05_村長、発展に悩む
どうも、忙しい村長です。
先日、魔王軍の魔物に襲撃されてしまいました。
魔物は村人Mの活躍で撃退できたのですが、私は未だにその後の対処に追われています。
何より魔王軍のそこそこ強い魔物を撃退した村って事で有名になっちゃいまして、取材や移住希望の数が凄いことになってきています。
・・・というわけで、旅立ちの時です。村人M。
「なんでですか!!?」
それは・・・転居希望者が殺到しているからです。
そうなると規模的にこの村は村から町へ昇格することになるでしょう・・・!!
「な!?それでは・・・!!」
はい。そうなると私も村長ではなく町長・・・
つまり、ここで終わりにしないとタイトル詐欺になってしまうのですよ。
・・・しかしここで終わりにしてしまうと魔王の脅威はそのままになってしまう。
なので貴方に勇者斡旋協会会長としてお願いしたいのです。
魔王退治の旅に出て魔王を倒してください!
「・・・私、元魔王なんですが・・・?」
それは大丈夫です。
このクオリティの高い勇者着ぐるみを着ればちょっとデカすぎる以外は勇者にしか見えません。
つまり貴方は魔王ではなく勇者として旅をすれば良いのですよ。
まぁ、もちろん危険な旅になるかと思いますが・・・この世界のため、そして勇者斡旋協会のため・・・やってくれますか?
「・・・分かりました。
そこまで言うならこの村人M、勇者Mとなり人々を救ってみせましょう!」
それでこそ我が村の住人です!
その日、村中の人々は新たな勇者の誕生を祝う宴が催された。
宴は夜遅くまで続き、人々は踊り明かした。
そして次の日の朝。
・・・おお、それっぽい。
ズシン ズシン
「・・・では、行ってまいります」
行ってきなさい村人M、もとい勇者M!
魔王を倒しこの村に帰ってくることを村の全員で信じて待っていますよ。
「ええ。そちらこそお元気で。
帰ってくる頃には街宣用の馬車が買えるくらい発展していてくださいね」
こうして勇者Mは誕生し、ある意味波乱万丈で壮絶な旅に出たのです。
さてさて私は町長になるための手続きをしなくては・・・これから忙しくなるぞぉ!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「勇者来ないんだけど」の続編として制作してみました。
勇者と戦いたかったのにいくら待っても来ないので家出しちゃった魔王様です。
ここで終了させるのも少しアレなので、さらに今後の展開も暇を見つけて考えてみようかと思っています。
もし気に入ったら次回も見ていただけると嬉しいです。