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Aー1
カタカタ..,カタッ
ピーピピッ
「博士!大変です!実験体A-1が、逃げました!」
機械音しかしない部屋の中に慌ただしい男が入って来て、少し早口で言った。走ってきたのだろうか、呼吸が乱れている。
「なに⁈A-1だと⁉︎すぐ探せ!何をしていたんだ!あれほどよく目を話すなと言っていただろう!」
メガネをかけた男が怒鳴った。
「本当にスミマセン!」
と、言い残しまた走って何処かへ行ってしまった。一人残った静かな部屋で
「クソ..,すぐ見つけるぞ..」
メガネをかけた男はそう呟き、またパソコンとにらめっこを始めた。