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第五話『生徒手帳の13ページ』

うぇいwwww

「この部、廃部になりそうなんだ」

…え?

俺の頭のなかで、何度もイシカの声がリピートする。


廃部。


廃部。


廃部。


「な…なんで…なんだ?」


俺は、やっと声をだせるようになり聞く。


「ヤマト…お前、生徒手帳いま、もってるか?」


「あ、あぁ…」


バックの中からごそごそと生徒手帳を探る。これか?

出してみる。

違う。これは今日返そうと思ってた図書室の本だ。

本をバッグに戻し、もう一回探る。

「あ、あった。」

俺はそれをずるりとひきだすと、イシカに見せる。

「うん、じゃあその中にさ、部活動一覧ってページあるでしょ?そこ見てくれる?」

「わかった…」


生徒手帳の目次をみてそのページを探す。

「えっと…13ページ…」

パラパラとめくっていく、間違えて一枚余計にめくってしまった。

震える手で、今度は間違えないように慎重に一ページ戻す。

「えぇっと…野球部…サッカー部…バスケ部…陸上部…美術…家庭科…あれ?」

放浪部…が載っていない。いや、特殊能力部で載っているのかと思い、もう一回探してみるものの、やはり、ない。

「なんで…」

「ないっしょ?放浪部ここ。俺たちの学校さ、部を作るのはいいんだけど、部員が5人以上いないと、部として認めてくれないんだ。」

「へぇ…でも、なんでこうやって、部室もあるし、部としてやっているんだ…?」

「それはね。前は5人いたからなんだ。」

「5人…?」

「うん。だけどね。自主退部したんだ。今年の三月に。」

俺がこの学園に入ってくる前か、と頭の中で考える。

「で、退部しちゃったことで、部員数が足りなくなってどうするかっていうのを、職員も含めて話し合いしたんだ。その結果、4月いっぱいまでに、部員が5人以上になれば、部としてこれからも続行していけることになったんだ。」

今は4月20日。こんな部じゃ、入部希望者もいないだろうし、そりゃあ今は大変だろうな。


「で、まああと十日いないに部員が入らないと廃部になっちゃうぞっていうのを、校長先生にお話されたんだよ~」

クロトがそれに付け加える。

「まぁでも、僕たちにとっては君が入ってくれた方が一番無難だね。僕たちだってただ、だらだら部活してるんじゃない。もう二年前に卒業しちゃったけど先輩だっていたんだ。先輩の思いを僕たちがついで、僕たちの思いを後輩に受け継がせていきたい。」

ウソカジがそういう。

「別に入ってくれなくても、構わないのだよ。学校や教育委員会に脅迫状を送りつけるなり、ボイコットするなり、この部を廃部にしない手立ては沢山ある。しかし、そんなことをしてしまっては、ただでさえおかしい部とみられているのに、ますます好奇の目にさらされてしまう。私はもっと特殊能力について、一般人に知ってもらいたい。だからこそ、一般人として、ヤマト、君にはいってもらいたいのだよ。」

ムクお前、入って欲しいのかほしくないのかどっちなんだ…。

全員が俺の事をみる。

俺は緊張し、目をそらす。

「俺。入らねえよ」

全員が表情をかえた。悲しそうな顔をするもの、仕方ないというような顔をするもの。沢山いた。

俺自身だって驚いた。

俺は、俺が思っていないことを、すらすらと言ってのけた。

「だってさ、やっぱ頭おかしいぜ?能力がどうとか、ボイコットとか。」

やめろ。

「つーかもう、やめてくんない?勧誘とか。そろそろ迷惑なんですけど」

やめてくれ。俺はこんなこと言いたいんじゃない。

言葉に詰まっていると、イシカが頭を下げた。

「え・・・?」

「悪かった。無理な勧誘をして、これからはもう二度と君には迷惑をかけない。本当に、すまなかった。」

「あ…う…」

ちがう。ちがうんだ。俺は…俺は…

「あ、まって!ヤマト!」

頭が真っ白になり、部室から飛び出した。

だれかが後ろで俺を止める。

だけど、俺は走る足を止めない。

ここで止めてしまったら、自分が崩れてしまいそうなのだ。

走ることで、自分をやっとのこと保っている。そんな感じ。

「なんなんだよっ…どいつもこいつもっ!!」

小さくつぶやいた。

気づくと、屋上へついていた。

夕日が沈みかけていて、辺りを橙色にそめいっている…

「最低だな…俺って…」

吐き出した言葉は、誰にも届かないまま、夕日の中に吸い込まれていくように、消えていった。



今回が一番ヤマトサイテーくんですね。

ああああごめんヤマト。

許して?ね?よ・し・や・ん♥(おえっ

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