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wonder hole -last player-  作者: にゃこ
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抜け道-2


どんよりとした湿気・太陽が届かない冷んやりとした室内をサマーティーのメモをもとに進む。

襲いかかってくる形ない死者の怨念。体よりも精神がやられる。しかし敵はなにも死者たちだけではない。ここの環境を好む両生類の魔物も多く生息しているのだ。基本的には大人しいタイプが多いのだが、一度怒らせることをしてしまうと手に負えない。


「ちょっ!ちょっ!!ちょーーー!!!」

「え~~ん!ごめん〜!!」


力強く地面を歩く音が響く。

勢いよく振り回される尻尾。

複数の尻尾の群れがキシュたちを襲う。


「うぇ~ん!まさかあれがトカゲの足だって思わなくて〜!!」


てとてと歩いていて皆がよけるトカゲの尻尾をマリーは木の根と勘違いしてしまい、思いっきり踏んづけてしまったのだ。眠りを妨げられ怒りの沸点を超えたトカゲは仲間を呼びキシュ達を食い殺そうと必死に追いかけ、攻撃をしかけてくる。体はでかいわ、数は多いわで倒すのにだいぶと手こずってしまった。キシュは相変わらず、キッチリと魔物からお宝になるものを探す。取れたのは、トカゲの上部そうな皮と爪。せっせとカバンに詰める。


「はぁ〜…。なんやかんやで必死になったけど、今どこらへん?」


サマーティーの答えはない。キシュは振り向いてみた。サマーティーが必死に地図を見ている。まさか…


「迷った…」

「うそーー!!!」


全員の声が重なり合って響く。


「あたしだから嫌だったのよ!あーんこんなところで死にたくない~!!」

「ごめ〜ん!!あたしのせいで~うぇ〜ん!」


パニック状態のマリーとコロッツィオをキシュとジョージが落ち着かせる。それよりも本当に迷ってしまったのだろうか?


「俺的にはきっとこの辺にいると思うんだ…。」


指差した場所から二個目の曲がり角を右に曲がると階段の図がある。


「あんたにかけるわ。道案内頼むわよ。」

「頼むぞ。サマーティー」

「おーけー」


サマーティーが指差した方向は大体あっていた。実際にいた位置は指差した位置よりも入り口よりで、実際曲がらないと行けなかったのは四つ先の曲がり角だった。

大分と目的の階段地点への到着が遅れたものの、その間に出会ったお宝がキシュの機嫌を良くしてくれている。

キシュはサマーティの腕をとり、時計をみると、入ってから3時間はゆうに経過している。歩き疲れたのは言うまでもない。幸いなことにこの階段部分は天井から太陽の光がさしていて、魔物達も寄ってはこなさそうだ。休憩を皆に提案してみると、全員の賛成が聞こえた。ニコからもらった水を飲んだり、お菓子を食べたりして各々休憩をする。


「ねぇ、地図見せて。」


サマーティーの手にあった地図はキシュへと渡る。フリーハンドで書かれた地図にはびっしりとメモがされている。字が汚くてみにくい。どうやら、この墓地は地下三階でようやく、東西がつながるようで、その他はつながっておらず、東西の間には大きな吹き抜けとなっているようだ。ため息が漏れる。


「どうした?」


サマーティーが不思議そうに尋ねる。


「これさ、どう考えても地下三階まで下って、向こう岸へいかないとダメじゃない…」

「そうだけど?」


なにも考えていないのだろうか?少しイラっとする。よく考えてもみて欲しい。ここの魔物は日の当たらない場所を好んでいる爬虫類やゴーストだ。地下へ行けば行くほど、遭遇する数は増えるし、今よりも手ごわいかもしれないのだ。


「今より大分と状況は悪くなるじゃない…。体力持つか不安になっただけよ。」


呆れ声で答えると、サマーティーは笑って答える。


「あはは!もつもつ!俺らにはコロッツィオさまがいるからなっ!」


サマーティーの言ってることはその通りなのに、やっぱりイラっときてしまう。キシュはメモに視線を戻す。すると、ポンっと頭に手がおかれる。顔をあげるとサマーティーが笑って、キシュの頭をポンポンと軽く叩いている。


「大丈夫。皆ついてる。俺らならここを抜けれるって」


今度はイラっとはこなかった。弱気になった自分がバカらしく感じられて、恥ずかしい。


「…そうよね。」

「あぁ」


笑い返すサマーティは頭に置いていた手が弾かれていないのをいいことに、さらに撫で始める。マリーとコロッツィオがそんな状況に気がついて驚きを隠せないでいた。頭をなでなでされていることに気がつき勢いよく、ビンタがサマーティーの頬に送られたのは言うまでもない。周囲はニヤニヤしている。


「な!何よ!!ちっ!違うんだから!」


顔を真っ赤にするキシュの言葉は信じられていないだろう。悔しくて仕方が無いので、起き上がってくるサマーティーを思いっきり殴る。余りにも突然のパンチだったのでサマーティーは地面へ顔面から倒れこみ、あまりにも激しいパンチにみんなはこれ以上茶化すのはやめようと決意することとなった。


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