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雨のち道

作者: みずめ

雨が降れば降るほど

見える道がある


雨降りの夜は

部屋の電気を消して

外と部屋を暗闇で

ひと続きにする


窓をそっと開けて

湿っていくアスファルトと土の匂いを

背中までいっぱいに膨らませて吸い込む


雑草が生えないようにと畑にかけられた黒いビニールを

無遠慮に叩き続ける音

まるで雑草たちを目覚めさせようと血眼になっているように

まるで雑草たちの生長に声援を送るかのように


それは強く降れば降るほど

大きく私の耳にも届いてくる

目をつむっていても聞こえるもの


それは長く降れば降るほど

確実に私の鼻にも届いてくる

耳をふさいでいても匂うもの


やがて

家家からこぼれ出た蛍光灯の白い光が

田舎道を僅かに照らす

そこには白く淡い筋が浮かび上がる


普段は田畑と区別もつかない田舎道だけど

雨が降れば浮かび上がる


あぁ

そこにあったのか

晴れの日ばかりでは見落とすところだった

今日が雨で良かった

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― 新着の感想 ―
[良い点] 雨の日の情景がうかんできました。 [一言] 僕も、雨の日 こんなに綺麗で 神秘的な表現をしてみたいです 自分の表現してみたい言葉を たくさんみつけることができました。 ありがとうございま…
2017/06/20 04:33 退会済み
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