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幸せの王子、恋をする  作者: 雪うさこ
第41代目部長
4/9

図書館へ行こう。


反省会が終わり、駅に向かう小針と大橋は一緒に学校を出発した。

市内組は市内組での帰宅だ。

二人は葱市外から電車で通っているのだった。

途中、ふと大橋が自転車と止める。


「とわ?」


「あのさ。かんとく。おれ、図書館に寄らないといけないんだよね。だから、先帰ってて」


「そっか。お前図書館好きだもんな」


「勉強はできないけど、本読むのは好きなんだよね」


「おれは漫画なら徹夜したって読めるのにな〜」


「好きだね。ってかさ。そんな時間よくあるよね?かんとくって成績は悪くないのにね」


小針の成績は上の中くらいだ。

その反面、大橋は中の上。

読書家な割に成績は伸び悩んでいるようだ。


「おれ?おれは。寝る時間なんていらないんだよね」


「え?嘘でしょ。おれ、9時には寝ないと持たないし」


「逆にそっちのほうが冗談だろう?子供かよ。せいぜい3時間くらい寝れればいいほうかな?」


「バカじゃないの」


「うるさいな。そういうお前は、睡眠も読書の時間もすっかりとるから勉強できないんだろう?さっさと白木に勉強教えてもらえよ」


「んなこと言われなくたって教えてもらってます〜」


大橋は小針に「い〜」っと悪態をついた。


子供か。


小針は苦笑する。

そして、なんだかふと。

今日は図書館という場所に足を運んでみたい気がした。


「おれも行く」


「ええ?かんとくも?いいよ。一人でゆっくりしたいし」


「いいじゃん。おれも行く。ゆっくりしたっていいよ。待ってる」


「人に待ってられるのってなんだか好きじゃないんだよね〜」


大橋は典型的長男気質だ。

こういうところ、人に気を使うのだ。

だけど、気にしていられない。

小針は自転車を走らせる。


「じゃあ、お先〜」


「おい!待てこら!」


面倒だ。

そういう気持ちになっている大橋だが、渋々と小針の後を追いかけた。


いつもありがとうございます。

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