武術大会予選前 中編 旧友との挨拶
記念すべき100話に、ユアストと9割方関係ない話を持ってくる作者がいるらしいです。
ユアストで宿屋に戻り、ログアウトした俺はVRヘッドセットのゲームソフトを入れ替える。
「久しぶりだな。FS」
俺の数少ないゲームでのフレンド、『4thenA』『Piggy』『翔タイム』は元気だろうか。
「よし、水分取ったしトイレも行った。ゲームスタート!」
やる事はやったので、FSを起動させる。
『Fire Shootへようこそ! こちらのデータでログインしますか?』
機械音声が流れ、『アルテミス』の文字が点滅している。
文字をタップすると、アバターが出てきた。
身長はリアルと同じで、金髪に紅い目のアバターだ。
「そうそう、これこれ」
このアバター、アイツらには吸血鬼スタイルとか言われたっけな。
『アルテミスさん、おかえりなさい! 私達はあなたの帰りを待っていました!』
ん? 俺、このゲームは陽菜にバレないようにしながら3年ほどやっていたけど、初めて聞くセリフだ。
「あ、はい。ただいま?」
『では広場に転送する前に、感覚をお確かめください』
俺の返事は虚空に消え、今までによく聞いたセリフが帰ってきた。
「......よし、問題ない」
『では広場へ転送します。Let's enjoy!』
視界が光で埋め尽くされ、目を閉じる。
そして再び目を開けると、現代都市風のエリアの大きな公園に立っていた。
「......ここも久しぶりに感じるなぁ。ユアストが時間経過8倍とか頭おかしい設定のせいで、こっちの感覚が薄れるところだ」
っと、感傷に浸るのは後にしよう。とりあえずフレンドリストの確認だ。
「フレンドリスト、オープン」
そう口に出すと、空中にタブレット端末が出現し、画面が映る。
「お......いるねぇ」
「え、アル? アルなのか!?」
「ん?」
フレンドリストを確認してたら、後ろから声が掛けられた。
「ふんふん、その身長、青い髪に青い目は『4thenA』か?」
「そうだぞ! ひっさしぶりだなぁ! 元気にしてたか?」
うわぁ、俺泣きそう。久しぶりに会う友達ってこんな感じなのかな。
「元気よ元気、超元気」
「それは良かった。お前、急に『面白そうなゲーム見つけたからいんた〜い』って言って、マジで引退したから驚いてたんだぞ?」
「ははっ、そう言えばそんな事言ってたなぁ。ほらアテナ、知らないか? ユアストってゲームをさ。アレにどハマりしたんよ」
何気なしにユアストの事を聞いてみた。
「勿論知ってるぞ。ってか明日大会あるんだろ? cmでやってたぞ」
「マジ? cmやってんの? 最近テレビ見ないでずっとユアストやってるから知らなかったわ」
「相変わらずぶっ続けでやってんのな」
「いや〜、これでも徹夜はしなくなったんだぞ?」
昔は陽菜といる時は別のゲームをやってたからな。夜中しかFSはやれなかったんだ。
「あ〜あれか、幼馴染のやつか。そういえば引っ越したんだろ?」
「......そうだな。引っ越した先で、その幼馴染に出会ったがな」
「は? マジ? お前の運どうなってんの?」
「いや〜それがさ、なんとその子、俺についてきちゃってたらしくてな。俺とその子、両想いでして.....今は付き合ってんだよね」
「えぇぇぇ!? あ、あのアルに彼女!?」
「うっさ」
確かにFS時代の俺は女っ気どころか、友達が1人もいなかったからな。
「これは......天変地異来る感じ?」
「こねぇよ。それよりさ、久しぶりにこっち来たんだから、アレやろうぜ」
「お、殺るか?」
「殺る殺る〜♪」
「勿論あっちだよな?」
「「ワールドマッチスクワッド」」
「だよな! アルは分かってくれて嬉しいぞ!」
「逆に分からないやつがいるのか? それとアテナ、お前のランク幾つ?」
「上から2番目、オリハルコン」
「ナイス。そっちリーダーで行くぞ」
「おk」
ワールドマッチスクワッドとは、最低1人から最大6人の部隊からなる、総勢100人で行われるバトルロイヤルモードの名前だ。
そしてこれは、普通のバトルロイヤルとは違って、『ワールドマッチ』の名前が付いている。
ワールドマッチは文字通り、世界中のプレイヤーと戦う事になるのだが、普通とは違い、『同ランク』のプレイヤーのみと戦うのだ。
そのため、上に行けば行くほど戦いが激化する。
「にしてもFSも久しぶりだが、オリハルコンとかもっと久しぶりだわ。いっつもアレスだったからな」
「いや、これでもずっとアレス維持してたんだぞ? ただちょっとハンドガンで遊んでたら負けて、オリハルコンに落ちただけだ」
「まぁ、分かる。同ランクとはいえ普通に勝てるからな。遊びたい気持ちはよ〜く分かる」
「アルもワイヤートラップで遊んでたもんな」
「あぁ。でもお前と違って俺はちゃんとキルしてるから」
「......お前がおかしいんだよなぁ。なんで銃縛りでやってんのに、ポンポン15キルとか20キル取れるんだ?」
「相手の逃げ道の首の辺りにワイヤーを仕掛けるだけの、簡単な仕事をしてるからな」
相手が罠を認識してから行動に移し、油断したところに、もう1つ張ってある罠にかける。
これだけで敵は、俺のキルポイントになっていくんだよな。
「キモイ。仕掛けるだけでもキモイのに誘導まで完璧だから、マジでキモイわ、その技術」
「最早褒め言葉だよな。『人力チーター』とか、『強くすぎてキモイ』ってのは」
「だな......っとマッチングしたな」
目の前が光に包まれる。
そしてまた目を開くと――
「ひゃあ!! この空気、懐かしい!!!」
「俺も久しぶりだわ、この島」
どうやらアテナはマップをランダムにしてたようだな。
「島か、島ならアレをやれるな」
「アレ?」
「そう、アレ。凸砂だ」
スナイパーライフルを持って突撃し、近距離でキルをするスタイルだ。
ま、スナイパーライフルの拾えるかは運次第だが。
「あ〜......今回はやめとけ」
「え? どうして?」
「アレを見て、砂を使う気になるか?」
「ん?......げっ」
「久しぶりだね! アル! アテナは......絶対殺す」
「Piggyか......なら砂はやめよかな」
俺達の前に、ピンクの髪に赤い目をした、身長155センチくらいの女がいた。名前はピギー、子豚だ。......痩せてるけど。
これでも元世界ランキング11位の猛者だ。
「あのねぇ、それはこっちのセリフだよ? アテナが居るから近距離は負けるし、アルがいるならほぼ全距離負けるかもしれないんだけど」
「ダイジョブダイジョブ、俺、復帰したてだから。弱いから」
「「ダウト」」
あれれ? アテナにも信用されてないぞ〜?
「2人とも酷いな......ってかあと1分で始まるのか。なんか話そうぜ」
「もちろん! これだけ元ランカーが集まったら、今回はバチバチの戦いになりそうだね!」
「どうだろうな。アルと翔の両方が居なかったら、激化しただろうけどな」
「「元8位が何言ってんだか」」
自分で戦いを激化させる癖に.....
「うるせぇ! 今は85位だ! 文句あるのか!」
「私63位だも〜ん」
「俺ランキング外だも〜ん」
「1人、論外がいるねぇ?」
俺達が楽しくお喋りしてたら、急に割り込まれた。
「「「翔!」」」
そこにいたのは『翔タイム』だった。
俺達からは『翔』と呼ばれ、海外では『ジョーカー』と呼ばれる男だ。元世界ランキング23位の、戦略で戦うタイプの人間だな。
銀髪に青い目をした、中々なイケメンさんだ。
「や、久しぶりだねアル。アテナと豚は、そうでもないよね?」
「豚言うな。消すぞ?」
「すんません」
「許さん。貴様ら3人とも頭が消し飛ぶ覚悟をしときな」
「俺とアテナはとばっちりなんだよなぁ」
「ほら、そろそろ始まるぞ。対よろ」
「「「対よろ」」」
「ま、俺とアルはスクワッド組んでるけど」
「「真っ先に潰す!」」
「「こわ〜い」」
どうやら俺達は、真っ先に狙われるようだ。
そして試合が始まると、俺達が話していた小島から、大きさ40×40キロメートルの島に飛ばされた。
「うわ、ここ中央付近の集落じゃん、めんどくさ」
「アルはよく覚えてんな〜、風景とかで分かるもんか?」
「分かる分かる。ってか風景分からんと草に伏せてる敵、見つけられんぞ?」
「俺は近距離専門なんでいいで〜す」
「舐めプ乙」
確かに遠距離戦専門の方が、遠距離の索敵は上手い方がいいだろう。
だが、自分が近距離専門だからと言って遠距離で戦えなかったら、遠距離戦闘になった時にお荷物になる。
「ま、今回はお荷物にはさせんよ」
「アル頼りで生きていく俺、賢い」
「黙れデコイ」
「ひっど」
そうして話しながら、俺達は集落で物資を調達した。
「キル取りに行くか。アテナ、武器なに?」
「SMGとAR」
「中近距離か、把握。俺ARとDMR」
「って事は突撃?」
「もろチン。ピギーと翔が来る前に他のやつ片付けるぞ」
「オケアノス」
俺とアテナは、中央付近の集落から北に2キロ進んだ先にある、大きな街を目指した。
「移動中暇だから話すけどさ、なんで復帰したんだ?」
「ん? 索敵しろよ。それと復帰の理由は単純だ、俺の頭の再確認」
「再確認?」
「そ。1対1での高速状況判断、戦略の構築、思考から行動までの速度の再確認」
「えぇ? なんでそんな事するんだ?」
「最初の方に聞いたろ?『ユアストを知ってるか?』って。俺、ユアストの武術大会に出るからさ、対人戦の練習だよ」
「へぇ〜そうなのか。名前は?」
「ルナ」
「へ? ルナ? お前、マジで?」
「え、何。俺そんな有名なんか?」
「当たり前だろ? ルナの出た公式生放送の同時接続人数、100万人超えてたんだぞ? ちなアーカイブは1000万回再生されてる」
「やっば。ってかよく覚えてんな〜」
アテナの記憶力にビックリだ。
「いやだってさ、今の俺、ルナの戦闘を見てユアスト始めようか考えてるんだよ」
「マジかよ。どうだ? 本人が横にいる気分は」
「.....お前それはここでしか言えねぇだろ?」
「当たり前じゃん。あっちでこんなん言ったら炎上するわ。......掲示板見たことないけど」
「.....ま、お前はそういう奴だよな、知ってるわ。んじゃあ武術大会の放送見て、お前の戦闘を見て、どれくらいユアストが難しいか判断してから買うか決断するわ」
「そうか。でももしユアスト始めても一緒にはやれんぞ?」
「なにゆえ? 結構楽しみにしてたんだけど」
「彼女と娘(仮)と遊んでるから」
「クソが、消えろ」
アテナがそう言ってナイフを投げてきた。
「あっぶね! 殺す気か!」
「なんで反応できてんの? 殺す気だったんだけど」
「今のは死を感じたからな、余裕だ」
冷や汗かいたわ、全く。
「それで、お前に娘がいるのか」
「あ、自分で話戻すんだな。それで、娘とは言ったが本当に(仮)が付くぞ」
「なにゆえ?」
「テイムしたモンスターだから。どのモンスターかは言えん」
「マジ? モンスターってテイムしたら娘になんの?」
「いや知らん。俺はたまたまそうなっただけだ」
「へぇ〜......お、もう着くな。ここ、ピギーのお気にだろ? 大丈夫なのか?」
おっと、話していたらもう着いたようだ。
「のーぷろぶれむ。射線は全て切りながら行くからな。どうせあいつ、3番目に高いビルに居るだろうからさ」
「よく知ってんなぁ。お前、隠れてFSやってたのか?」
「マジでやってねぇっての。運営から『おかえりなさい! あなたの帰りを待ってました!』って言われたから」
「マジ? そんなの聞いた事ねぇな」
「マジ......っておい、その陰から出るなよ? 多分見られてるぞ」
「は? 嘘だろ?」
今いる場所は3番目に高いビルから射線が通る場所だ。丁度アテナが2歩、前に進めば撃たれるだろう位置だな。
「疑うならデコイどうぞ」
「嫌だ、怖い」
「だろうな。ほいこれ、ドールやるから、投げてみ?」
ドールは投げて使うものだ。
ドールを投げて、地面に着弾すると、自分のアバターそっくりの人形が出現するレアアイテムだ。
「よく拾ったなぁ。運良すぎ。じゃ、有難く」
そう言ってアテナがドールを日向に向けて投げる。すると――
バガァン!!
ドールが粉々に散った。
「ほらな?」
「お前、チーターか?」
「いや、『俺ならこうする』ってのをお前に言っただけだ」
俺が3番目に高いビルにいたなら......
俺がスナイパーライフルを持っていたなら......
俺がこの距離(300m)を狙えるなら......
そういう、自分の状態や経験と照らし合わせた結果で、ピギーの位置と射線を予測したのだ。
「さ、今のは確定でピギーだな。どうする?」
「俺近距離せんも〜ん」
「クソが、そのアサルトライフルは飾りか?」
「うん」
「認めんな」
一応、アサルトライフルでも300メートルならギリギリ狙える。
ただ、偏差射撃をしないといけないので、かなりの高等テクニックが求められるが。
......これ、ユアストの魔法にも役立ちそうだな。
「じゃあスモーク焚いて前出るぞ。3つ目の家を左に曲がったら、そのまま直進で」
「おk」
昔の記憶からこの街の地形情報を掘り返す。
「GO!」
「おk!」
俺達は真っ直ぐには走らず、ジグザグに走る。こうして進むことで、目の前の敵の照準を外す事ができる。
これもユアストに活かせるな。
「よし、直進!」
そうして進むと、3番目に高いマンションに着いた。
「ほら、こっからはお前の出番だぞ」
「わぁ〜ってる。アイツに近距離で負けたら、俺泣くから」
「それはそれで負けてみて欲しいが......あっ」
閃いた。閃いてしまった。
「どうした?」
「やばいな。逃げるか?......いや、戦うか」
「ん? どうした〜?」
「いやな、翔とピギーがスクワッド組んでる可能性が出てきた」
「は? それヤバくね?」
「やばい。遠距離の猛者と戦略の猛者だぞ」
「まぁ、こっちにはアルがいるから」
「その信頼は嬉しいけど過信するな。復帰後なんだからまだ不安定だと思うしな」
「嘘だな。お前、あっちでも常に考えながらモンスターと戦ってたろ。フェンリルの時の動画見たら一目瞭然だ」
まぁ、そうなんですけどね!!
「......はぁ。しゃーない、アレやるか」
「室内戦でアレって言うと、ワイヤーか?」
「ピンポーン、正解〜」
「でもあいつらならお前の癖ぐらい知ってるぞ?」
「何言ってんだ、その程度で俺の罠から抜けれるくらいなら、アイツらは俺より上のランキングのはずだ」
「うわ〜、後で聞いたら発狂するぞ、アイツら」
「知〜らね、俺はユアストに帰るもんね〜」
軽口を叩きながら罠を設置していく。非常階段に1つ、入口に1つ、エレベーター前に1つ。これで退路を断つ。
そして、観葉植物の間に2つ。その先に1つ。観葉植物の方は、1つは目立つように設置しておく。これは陽動だ。
「翔なら変に裏取りはしないからな。するっと認識しにくい形で来るだろう。それなら予め、片方がこの階に来ることを想定して、足元に2個置いてその先にも仕掛けとけばいい」
「......エグすぎ。解除させて油断したとこを、足斬った後に首もってか?」
「いぇ〜す。さ、後はどうする? 呼び込むか、戦いに行くか。アイツらの事だし、ここの1階上と思わせて2階上にいるだろうからな」
今いるフロアの1階上は、窓ガラスが予め割れていて、そこから銃口を出せるポイントがあるのだ。
だから本来は、『銃口の出せる場所に居る』と考えるだろう。
でも翔はその裏をかき、さらに1つ上の階に陣取り、罠を張っていることだろう。
「突撃するか。っていうか残り人数的に、ピギーと翔でラストじゃん」
残り人数4人。俺とアテナ、ピギーと翔だな。
「は? うわマジだ。俺達0キルなんだけど」
「しゃ〜ない、次は4人で殲滅しよう。アテナ、後でフレンドチャット送っといて」
「あいよ〜」
「じゃ、先行よろ」
「任せろ。2秒で殺る」
頼もしいな。なら俺はグレネードの用意をしておこう。
ここで下手に銃で撃つより、完全にアテナの援護に回るのが正解だろう。
ま、それはピギーと戦う場合の話だが。
そして2階上のフロアの扉を開き、アテナが突撃する。
「オラァ!! ピギー死ねぇ!!」
「させないよ?」
突撃していったアテナに、天井に張り付いていた翔がワイヤーを持って飛び降りてきた。
う〜ん、予想済み。
で、この間にもピギーはスナイパーライフルのリロードしてんだろう? あの銃声のスナイパーライフル、1発リロードすんのに5分かかるクソ仕様だもんな。
その分、威力は頭おかしい程高いけど。
「ほい」
パン! パパパン!
「ぐふっ」
まだ空中にいる翔にアサルトライフルで、頭に弾をぶち込む。
「あそこかな? ほ〜い」
持っていたアサルトライフルを捨て、速攻でグレネードに持ち替え、ピギーが居るであろう場所に投げる。
ドゴォォン!!
「いないか。銃も捨てちゃってまぁ」
「......っとお疲れ。翔は殺ったな」
「うん。お疲れ。それとこの試合、勝ったな」
「は? まだピギーが残ってるだろ?」
「あぁ、あいつ今、ここの2階下にいる」
「............あっ」
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ピギーside
「やっばすぎぃ!!!」
アル、マジでなんなの!? なんで天井にいる翔まで予測してんの? キモイよ!
「ギリギリで掴まれたのは良かった」
アルのグレネードが爆発する直前に、私は下の階に続く穴から下に落ちた。
そして落ちた先はあそこから2階下のフロアだから......このまま逃げる方がいいよね。
「うわぁ、非常階段が罠まみれじゃん」
最早ワイヤーで敷き詰められてると言ってもいいくらいに罠が張られてた。
「エレベーター......もダメか」
なら窓から降りて、パイプ伝いに下に降りて逃げよう。
そう思い、窓の前まで行こうとしたが、目の前の高さにある1本のワイヤーを見つけた。
「甘いね〜アル。これだと逃げれちゃ......」
ワイヤーを解除して、足を前に出した瞬間、足元にあるワイヤーによって足が斬られ、体が前に倒れる。
そして倒れた先の首の位置にワイヤーがあり――
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アル(ルナ)side
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Your win!!!おめでとう!!
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「はい、gg」
「じ、gg......」
多分、俺の仕掛けた観葉植物の3重トラップにかかったんだろうな。
「お前の作戦、やっぱり気持ち悪いな」
「だろ☆」
「うん。何手先まで読んでんだ?」
「さぁ? 殆ど感覚だから知らない。でも今回は、ドールが爆散した辺りからこれは考えていたかな」
「キッ持ち悪!!」
「ふっ、このゲームは戦略ゲーなのだよ」
ワイヤーを沢山持ってたら、ね。
「さ、広場に帰るか。今日はあと1回4人でやって、それでログアウトしてユアストに帰るわ」
「おk。アイツらにチャット送っといたわ。すぐに来るってよ」
「あいあいさ〜」
いや〜アル君(ルナ君)のトラップ技術、とんでもないですね。道を塞ぎ、その先にも仕掛けられている合計3重のトラップ。アル君のこのゲームの適正、やばいです。
さて、Your storyの投稿を始め、45日が経ち、無事に100話目の投稿となりました。
.....ここまでしか文を考えていませんでした!!
まぁ、これからもゆる〜く、ユアストをお願いしま〜す。
次回は4人でやったあと、ユアストに戻ります。
ではでは〜