとうございます!!」



 ギルドホーム、どんなのなんだろうか。気になる〜



『続いて2位!『今日犬子』さん!!』


「は〜い!」


『総合部門2位入賞、おめでとうございます! 賞品は2,000万Lと魔法複合スキル、それとギルドホームです!』


「闘術優勝も兼ねて、ありがとうございます」



 この人、やっぱり凄いな。次回に闘術部門に出たら俺、負けそうだな。



『ではでは! 皆さんお待ちかね、優勝者の表彰台です!』



 やめよ? その溜めはやめよ? ねぇレイジさん。頼むよ。



『総合部門優勝者は、『ルナ』さん!!』


『おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』



 グッバイ鼓膜......また会おうな!


 おかえり鼓膜......ブリーシンガメンでお出迎えだ。



「総合部門優勝、おめでとうございます。それと改めて。刀術、剣術、魔法部門の優勝、おめでとうございます!」


「ありがとうございます」


「いきなり四冠も取って、本当に凄いです! それと賞品の方は魔法複合スキルのスキル書と、『神器:グラジオラス』と付喪神と称号、最後に、特別ギルドホームです!」


「ありがとうございます!」



 うん、グラジオラスとギルドホームとか、色々気になるな。



『ではでは! これにて表彰式は終了です! 皆さん、盛大な拍手を!!!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!!!』



 俺もパチパチパチ〜っと、拍手をしておいた。

 だって、歓声を上げるほど俺の精神は強くないし。




『では最後に! キアラさんからお話を聞いて、今回のイベントを終わりにしましょう!!』




 お、遂に来た。ある意味1番の本命イベントが。




『ハロハロ! キアラちゃだよっ! みんな、武術大会お疲れ様!! みんなとっても個性的な戦いをしていて、とっても面白かったよ!!』


『それでね! 私からいくつかお話があるの!

 まず、今日はこの後、サーバーをクローズしてアップデートに入るよ! だからユアストにログイン出来ないから、よろしくね!』



 やっぱり。例のアップデートが来るわけだ。



『それで次に、アップデート内容の紹介だよっ! カズキ、カモン!』


『えぇ〜呼ばれました、カズキだ。俺から言うのは2つ。今までのユアストはチュートリアルだと思ってくれ。

 それともう1つ、ここからが本番だ。敵の数は増え、さらに強くなるし、やりたい事はどんどん出来るようになる。楽しみにしててくれ』



 ほぇ〜敵が強くなるのか。楽しみだな。



『ありがとうカズキ! それと私から言うのは、細かいアップデート内容だよっ!』



 そう、そっちを待ってた!



『まずね、これ!『ダンジョンの追加』だよ!』



 壇上のキアラさんがそう言うと、ウィンドウが出てきた。



『そのウィンドウに出ているダンジョンは、アップデートに追加されるダンジョンの1つだよ! 最初のダンジョンの場所は『インフィル草原』のどこかだね! あ、ランダム生成じゃないから、1度見つけたら安心だよ!』



 えぇ......このダンジョン、まさしく『ダンジョン!』って感じの洞窟だな。


 草原に1つ、石の小さな山が出来てたら、そこがダンジョンの入口なようだ。



『次に、喉の乾きや空腹の追加だよ! カズキも言ってたように、これまではチュートリアルのようなもの。これから、ここでの人生が始まるんだよ!』



 正に『生きる』訳だ。面白いな。最初に簡単にしてプレイヤーを集め、一定のラインが来たら難しくしていく。


 そうしてプレイヤーを楽しませるわけか。



『後は通常モンスターのテイム確率が上がったり、魔剣の作成確率が上がったり、とかだね!』



 へぇ〜、他のモンスターをテイムするのもいいかもな。



『じゃあこれで私の話は終わりだね!! みんな、本当にお疲れ様! 楽しかったよ! それと、賞品の方はアップデート後に配られるからね!』


『おおおおおぉぉぉぉ!!!!!!!!』


『あと30分で強制ログアウトだから、それまで自由にしててね!それじゃあ!!』



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 王都ロークス冒険者ギルドに転移します。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



 これでイベントが終わったようだ。



 とりあえず2人と合流しないと。



『リル、リル! 聞こえるか?』


『はい、父様』


『ソルと一緒に宿屋まで来てくれ。そこで合流しよう』


『分かりました。母様に伝えます』


『あぁ、人に気を付けてな』


『はい!』



「っしフー、俺達もさっさと出るぞ」


『は〜い』



 もう。リルはしっかりしてるってのに、フーはだら〜んとしてるな。





 そして宿屋にて――




「お疲れ様ルナ君! 優勝したね!」


「おめでとうございます父様! お家、貰えるんですね!」


「ありがとう2人とも。家、楽しみだな」


「そうですね! 私の職場になる家、綺麗なところだといいですねぇ」



 現在、フーはメイド服だ。



「その服でメイドをするのか?」


「いえ、たまに違うメイド服を着ますよ? フリッフリのやつとか、スラーっとしたやつとか」


「メイドは確定なんだな」


「はい!」



 もう、俺の中のフーのイメージはメイドで固定されそうだ。


 ......巫女服も良かったけどなぁ。



「あ、そうだ。皆に言わないといけない事が」


「どうしたの?」


「付喪神が来るらしい。4人も」


「「4人も!?」」


「ルナさん、それに関しては大丈夫ですよ」



 ん?



「どゆこと?」


「いえ、ルナさんは多分、人が増えすぎて困る〜って思ってたんですよね?」


「そうだな」


「それなら大丈夫です。ルナさんが武器を作らなければ、そもそも宿る場所が無いので付喪神が来ませんから」


「......それもそうだな」



 付喪神の前提条件、『神器クラスの武器』を作らなければ、そもそもの問題で宿れないのか。



「すまん、解決したわ。神器はもう作らない」


「そっかぁ。でも見たかったなぁ、ルナ君の新しい付喪神」


「速攻で神器作るわ」


「父様!?」


「どうしたリル」


「い、いえ。とてつもない速度で手の平を返されたものですから......」


「ソルが見たいと言ったんだ。速攻で作るに決まってんだろ?」


「そ......そうですね!」




「私は何を見せられているんでしょうか......」




 それから少し雑談をして、ログアウトした。







「......はぁ、頑張ったな、俺! 優勝おめでとう!!」

いや〜無事(?)に武術大会が終わりました!!

次回で4章が終わるはずです!!はずです!!!


ではでは次回、『家.....家?』です!お楽しみに!


今回こそは外さないィ!

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