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wonder hole -last player-  作者: にゃこ
29/164

出会-1


木洩れ陽が美しい森の中を突き進んでいる。なかなか深い森で何度も道を間違えた。地図の通り歩いているのに行き止まりだったり…あたりは樹木が投げた押されたように雑多になっている。あっちを歩けば、倒れた木で行き止まり。こっちに歩けば川で通れないときている。


目印をつけながら歩く。


「この道もまた行き止まり?はぁ…。どうすればいいのよ?地図ではこの森を抜ければベルゾナッドにつくはずなのに…」

「その地図最新だよな?」

「そうよ。あんたと会う前に更新したのよ。あんたの地図はどうなってんの?」

「俺も同じだよ。」

「なんでこんなに木がたおれてるのかしら?台風でもあったの??」


キシュとサマーティーはサーチャを見ながらため息を漏らす。



「キシューー!サマーティ〜!ちょっと待って!!」


マリーの声が後ろから2人を引き止めた。振り向くとマリーはだいぶと後ろにいる。


「どうしたの?」


マリーの元にかける。コロッツィオの姿が無い。


「コロッツィオはどうしたんだ?」

「あのね。コロッツィオがすごい怪我してる人を見つけたの〜!こっち〜!!」


マリーが走る後を追う。まっすぐ走る。と右後ろからコロッツィオの声が聞こえた。


「ねぇーさーん!!!行き過ぎ!ここよ!ここーー!」

「あ。たはは…」


三人はコロッツィオの元に駆け寄ると、無数の傷をおった青年が倒れている。意識が無いようだ


「コロッツィオ…この人は…」

「大丈夫。ちゃんと息はしてる。それより、魔力回復剤ある?」

「はい。」


キシュはポケットから小さな小瓶を手渡す。コロッツィオの足元をみると、同じ小瓶が二つ転がっている。だいぶと治癒魔法を唱えたようだ。それなのに全快してないとみると、相当な傷をこの青年は受けたらしい。


「ふぅ…」

「終わった〜?」

「最善は尽くしたんだけど…」

「目覚めそうにないな…どうする?」


サマーティーがキシュをみる。同時にマリー・コロッツィオもキシュをみる。


「こんな状態で放置…。なんて言うと思う?あたしどんだけ鬼なのよ?」


太陽が傾きはじめている。

火を焚き、サマーティーは食糧を、マリー・キシュは水を調達しにでかけた。コロッツィオは留守番。

皆が戻ってくる間、小さな結界をはった。すぐに夜が訪れる。

それぞれが戻ってきて、軽い食事をとる。

コロッツィオは布を水で濡らし、青年のおでこに当ててみた。


「……っ…」

「!」


青年の目がゆっくりと開かれる。焦点が定まらないようで、気だるそうに瞬きを繰り返す。そのうち目が大きく見開かれ、ガバッと起き上がる


「きゃっ!」

「ここは!!?あなたたちは何者ですか?!」


青年は身構える。


「ここはテルマの森よ。傷だらけであなたが倒れてたの。」


青年はキシュの言葉を聞いて、自分の体を不思議そうにみた。


「そういえば…。傷が癒されている…あなたたちが治してくれたのですか??」

「そうよ。正確にはコロッツィオが。」


キシュが青年にコロッツィオを紹介した。


「ありがとうございます。なんとお礼を言えば…」

「いいのよ。気にしないで!」

「ところで何があったの?」


キシュは青年に問いかける。悔しい気持ちを食い殺す表情で青年は話してくれた。


「僕はドラグーン国の兵士です。この辺りに出没する魔物調査のため、仲間たちと一緒に派遣されたのですが、不運なことにその魔物と遭遇してしまって…必死に逃げたんですが…そのあいだ、かなり傷を受けて…」

「なるほど。気を失ってしまったんだな?」

「はい…。」

「ドラグーンの兵士なら、竜が一緒にいるはずじゃないのか?」

「あの子には、助けを呼んでもらうために城に戻ってもらいました。」

「なるほど。けど君を見つけてからかなり立つけど竜は現れていないぞ。」

「?!どうなってるんだろう…。まさか…」

「まさか?」

「いえ。あまり考えたくは無いんですが、その魔物とあの子が遭遇してしまったのかもしれないと思って…。何もなければ、3時間ほどで仲間が来てくれるはずなんです。」

「かれこれ4時間はたってるわよ。」

「え?!そんな…。どうなってるんだろう…」


青年は考え込んだ。火の粉の弾ける音がやけに響く。キシュの声が響く。


「ここからドラグーンは遠い?」


青年を除く三人がギョッとした。


「いえ。一時間ほど歩けば、城下町へつきますが…」

「明日の朝そこまで送るわ。」

「えぇ?!!」


皆の声に青年は驚く。


「ど…どうしたんだ?キシュ?!今まで面倒ごとはことごとく反対してたのに?!」

「そ!そ~だよ!どうしたの~?!」

「今更時間なんて気にしてもどうしようもないなって…。それに助けた以上は最後まで見守りたいとも思ったのよ。」


キシュの発言に下心がありそうだと三人は同時に思った。


「ところであなたの名前なんていうの?」

「あ。すみません。助けていただいたのに!僕はビッツです。よろしくお願いします。」



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