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第二部『二つのコップ』

久しぶりに続きをかきました。

次こそは投稿をはやくします!

「えええええええええええええええええええええ!?」

俺の声が廊下中に響く。

「あ、あ、あの…」

聞きたいことがありすぎて、言葉に詰まっていると、

「あ?僕の名前?黒瀬友佳くろせともか!略して『クロト』とでも読んで!」

ちなみに中3といってクロトは手で3を作ってみせた。

「年下じゃねーか!」

あまりに上から目線でさっきまで言われてきたのでてっきり年上かと思ったが、年上どころか、一学年下なのである。

「あーそっかぁ…まぁよくない?」

クロトはどうでもよさそうに呟くと小さくため息をついた。

よくねーよ!と心の中で思ったが、あまりに衝撃的すぎて、言葉すらだせなかった。

「んーでさ!君の名前は?」

「え…夜科大和だけど…あ、高1だかんな先輩だかんな!」

先輩を強調したが、クロトはそんなことは本当にどうでもいいらしく、「そっか!ヤマト!よろしくね!」とさらに呼び捨てにまでされてしまった。

「ねえヤマト、放浪部入ってくれるよね?」

クロトが目を輝かせて聞いてくる。

「え、やだ――「ふーん…さっきのことばらしていいんだ…?女子の上にのったって…」――この…!」

こいつ、さっきのことを、軽く利用してやがる…!

「じゃ、見て分かっての通り、ここが部室です!」

そういうとクロトは目の前にある「放浪部」と書かれた扉を軽くつついてみせた。

「じゃあ入ろうか!」

クロトがそうつぶやいて扉に手をかけると同時に

ガラッ!!

扉が勢いよく開いた。

「んー?なんかうっさいなって思ったらクロトじゃん!えっと…そこの子は?」

俺たちが反応する間もなくそうつぶやくと、その人は俺を指さした。

「あ!イシカ!こいつはヤマト!入部希望者だって!」

「ちげえし!」

俺らが口論をしていると、その女はまあまあとすこし苦笑し、あーそっかそっかといって少し違う方向に視線をそらした。

そして少しうつむき、まあいっかといって。また俺たちに視線を戻した。

「ヤマトくんだね。よろしく。とりあえず中に入って?」

そうやさしげに言うと俺を部屋の中にいれた。

「うぉ…」

中は結構広く日当たりが結構よさそうで、風でさわさわとカーテンがゆれている。

しかし、家具は結構シンプルで、テーブルと椅子、そしていくつかの棚だけであった。

「部員が少ないからあんま予算あたんなかったんだよね~」

とイシカとよばれる人はつぶやいた。すると「あ、」とつぶやいて、

「紹介遅れちゃった。俺の名前は石塚楓いしづかかえで。略してイシカとでも呼んでくれ」

そう告げるとイシカは椅子に座り、ふう、と息をついた。

座って、というようにクロトに解釈され、俺は軽く礼をしながらイシカの向かいの席に座った。どうやらクロトはイシカの隣の席に座ったようだ。

「それでは改めまして、放浪部へようこそ。」

イシカはそう言って、俺に微笑みかける。

「あの、この部の活動内容って…」

そう俺がたどたどしく聞くと、イシカはあぁそうかというような表情を浮かべ、説明しはじめた。

「この部は放浪部とか呼ばれっちゃってるけど、本当の名前は『特殊能力部』。名前の通り、ちょっと変わった能力持ちの人が入る部活。」

………

はぁ?

「あの、ちょっと訳が…」

俺がいうとイシカは顔をしかめた。

「あぁ…えっと…特殊能力部ということは…イシカさんも、特殊能力とか持ってるんですか?」

イシカはそういうことになるか、とつぶやいて、再び口を開く。

「俺の能力は目を起こす能力。んー・・・説明が難しいんだよなぁ…」

さらに「?」が頭に浮かぶ俺をみて、イシカもさらに困惑した表情を浮かべた。

イシカは、あ、そうだと言って、手をポンッと叩くと、何やら棚からなにかとりだしてごそごそして、数十秒後戻ってきた。

見るとそれは二つのコップで、それをテーブルの上にコンッと置いた。

「問題です、ここに二つのコップがあります。この二つのコップは柄もメーカーも種類も一緒ですが、一つだけ明確な違いがあります。」

さてさてなんでしょー?とイシカが言う。

俺はよくよくコップ二つを見てみる。

「あっ・・・こっちのコップには水が入ってる・・・」

そう呟くとピンポーンとイシカはいった。

「そうです。君から見て右のコップには水が入っていて、左には水が入っていないでしょ?」

俺は頷いた。しかしこれがなんだというのだろう。

「ではでは~?この二つのコップに同じ量の水を入れたいです!ただし、水をつぎたしたりするのはなしです!さてさてどうしますか~?」

「んー・・・水が入っているコップの半分の量の水を・・・入っていない方にうつす・・・とか?」

「ご名答!」

イシカはパチンと指をならし、水の入っているコップから入っていないコップへ水をうつしはじめた。

ちょうど二つが同じ量になったところでその手をとめ、また二つを並べ直す。

「つまりこういうこと!俺の能力は、誰かに対してこうして分け与えることができるんだ!」

「えぇっと・・・なにを・・・」

俺がそう問うとイシカは「肝心なことを言ってなかったね」と少し笑ってまた語りだした。

「俺は、人に運気を分け与えることができるんだよ。」

「運気?」

「そう。だけれど今の水のように、自分の運気をあげてしまえば、その分自分の運気が減っていくんだ。」

なるほど・・・納得したようなしていないような。

そもそも、そんな突飛な話、根拠もなしに話されても、正直信じがたい。

「あ、信じられないって顔してるね。」

俺はハッとして、すいません、と謝った。

「いやいいんだよ。普通に信じられないのはわかるし。だけど、この部はそういう人が集まったんだ。といってもこの部にはまだ四人しかいないんだけど」

クロトとイシカの他に二人もいるのか。

そう思ってハッとした。

妙にクロトが静かじゃないか?

「おい、クロト?」

「……すぴー…」

「うおい!」

俺が大きな声をだすと、「うわっ」と目をあけて、「あ。ごめん。」と謝った。

「で、どうする?放浪部入るよね?」

何事もなかったかのようにクロトが言った。

俺はすこし考えて、

「いや、俺は入らない。」

と言った。予想外の答えがかえってきたというように、いや、まさしくそうなのだろう。クロトは動揺した。

「ここにはその、能力とやらを持った人達が集まるんだよな?てことはお前ももってるんだろ?そういうの。

俺はそういう能力ないし、そもそも俺が入るべきじゃないとおもう。」

そう言って、部室をでようと椅子から立ち上がった。

「ちょっと待って。」

イシカのその声に立ち止まる。

「この部は確かに君にとっては奇妙でおかしい部だとおもう。俺らは実際にそう思われてきたし言われてきた。馬鹿にされるかもしれないとわかっていて、どこの誰かも知らない人をいれると思うかい?俺なら追い返すかな。それでも君を部室へいれた理由、わかるかい?」

「・・・なんですか。」

イシカに背を向けて言う。すぅっと息を吸う音が聞こえた。

「君が、能力をもっているからだよ。今までに何人かそういう人にあってきたからなんとなくわかる。」

一瞬硬直した。そしてひやりとした感覚に襲われた。しかしすぐに言い返す。

「・・・能力?馬鹿にしないでください。そんな馬鹿らしい部活してて楽しいですか?とにかく俺は入りません。」

そう言い捨てて、俺は部室を後にした。

一瞬、俺は見てしまった。

悲しそうに俺を見つめるクロト、そして、その隣で「目が真っ赤にそまっていた」イシカを…


ちょ、話がはちゃめちゃwww

わからない方のためにすこしまとめると

イシカはヤマトが能力持ちとわかったため部室へいれる→なんにもしらないヤマトはこの部について、能力について説明される。→ヤマト「こんな部入るか!」  ってことですねwwあれ、ちょっとヤマトひどい人じゃね…

つ、次も頑張ります!

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