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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第4章 第1回イベント:武術大会
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猛者でもっさもさ、本戦出場への鍵

次回予告、ニアピン!


あ、某音ゲーで難易度マスターのフルコンボが取れまして、めちゃくちゃテンション上がりました。

 



『予選2回戦目では、89人の中から、本戦出場者となる4人になるまで戦ってもらいます!』



「へ〜そうなんだ」



 85人もふるい落とされるのか。キッツ!



『今回は、刀術部門の予選会場と同じエリアで戦ってもらいます! 試合ルールは変わらず、バトルロイヤル形式です。ただし、上位4名のみが本戦出場への切符を手に入れられます!』



 無駄にかっこいい言い方をしたな、レイジさん。


 俺、そういう言い方をできる人を尊敬するよ。

 だって、聞いてる人を盛り上がらせる言葉遣いを使えるって、それは才能だと思うんだ。


 数ある言葉の中から、聞き取りやすく、分かりやすい言葉を選べるのは凄いよ。



「バトルロイヤルか......もっとFSで鍛えれば良かったかな?」



 でも、そんな時間はありません。ソルと遊ぶ時間の方が大切です。



「経験でカバーするか。漁夫って漁夫って、漁夫の利だ!」



 バトルロイヤルの基本、漁夫の利で勝ちに行こう。それが本戦出場への鍵と見た。




『それでは、控え室の皆さん! お手元のウィンドウより転移をお願いします!』



「はいは〜い、と」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『剣術部門』2次予選会場へ転移します。

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 2次予選と予選2回戦、どっちが合ってるんだ?



 そう思いながら、俺は転移した。






「あぁ〜帰ってきちゃったよ、ここに」



 あの闘技場だ。確か90人を斬ったんだっけ?



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 1分後に試合が開始されます。


 試合形式はバトルロイヤルです。


 2次予選の参加人数は89人です。


 最後に生き残った上位4人が、本戦へ出場出来ます。


 ルール

 ・『剣術』及びその進化先以外のスキルの使用不可

 ・『その他』スキルの使用不可

 ・『ポーション系統』のアイテムの使用不可

 ・装備効果によるHP回復、状態異常回復の効果の使用不可


 本戦出場への鍵を握るのは誰だ!?

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「いやん、ネックレスの回復効果ぁ......」



 ダメでした。フレイヤさん、あなたの加護を受けたネックレスはステータス超強化アイテムになりました。

 回復効果は見事に封印されましたよ。



「しゃ〜ない。今回は『生き残る』立ち回りでやるしかないな」



 1回戦目や刀術予選のように、バチバチに戦いに行くと負けるだろう。


 だって、日本一のプロゲーマーの今日犬子(こんにちわんこ)君が出てるんだぜ? それにきっと、マサキやガーディ君も勝ち残っているだろう。


 そんな中、安定を取りに行かなかったら強者という嵐に呑まれ、予選敗退だろうな。



「さ、ステラ。お前1本でやるぞ」



 右手にステラを顕現させる。



 愛剣を出してもいいが、もし壊しちゃったら俺、泣いちゃうからね。精神衛生上、愛剣を出す訳にはいかないのだ。




『それでは! 予選2回戦目を始めます!!』




 試合が始まり、プレイヤーが見えるようになった。



 ......やっぱりマサキとガーディ君が居るな。それに、犬子さんは遠くの方で既に戦いを始めている。



 なら、俺のすることは?



「はい、『気配隠蔽』」



 真・ギュゲースの指輪の最も尖った能力、『気配隠蔽補正:特大』を発動させる。


 これでコソコソと隠れながら、打ち合いが終わり、疲弊したプレイヤーのHPを刈り取ろう。


 そう、確かこの戦法の名前は『陰キャ戦法』だったかな?




「ごめんね」



 ズバッ!



「んなっ!」



 敵同士で戦い、勝った方が少し離れて休憩しているとこを、後ろから近づいてステラで斬る。



「今回は目立った瞬間に終わりだ」



 できる限り気配を殺し、PS(プレイヤースキル)でも隠密行動していく。



「はぁ、はぁ、ガーディ! ルナはいたか!?」


「見てない! それより横ォ!」


「っ! すまん助かった!」



 アレはマサキとガーディ君だ。どうやら2人で行動しているようだな。


 全く、バトルロイヤルでチーミングとは頂けませんな。



 でも、運営が何も言わないならしょうがない。運営に決められたルール内で戦うのがプレイヤーだ。




「ガーディ! さっき飛ばした奴が消えた!」


「俺もだ! 足を斬ったらそのまま敵が消えたんだ!」


「どうなってるんだ!?」


「知らん! けどやるしかないぞ!」


「分かってる!」




 ごめんね。2人が削ったやつ、俺が美味しく頂いてるわ。



 いい感じにHPを減らしてくれてるから、いい感じにキルスティールをしているんだよな。




 そしてそのまま、残り8人になったところ――




「やぁ、マサキ君。ガーディ君。やるかい?」


「「うわぁ」」



 マサキ達と犬子君が出会ってしまった。



「いやぁちょっと俺、犬子とは戦いたくねぇかなぁ」


「俺もですね。殺されるならルナさんに殺されたいですよ」


「ははっ! それもそうだね!......でも彼、もういないよ?」


「......お前が殺ったのか?」


「さぁ、どうかな?」



 上手いな〜、マサキを口車に乗せて、そのまま倒そうとしているな。



 でもマサキ、君の10メートルくらい先に俺はいるんだ。

 犬子君もそんな嘘をつかなくとも、後ろを注意深く見れば俺はいるよ?



「ガーディ、仮に犬子がルナを殺ったとしたら、俺達で犬子を倒せば、実質俺達2人ならルナを倒せるってことじゃね?」



 おい、何言ってんだ。



「それもそうだな。......戦うか?」


「あぁ、犬子を倒してルナを煽る!」



「「え?」」



 何言ってんだマサキ。俺はお前の前にいるんだぞ。例え犬子君を倒しても、俺を煽る事は出来ないぞ。



「はははっ! まぁ、やろうか!」


「「おう!」」



 やべ〜、なんか始まっちまったよ。これ、他のやつを倒して試合を終わらせられないか?



 そう思い、闘技場を見渡してみると、ある4人が戦っていた。



「レイン! そっちだ!」


「おうよ! クラウドも気をつけろよ?」




「黒の巣さん! 後ろ!」


「分かってます!」



 青い髪のプレイヤー2人と、金髪のプレイヤー2人が戦っていた。



 どうやら青い髪の方は、レインと言うプレイヤーとコキュートス君だった。


 そして金髪の方は、クラウドというプレイヤーと黒の巣君だ。



「......あのクラウド、著作権危なくね?」



 クラウド君は、金髪ツンツンヘアーの大剣を持った戦士だった。



「う〜ん、マサキ達を殺るか、コキュートス君達を殺るか」



 後のことを考えると、ここでマサキ達を落とせたらかなり本戦が楽になる。


 でも、ここで負ける可能性を考えると、コキュートス君達を落とす方が安定して本戦に参加出来る。



「そうだ! 両方殺ればいいんだ!」



 俺、天才かもしれん。



 ここで犬子君を落とし、ついでにレイン君とクラウド君を落とす。そして最後に黒の巣君かマサキを殺れば、安定して勝利を取れるだろう。



 だが、ここで1番難しいのは最初の『犬子君を倒す』事だ。多分、犬子君なら2対1でも捌けるだろう。そこにどう乱入してマサキ達の手助けをするか、それにかかっている。



「ステラ、頼むぞ」



 2つ、案がある。1つは100パーセントバレるが、推定4割で勝てる方法。もう1つは100パーセント初撃はバレないが、推定1割で勝てる方法。


 どちらを選ぶか? んなもん決まっている。



「男は黙って10パーだ!」



 俺は静かにマサキ達に近づく。




「ガーディ、これはやばいぞ!」


「んな事分かってる!」


「2人も大分強いね! かなりキツいよ」


「かぁ! 煽りにしか聞こえねぇ!」


「落ち着け! 2人でやれば何とかいけるはずだ!」


「さぁ、そう簡単にいくかな?」



 う〜む、結構ピンチなようだな。まぁ、タイミングを見計らってやるしかない。



「おらぁ!」


「っぐ! 重いね!」


「はぁ!」


「あっぶな!」



 今だな。



 マサキの攻撃を防ぎ、ガーディ君の攻撃で一瞬よろめいた隙に、俺は『ステラを投擲した』



 ザクッ!!



「「「っな!!!」」」



「顕現」



 ザンッ! ザシュッ!



「う......そ......」



 犬子君はポリゴンとなって散った。



「じゃ」



「「ルナ! / ルナさん!」」



 これで完全に捕捉された。もうマサキ達を倒すのは無理だろう。


 なら、あっちの4人のうち3人を殺らねばならない。




「おらぁぁ!」


「ぐっはぁ!」



 クラウド君がコキュートス君をポリゴンに変えた。



 よし、クラウド君ナイスだ。君も同じ目に合って貰おう。


 あと、ついでにレイン君も。



 俺はまた、後ろからステラを投げた。



 バスッ!!



「ぐはぁ!!」


「クラウド!?」



 かなりHPが削れていたようだ。そのまんまステラで死んでくれた。



「顕現」


「んなっ」



 ザンッ!!



 レイン君もポリゴンとなって散った。




『し、試合終了です!!! まさかのルナさんの動きで、最後の4人が決まりましたぁぁ!!!』



「っし。これでオッケー」


「え、ルナさん!?」


「やぁ、黒の巣君。本当に武術大会で戦うことになって、嬉しいよ」


「あ、は、はい!」



 俺が初めてまともに会話したプレイヤーだからな、彼は。

 前に、『武術大会で会おう』と言ったし、本当に戦えることになったんだ。嬉しい。



「お〜い! ルナ!」


「お、2人とも。犬子君の相手、お疲れさん」


「お、おう。ってかお前、やられたんじゃなかったのか!?」


「やられてないわ! そもそも1ダメージも受けてねぇよ! お前な、犬子君の誘いに乗りすぎだぞ? あんな不確定な情報を鵜呑みにするのは本当に危険だぞ?」


「そ、そうだよな......ってかなんで知ってんだ?」



「そりゃあ、マサキの目の前で見てたからな」


「「「え?」」」



「題して、ステルスミッション2だな。別名『陰キャ戦法』だ」



「あ、あ、あの時のやつか!!」


「どの時ですか? マサキさん」


「い、いやな、王都を解放した時に、俺達は負けかけてたんだよ。でもそこにルナが現れたんだよ! それも急に!」


「は、はぁ」


「そんでルナは、その時に隠れていた方法で今回、ずっと隠れていたんだな?」


「正解だ。まぁ、黒の巣君。これは気にする問題でもないから聞き流してくれていいよ」


「そ、そうですか? 結構重要そうな事を言ってましたけど......」


「まぁ、それを決めるのは君次第だ」



 滑らかに言うことによって、黒の巣君の頭から俺が『隠れる術を持っている』事をすり抜けさせる、高度な戦法だ。



『では! 本戦出場者の方々! 控え室の方に転移させますね!』



「じゃ、また本戦で」


「お、おう」


「最初に当たらない事を祈ります」


「た、戦いましょう!」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 イベント会場(控え室)に転移します。

 ━━━━━━━━━━━━━━━




 こうして、剣術部門も無事に本戦に出場できた。

私は前書きで何を伝えたかったのか、それは誰にも分からない.....


今回は割とマトモな戦法を取ってくれたルナ君に感謝です。凄く、表現しやすかったので。


次回!『パーフェクト』お楽しみに!


あっこれは外s(ry

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