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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第4章 第1回イベント:武術大会
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不死鳥化と大会当日

現実時間で大会当日です。

 

 武術大会当日の午前9時頃――




「あ、寝すぎた」



 昨日......というか今日、深夜1時までFSをやっていたので、きっちり8時間寝た結果、朝9時に起きた。



「メール送っておきますかな」



『ユアストに帰ってきました。再確認は終わった〜』



「と。OK、送信!」



 一応、帰還報告をね......ちゃんとただいま言う派ですので。



『おかえり〜もうインするの〜?』



「えぇ、勿論。......朝ごはんを食べてからね」



『朝ごはん食べたらインする』


『了解!』



「では作りますかな、朝ごはん」



 今日はホットケーキにしよう。材料は、前に陽菜と作った時の残りがある。






「いただきます」



 出来上がったホットケーキを食べる。



「美味しい。トッピングとか用意してたらもっと美味しくなったかな?」



 うん、次回の俺に期待だな。きっと忘れてるだろうけど。





「ごちそうさまでした」



 洗い物を済ませてからインしようかな、頭の奥に余念を残さないようにしないと。



「──よし、やるか!」



 洗い物が終わったので早速ログインしよう。






「おはようリル」


「おはよ〜ございます」


『おはようございます! ルナさん』


「フーもおはよう」



 そういえば帯刀したまんまログアウトしてたな。



「ソルは起きたか?」


「母様は......まだですね〜」



 おっと? さては寝ぼけてらっしゃるな? リルさん。



「ほれほれ〜ソルが来るまではモフるぞい」


「ありがとうございます〜」



 インベントリから『サラサラになるブラシ』と『ツヤツヤになる櫛』を取り出して、リルをブラッシングしていく。



「う〜ん、サラサラツヤツヤのモフモフだ」


「属性過多ですね〜」


「可愛いから問題無し......ん? その言葉どこで知った?」



 何故リルが女の子の属性を知っているんだ?



「フーさんが教えてくれました。なんでも母様は、金髪赤眼巫女服狐耳系幼馴染の彼女、だとか」


「......属性過多だな」


「でも......?」


「可愛いから問題無し」



 後ろの2つだけでも俺は十分です。でも、その前の部分があると、より光るんだよな。



『大好きなんですね〜』


「当然。あ、そうだ、武術大会の後にさ、もしかしたら俺の数少ない友人(?)が来るかもしれないんだよな」


「父様のご友人ですか? マサキさんではなく?」


「うん。完全な別人。多分3人で来るんだけどさ、アイツら相当戦闘能力高いと思うから、会った時が楽しみなんだよな」


『え? 戦うんですか?』


「そう......かな? 少なくとも1回は戦うことになるだろうな。まぁ、それはかなり後の話だし、会ったら会ったで、その時にまた言うわ」


『「は〜い」』



 特にアテナと戦うことになったら、布都御魂剣は必須だろうからな。あいつ、絶対に近距離特化で来るだろうし。



「あ、そうだフー」


『はいなんでしょう?』


「刀の効果のさ、『斬』とか『透明化』ってどんな効果?」


『えぇ?......そういえば今まで使ってませんでしたね。いいでしょう、この私が説明してあげます』


「なんかムカつくけど、宜しく頼む」



 布都御魂剣からフーを降臨させる。



「では解説しましょう。まず、『斬』の効果は単純明快、唱えてから使えば『何でも斬れる』という効果です」


「何でも、とは? 具体的にどんなのが?」


「文字通り、何でもです。固体も液体も気体もプラズマも、魔力や空間でさえも斬れる、霊剣にのみ宿る効果ですね」



 何それ。めっちゃ強そう......いや、強い効果だな。



「魔力が斬れるって事は魔法も斬れるのか......今度練習するか」


「それがいいですね。武術大会でも、使えるなら使った方がいですよ」


「そうだよな、ありがとう。それじゃあ『透明化』は?」


「そっちも単純明快ですね。刀が透明になります。ただ、使用者本人にも見えないので、刀の長さは感覚で掴んでください」


「あ、長さの感覚は大丈夫。完璧に掴めてるから」



 師匠、ありがとう。あなたの稽古のお陰で、刀の扱いに慣れました。



「それは......とんでもない効果に化けそうですね」


「元々とんでもない効果だろうに。あとさ、『魔力刃』はそのまんま、魔力を使って刃を飛ばす感じか?」


「はい、その通りです」



 便利そうだけど、MPの消費量が分かんないもんな。刀術部門で使って失格になったら怖いし、これは今度練習しようかな。



「じゃあソルが来るまで、リルをモフりつつ称号の確認でもするか」


「は〜い」


「リルさんのモフりは継続するんですね......」


「あったりめぇだ! こんな可愛い子、モフらずにいてどうする!」


「可愛い子は可愛い子でも、リルをさんじゃないと犯罪ですよ......」



 当然だ。リルやソルじゃなかったらモフりませんよ。



「ふっふっふ。フーさんには無い魅力を私は持っているんですよ」


「ず〜る〜い〜!」


「ならフーさんも獣耳と尻尾を生やす事ですね」




「それは......難しい......です。服は変えられますけど、種族までは......」




「簡単に生えたら怖いな」


「びっくりしますね」


「お2人とも......」



 ま、この話は置いておいて、称号の確認をしておこう。予選で役立つかもしれない。



 ━━━━━━━━━━━━━━━


『三王の覇気』

 ・『王』の名前が着くスキルの効果が1.3倍

 ・『二王凱旋』を統合する。


『王』の名前が着くスキルを3つ習得することで獲得。



『不死鳥』

 ・その他スキル『不死鳥化』を習得する。

 ・『不死鳥化』を(ゲーム内時間)1日1回発動出来るようになる。発動時間は『スキルレベル×10分』

 ・不死鳥化中はHPが0にならず、10秒毎にHPが100回復する。また、不死鳥化中に『火・炎』に関する魔法攻撃の威力が2倍。

 ・『不死鳥化』のスキルレベルに応じ、効果が増えていく。


 超高温の空間で10秒生き残る事で獲得。



『竜殺し』

 ・竜種に対して与えるダメージが1.2倍。

 ・龍種に対して与えるダメージが1.01倍。


 ワイバーンを討伐する事で獲得。



『ド派手』

 ・効果なし


 自身の攻撃を、同時に1000人に知覚される事で獲得。



『騒音者』

 ・効果なし


 自身の発した音で、同時に1000人に知覚される事で獲得。



『ドゥルム鉱山の殲滅者』

 ・『ドゥルム鉱山』に出現するモンスターに与えるダメージが1.5倍。


『ドゥルム鉱山』から出ずに、1日(ゲーム内時間)で2000体のモンスターを討伐で獲得。



『ジョーカー』

 ・効果なし


 リザルト画面に、10個以上同時にスキルレベルを上げた事を載せると獲得。



『ジュエラー』

 ・宝石を使用したアイテムの品質が1上昇する。


 リザルト画面に、宝石を500個以上入手した事を載せると獲得。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「やっちまったぁ!!!」


「「ど、どうしました?」」


「『不死鳥』の詳細、早く見ておけば良かった! 完全にやらかしたぁ!!」



 またとんでもないミスをしでかしたもんだ。『不死鳥』及び『不死鳥化』はもっと早く見ていれば良かった......


 1日1回の制限が付いてるなら、毎日使ってスキルレベルを上げておけば良かった......



「今、何曜日だ?」


「土の曜日ですよ、父様。明日は氷の曜日です。武術大会は雷の曜日なので、明後日です」


「ありがとうリル! 2人とも、ちょっと草原に行くぞ!」


「「は、はい!」」



 もう、予選前にとことんミスが発覚していくな。






 ペリクロ草原にて――






「じゃあ、『不死鳥化』いくぞ?」


「今更ですけどルナさん、『不死鳥化』持ってるんですね」


「あぁ。初めてのジュエルゴーレム戦で、自分の魔法を喰らって習得したようだ」



 超高温の空間って、どう考えてもあの『イグニスアロー』と『アウラ』のコンビを初めて使った時だよな。.....それも全力で。



「凄いですね! それ、普通は火山で死にかけるほど溶岩に近づいた人が、稀に習得できるスキルですよ」


「ほぇ〜火山もあるのか。ま、とりあえずスキルレベルを上げるわ。『不死鳥化』!」



 初めての不死鳥化だ。どんな感じかな?




「「「おぉ〜」」」




 炎の翼が生えた。これ、炎なのに暖かいな。熱くない。



「カッコイイな、これ」


「派手ですね〜」


「強そうです、父様」


「ありがとう。んじゃあ、火系統の魔法の威力が2倍との事なので、使ってみるか」


「あ、あの魔法だけは全力で使ったらダメですよ!」


「あの魔法? どゆこと? フー」


「あの鍛冶にも使ってた魔法です! 火力が高くなりすぎるので、ここら一帯が灰になるかもしれませんよ」



 え? そんなに2倍って高いっけ? でもここはフーを信用するか。



「そうするか。今の状況もバレたくないしな。んじゃ『火属性魔法』からアレを」




「『ファイアーウォール』」



 ゴッバァァァ!!



「か、解除ォ!」



 や、やべぇ。2倍とかそんなもんじゃない勢いの炎の壁だったぞ、アレ。


 ファイアーウォールは本来、高さ3m、横幅2mくらいの壁なのに、今のは明らかに両方10mはあった。



「父様? 今のはやりすぎでは?」


「やりすぎたな。でも、おかしいんだよ。規定量の魔力しか込めてないのに、何故か数倍になってるんだよ」


「魔法のスキルレベルが関係してるんじゃないですか〜?」


「え?......どうだろ。そんな事、説明は書いてなかったんだけどなぁ」




 もしかして『手加減』スキルと同じ感じで、隠れた効果があるのかな?




「とりあえず、1日1回は使っていかないとな。魔法は使わずとも、不死鳥化のレベルは上げとかないと」



 だって今の状態、死なないらしいし。俗に言う無敵モードでは?



「では不死鳥化も解除、と」



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『不死鳥化』スキルレベルが4上がりました。


『水耐性』の効果が追加されました。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



 わお、一気に4も上がったか。『最弱無敗』君のお陰で経験値美味いな。


 それと『水耐性』って......もしかして雨の中で使ってたら、翼は消火されてたのか?


 だとしたら面白かっただろうな〜、勿体ない事をした。




「これで50分使えるようになった訳だけど、ピンチの時に発動するのがいいよな?」



「それがいいですね。それとルナさんって、人間の形をしたビックリ箱見たいですね」


「なんて事を言うんだ。そんなやつは刀にするぞ?」


「い、いやー! リルさん助けて〜!」


「大人しく受け入れてください」


「え? 嘘ですよね!? あ、ルナさん? ちょ待っ」



 刀に戻しました。



『酷い......』


「よし、そろそろ帰るか。急に草原に連れ出してごめんな?」


「いえ、楽しかったので良かったです。それに、新たな父様を見れました」


『ルナさんがヤベー奴ってのが分かりました』


「フー? 次はインベントリかな〜?」


『すみませんでした!』



 少しは静かに出来ないものか? フーは。まぁ、賑やかになるから良いんだけどさ。




 今日はその後、普通にソルと合流して遊んだ。




 そして次の日も、ちゃんと不死鳥化を使った。スキルレベルは2しか上がらなかったけど、それでも1回の使用で上がるのは有難かった。




 そして昼ごはんを食べ、再度ログインする。




 現実時間、14時50分。あと10分で大会が始まるところだ。




「っし、いよいよだな」


「だね、応援するよ〜!」


「そっか、観戦だもんな。席とかは取れたのか?」


「うん! 事前にルヴィちゃんにチケット貰った!」



 マジか。それはルヴィさんに感謝だな。



「魔法部門で会ったらお礼しとくかな」


「ふふっ、そうだね!」


「じゃあギルドに行くか」


「うん!」



 っとと、その前にリルを起こさないと。今は一応、ゲーム内じゃ夜だからな。



「リル〜行くぞ〜?」



 寝てるリルを揺すってみた。



「ん〜」



 お、起きない......だと? 珍しいな。



「しゃーない、おんぶして行くか」


「そうだね! でも珍しいね? リルちゃんが起きないなんて」


「だな。いい夢なんだろう、きっと。知らんけど」






 とりあえずリルをおんぶして、ギルドまで来た。







「うわ、すっげぇ人数。吐きそう」



 冒険者ギルドにはプレイヤーがぎゅうぎゅう詰めだった。



「あと2分の我慢だね」


「そうだな......」



 人混みは本当に苦手だ。気持ち悪くなって仕方がない。



「お、ルナ! ソル! お前達も来たな!」


「あ、マサキ?」



 どこからかマサキの声がした。すると――



『え? ルナ? マジ?』


『どこ?』


『あれじゃね? うわ、マジモンじゃん!』



 とかそんな声が聞こえ、俺達の周りの人が離れていった。



「うわ、俺劇物扱い?」


「ある意味、だな。でも助かったぜ! 人が多すぎて気持ち悪かったんだ」


「それは同感」


「人混みはしんどいもんね......」


「お、ソルは今回は観戦だっけか?」


「うん、ルヴィちゃんからチケット貰ったし」


「え? マジ? あいつ良く取れたなぁ」


「なんかね、

『友達が来る予定だったんですけど、配信で見たいって言ってまして。座席のチケットいります?』

 ってチャットが来たんだよね」



「「へぇ〜」」



 生の観戦じゃなく、公式の配信で見たい人がいるのか。そういうのは珍しいな。



「確か、運営の配信を同時視聴しながら自分でも配信するらしいよ」


「まさかの配信者だったのか」


「ルヴィにそんな友達がいたんだな」


「ね! びっくりだよね! でも、お陰で助かっちゃったよ」


「だな。......っとそろそろ時間だな」



「じゃあルナ、当たったら宜しく頼むぞ?」


「あぁ。2秒でポリゴンにしてやる」


「怖えぇ!」



 そしてウィンドウが出てくる。



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『第1回イベント:武術大会』の会場に転移しますか?


『はい』『いいえ』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「あ、リルを任せた!」



 おんぶしていたリルをソルに渡す。



「うん! 一緒に応援するから!」


「じゃ、行ってきます!」


「行ってらっしゃい!」




 続々と転移していくプレイヤー達と同じように、俺も転移した。




 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:ルナ Lv79

 所持金:805,240L

 種族:人間

 職業:『剣士』

 称号:『スライムキラー』

 所属ギルド:冒険者 (E) 魔法士


 HP:880

 MP:1,380<500>

 STR:2,800(200SP)

 INT: 800

 VIT: 1,300(50SP)

 DEX: 2,300(150SP)

 AGI: 1,000(20SP)

 LUC:400

 CRT:50(限界値)


 残りSP:370


『取得スキル』


 戦闘系


『剣王』Lv100

『魔剣術』Lv62

『王弓』Lv100

『魔弓術』Lv44

『武闘術』Lv100

『刀王』Lv100

『魔刀術』Lv100

『走法』Lv0

『手加減』Lv0


 魔法


『火属性魔法』Lv100

『水属性魔法』Lv100

『風属性魔法』Lv100

『雷属性魔法』Lv100

『氷属性魔法』Lv100

『自然魔法』Lv100

『龍魔法』Lv94

『古代魔法』Lv1


 生産系


『神匠:鍛冶』Lv100

『神匠:金細工』Lv100

『裁縫』Lv98

『調薬』Lv1

『神匠:付与』Lv100

『木工』Lv1

『料理』Lv15

『錬金術』Lv72


 その他


『テイム』Lv2

『不死鳥化』Lv1→7


<>内アクセサリーの固定増加値

 ━━━━━━━━━━━━━━━

リルちゃんは今、夢の中で夢を見てます。どんな夢かは、既に出てきています。


では次回、『〇〇部門予選 1』です!〇〇には部門の名前が入る.....はずです!お楽しみに!


.....あ、やっぱりこの予告は信頼できn(ry

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