覇王と異邦の王子
もう少し本能寺続きます。
京の夜――本能寺に響く異邦の足音
本能寺の炎はすでに鎮火し、戦乱の余韻だけが京の空気を支配していた。焼け跡の中に立つ男――織田信長は、炎の残り香を嗅ぎながら静かに佇んでいた。
「貴様ら……何者だ?」
銀髪の者たちが、静かに歩み寄る。彼らの甲冑は夜の闇に輝き、その瞳は異界の光を宿していた。
「我らは、王を迎えに来た。」
エルフの王子、アレストール。
その若き王子は、炎の残滓に囲まれながら信長を見据える。
「王?我がことか?」
信長は眉をひそめる。だが、彼の心はすでに動揺などしていない。むしろ、面白がっていた。
「貴殿は第六天魔王――そして、我らの世界における王の魂を宿す者だ。」
アレストールは剣を抜く。その刃には魔法の輝きはない。しかし、確かに異世界の覇王の気配があった。
「貴殿こそが、我が王国を導く者……アカシックレコードの鍵を持つ者。」
信長は短く笑った。「魔法の者が我を王と呼ぶか……実に奇妙よな。」
彼は炎の中でじっとエルフたちを見据える。
「さて、貴様ら。我を迎えに来たというが、その先にあるものは何だ?」
アレストールは沈黙した。
「それは……貴殿の決断次第。」
そして、本能寺にて覇王と異邦の王子の対話…………
織田信長は焼け跡の中で静かに立っている。
その背後には、彼の忠臣たちがいた。
本能寺の変の混乱の中、最後まで信長の側にあった者たちだ。
「信長様……この者たち、何者なのですか?」
森蘭丸が問いかける。その瞳には迷いはない。しかし、立っているエルフの軍勢は、あまりにも異質だった。
「妖か……それとも、新たな軍勢か……?」
長谷川秀一は短く呟き、手を剣の柄にかける。
「ふむ……面白いことになった。」
信長は微笑む。
前田玄以が深く息を吐き、静かに信長へと問うた。
「信長様、我らはこの戦の結果を受け入れるべきなのでしょうか……?」
信長は焼け落ちた柱を眺めながら言った。
「結果などまだ決まっておらぬよ。」
彼はエルフの王子アレストールへと視線を向けた。
「さて、貴様ら。我を迎えに来たと言うが……貴様らの世界に我が天下を築けるのか?」
矢部家定が歯を食いしばる。
「信長様……我らは、人間のために剣を振るってきました。しかし、この者たちは……我らの理を変える存在なのではないのですか?」
信長は短く笑った。
「理が変わるか……それは面白いな。」
森蘭丸はじっと信長を見つめた。
「信長様……この戦の先にあるものは何なのですか?」
信長はゆっくりと語る。
「我が道は、ただ一つ新しき覇道よ。」
信長家臣団はどう動くのか……………
徳川家康は?
さて………………悩む