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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第1章 語り人 ルナ
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剣術を極める準備

私の足りない脳で剣術を描き上げるのです!

 朝から疲れたが、今日も無事に学校が終わり、ご飯を食べ、風呂に入ってからログインする。



「よし、陽菜達が始める前に剣術だけは極めたい」



 何か1つは尖った物がほしい。

 そう思い、俺は冒険者ギルドに入った。


 依頼は受ける気になれないのだ。依頼を受けるモチベーションがないし、依頼に意識を囚われ、満足に剣術を磨くことができない気がするからだ。


 お金ならモンスターを倒してその素材を売って稼ぐことにする。

 だから、依頼が貼ってある掲示板をスルーして、そのままカウンターに来た。



「こんにちは、レイナさん。スパーダさんにお話があるのですが、いいですか?」


「こんにちは、ルナさん。ギルドマスターなら大丈夫ですよ、直ぐに呼んできますね! 訓練場でいいですか?」


「はい、訓練場でいいです。よろしくお願いします」




 って事で訓練場に行きますか。




 ギルドの訓練場に来たのだが、思ったよりプレイヤー...いや、語り人がいるな。

 皆それぞれ、剣や槍、弓などの訓練をしている。


 だが気になったことがある。

 なぜ誰も魔法を使っていないのだろうか。


 ......やはり魔法は習得するのが難しいのかもしれないな。

 魔法も使ってみたいし、魔剣術にも手を出したい。


 が、短いうちにあれもこれも、とやると手が回らなくなるからな。器用貧乏になるくらいなら一つ一つじっくり時間を掛けて磨きあげることにしよう。


 3日で剣術を極めると言った者の考えとは思えないな。




 そんなことを考えていたらスパーダさんが来た。





「おう、ルナ。待たせたな。今日はどうしたんだ?」


「こんにちは、スパーダさん。今日は剣術の稽古とインフィル草原のモンスターについて聞きたいんです」



 剣術の稽古はそのまんま。モンスターの情報は少しでも欲しいからな。インフィルスライムのように完全初見もいいが、あれはスライムが弱いから出来た事。

 これから強いモンスターと戦うとなった時、少しでも情報があった方がいいからな。



「おう、いいぞ! まずどっちから始める?」


「なら、モンスターについて聞きたいです」




 というわけで聞いた情報がこちら。

 なんとヘルプさんに『モンスターリスト』として載ったのだ。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 モンスターリスト


『インフィル草原』

(通常)

 物理、魔法に弱い「インフィルスライム」

 Lv1~5

 物理に強く、魔法に弱い「インフィルボア」

 Lv5~8


(レア)

 物理に弱く、魔法に強い「インフィルクロウ」

 Lv10~15


(ボス)

「マネーレトレント」

 Lv15

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 なんと、あの草原のボスはトレントと呼ばれる木のモンスターらしい。草原を北に行くと森があるのだが、その手前でマネーレトレントと戦うことになるそうだ。


 そしてレアモンスターのインフィルクロウはまだ出会ったことはないな。スパーダさんの話だと、レベルが5ぐらいの冒険者が、4人パーティの時に、運悪く13レベルのインフィルクロウと戦闘になると普通に負ける程強いとの事。

 カラスのクセに鷲サイズだから初めて見るやつはビビって一撃貰うことが多いと言っていた。




「んじゃ、稽古を始めるか」


「はい、よろしくお願いします」



 今回俺が注目して学ぶのは、足運び、体の重心の位置、剣の構え方だ。所謂『型』だな。



「今回の稽古は前回と同じようにまず見せる。それから俺と打ち合いをするぞ」


「分かりました」



 始まる前に思ったが、スパーダさん以外の剣術をじっくり見た事がないな。稽古が終わって誰か訓練していたら見ることにしよう。



 そしてスパーダさんが見せてくれた。いや、『魅せて』くれた。そう思えるほど美しい『型』だった。

 道場時代の師匠も同じ感じの『型』の美しさだったな。

 俺もこんな風に剣を振りたい。



「よし、見せたから次は打ち合いだな」


「はい、お願いします」



 そう言って俺はスパーダさんと『全く同じ構え』をとった。



「おいおい、お前マジか? よく俺と同じ構えができるな! 今まで何十人と教えてきたが見ただけで同じ構えをとれたのはルナが初めてだ!」


「そうなんですか。ですがこの構えは『スパーダ』さんのモノです。ここから『俺』のモノに改変します」



 師匠は言っていた。『まず良く見ろ。そして自分に投影しろ。合わなければ体に合う型になるように改変するんだ。どの武術にも通ずるぞ』と。



「まだ構えだけですからね、足運びや剣の振り方は真似出来ているか分かりません」


「そうか。よし、なら『お前の剣』を見せてくれ」



 この言葉を皮切りに、打ち合いが始まった。







「はぁ、お前今剣術レベル幾つだ?正直に言って俺、ステータスでしか勝ってないような気がするんだが」


「今は32ですね。今日の稽古で倍になりました」


「はぁ? 32?? ぜってぇ嘘だろ? 俺は剣術レベル100だがお前とそう変わらん気がするぞ」


「嘘じゃないですよ! ほら、見せますから!」



 俺はステータスを出した。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:ルナ Lv11

 所持金:20700L

 種族:人間

 称号:剣士

 所属ギルド:冒険者 (E)


 HP:200

 MP:200

 STR:120

 INT: 120

 VIT: 120

 DEX: 120

 AGI: 120

 LUC:60

 CRT:15


 残りSP:100

 取得スキル

『剣術』Lv32

『回避』Lv5

 ━━━━━━━━━━━━━━━


「マジかよ。俺、たった数日で抜かれるのか?」


「今回はスパーダさんの癖を突いて打ち合ったので、互角と感じたんだと思います。他の語り人も同じような事が出来ると思いますよ。多分」


「そうか......ってか相変らずスキルレベルの上がり方が異常だな。何か意識していることとかあるのか?」



 意識していることか............なんだろう。



「あ〜、どうでしょう。考えているのは大きく分けて3つですかね? 『より早く』『より強く』『より滑らかに』。この3つに繋がることを考えていますね」


「分かりやすく例を上げると、『より滑らかに』見えるように、『より早く』動けるように足運びを意識したりしてます」



 ここら辺は個人の考え方だな。大切なのは向上心。

 それさえあればどんな人でも上を目指せる。



「なるほどな。ありがとう。多分その意識もスキルレベル向上に関係していると思うぞ」


「そうですか? まぁ、これからも励みたいと思います」







 こうして、剣術を極める準備は整った。

 必要なのは『型』だ。それを今回大まかに決められたから、スライムとボア相手に型を磨くとしよう。



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:ルナ Lv11

 所持金:20700L

 種族:人間

 称号:剣士

 所属ギルド:冒険者 (E)


 HP:200

 MP:200

 STR:120

 INT: 120

 VIT: 120

 DEX: 120

 AGI: 120

 LUC:60

 CRT:15


 残りSP:100

 取得スキル

『剣術』Lv16→32

『回避』Lv1→5

 ━━━━━━━━━━━━━━━

準備でスキルレベル倍にするやつがいるってマジ?


次回、剣術どっぷりルナ君です!

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