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3回目のリセット ― 家族を守る

もう夢でも、愛でもない。

次こそは——「家族を守る」と決めた。


目を覚ましたユウトは、高校の卒業式を迎える朝に戻っていた。

淡い春の日差しのなか、制服の襟元を整える手がわずかに震える。

すでに夢も恋も、すべてを知った今の彼は、これまでで最も冷静だった。


卒業式が終わると、弟のリュウを呼び出した。


「リュウ、ちょっと話せるか?」


校舎の裏手、風の静かな場所でユウトは真っ直ぐに言った。


「母さんの健康診断、来週再検査がある。絶対に行かせてくれ。俺も付き添う」


リュウは驚いた表情を見せたが、やがて真剣な眼差しで頷いた。


「……兄貴、変わったな。いい方に、な」


その言葉に、ユウトは小さく笑った。


彼は、美術大学への推薦も、かつての恋人も、すべて手放した。

代わりに選んだのは、地元の医療系短大。

目指すのは、診療放射線技師——病を見つけ、救う側の人間になる道。


理由はただ一つ。

母を、家族を、この手で守るためだった。


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