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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
サードシークレット、夏のイベントは不思議だらけ?
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妹とプールに行く

「「暑い…」」


一旦ログインして、フェルに一言伝えてログアウトした後、自分達兄妹は現実の世界の自転車で行ける範囲にある、そこそこの室内プールに向かっていた。


バスを使えば大きい屋外プールの所もあるが、夏は混むので、そこそこの室内のほうが空いてて、泳ぎやすい…らしい。


そして兄妹二人して暑さにやられていた…鍛冶で熱さには慣れてはいるが、暑いものは暑いのだ。


「お兄ちゃん、飲み物奢って…」

「なにが良い?」

「牛乳」

「近くの自販機で、売ってるものにしてくれ…」


残念ながら近くに牛乳の売ってる自販機はない…確か牛乳売ってる自販機は、自分達が住んでる街では銭湯とか温泉に入れる店の中にしか知らない、探せばあるかもしれないが、この暑い中牛乳の自販機は探したくない。


「じゃあスポドリ…」

「了解」


スポーツドリンクを買って、友奈に渡す…ついでに自分用の水も買って水分補給する。


「疲れた…」

「まだプールに到着してないぞ…いくらなんでも体なまりすぎてないか?」

「暑さの力で体力と根性がないだけだよ…」


友奈の体育の成績は悪くなかったはずだ、持久力を要求される事以外は…。


「あと少しでプールにつくから頑張ってくれ、プールに入れば暑さはましになる」

「暑いのなんとかする為に、なんとかする…」


そう言いながら自転車を再びこぎ始める友奈。

というか外は暑いから、早くプールに入りたい…兄妹揃ってそんな気持ちを抱きながら、プールを目指した。


10分位暑さにやられつつも、プールにたどり着き、それぞれで料金を払って、チケット自販機でプールに入る権利を買って、店員に見せて入場する。


因みにお金は学生の身としてはかなり持っている…ファンタジーフリーダムをする前は、運動する事が趣味だったから、お小遣いの使い道が少なく貯まるのだ…。


男女別の更衣室で着替えて、合流する。

入場したプールには、長さ25Mの一般的なプールと2階位の高さから滑り降りれる、ウォータースライダーがあるプールだ。


大きい所だと流れるプールがあるらしいが、夏本番の今だと混んでて、室内の流しソーメン機械の具にしかならない…と妹は言っていた。


自分の水着はゲームとは違って、黒いサーフパンツとゴーグルだけだ、レンナが着るパーカーなんて物はない…ゲームと違って、泳ぐのに邪魔だし、洗い物も増えるからな…。


お洒落な男性で良く泳ぐならパーカーを着るんだろうが、こっちは学校の授業と高田に誘われた時など誘われた、必要な時しか泳がないから、そんな物はない。


「早くはいろー」

「シャワーと準備運動をしてからな」


友奈はシンプルな紺色で露出の少ないワンピースの水着とゴーグルだ、選んだ理由は友達と一緒に海に行く時、ナンパされにくくなる為らしいが…。


顔などのベースが良いので、意味はないというのに友奈は気付いていない…。


プールに入る下準備を済ませて、25Mプールに入る、ひんやりとして気持ちがいい…。


泳ぐトレーニングは午前中のファンタジーフリーダムで30分ほど泳いだ、30分沢山水泳したから、上手く出来るはずだ…そう思い泳ぎ始めた。


……結果は自分の手は25M先の壁に届くことなく沈み、息が限界を迎え、泣く泣く呼吸をする為に地面に足をついた、記録は約15メートル予想よりも悪い記録だ…。


「お兄ちゃん、なんか泳ぎがぎこちないよ?」

「水中呼吸に頼ってたら、そりゃあ息継ぎのタイミング掴む特訓にならんよな…」


自分の息継ぎのタイミングを掴むのが下手な所を思い出す…。

次は友奈が泳ぎだす…友奈は余裕を持って25M泳ぎきる。


「うまいな、友奈」

「これくらい、平均だよお兄ちゃん」


それだと自分は平均以下と言われてるような物だから勘弁してほしいが…。


「次こそ25M頑張って泳ぐ…」


数回泳ぐが、息継ぎの度にプールの水がそこそこの確率で、口に入ってうえっとなって、酸素が取り込めなくなり、ギブアップとして足を地面につける…。


「自分はわかりました、人間は歩く生き物です、泳ぐなんて違ってます…」

「お兄ちゃん、せめて25Mは頑張って…」


フェルの言葉を真似つつも、友奈に応援されたので、頑張って泳ぐ…最終的には、呼吸による酸素補給を最低限にして、鍛冶で鍛えた腕の力による推進力と肺活量で、無理やり25M泳ぎきった。


「やっぱり水泳は肺活量と推進力だな…」

「お兄ちゃん、それは水泳として確実に間違ってるよ…」

「…わ、わかっているよ……」


その後1時間位、バチャバチャして、少しでも泳げるように練習していると、がっつり泳がず休んでた友奈がナンパされていた…細身のナンパ野郎がなんか言ってるがどうでもいいな、友奈を助けねば。


「あの………その………」

「おいナンパ、うちの妹に手は出させんぞ?」


言葉につまっている友奈を守るように立ちつつ、体に力を込めて圧をかけて言うと、ナンパ野郎はごめんなさいといって、足早にプールから去っていった…。


ナンパ野郎が濡れてなかったけど、プールに来たばかりか?それならプール代捨てたな…まあ、どうでもいいが…。


「ありがとうお兄ちゃん、やっぱり一人だとこういう時困るよ…」

「どういたしましてだ…お断りします!て言えばいいのに」

「それで襲われたらどうするの?噂話でたまに聞くよ、水着で装備無いことを良い事に、そういうナンパするやつ」


そういえば丸腰なのを良いことに悪い事をしようとして捕まったというテレビニュースが前流れてたようか気もする?


「あーそれは困ったな…水着でスマホが使えないから警察も呼べないのか…」

「お兄ちゃん、相手が複数の場合だとスマホあっても、封じられる可能性も高いから、1番の予防法は頼れる身内2人以上か、仲のいい友達と3人くらいで一緒に行動する事だよ」


友奈とそんな会話をしながらも、更に1時間ほど泳いでた自分達兄妹は、プールを上がり、自販機でジュースを飲んでから家に帰宅した…。

一応25Mまでは多少安定して泳げるようになった…。


「プールでさっぱりしても、帰る時に夏の暑さで汗かいたら意味ないよね…」

「夏の暑さは神様に文句行ってくれ」


帰宅時に汗をかいたので、順番にシャワーをあびた。

ファンタジーフリーダムをする時間は…晩ご飯食べたあとでいいか…。

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― 新着の感想 ―
[一言] ナンパはどこにでも現れますからね…。
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