表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
サードシークレット、夏のイベントは不思議だらけ?
83/626

ラン&コンビネーション

「じゃま!戦いたくないの!」


ひたすら走りまくる、敵が居ても通り抜けて逃げ切る、敵は少し追いかけてくるが、縄張り的な範囲から抜けたのか、すぐに追ってこなくなった。何分で泉にたどり着くか分からないが、ひたすら走る。


リオアさんのHPバーが変動してないが、リオアさんは攻撃は全部回避するタイプだ…HPバーが変動してないのは、上手く戦っていると思いたい。


でも自分とパーティーを組んで、イベントポイント増加と引き換えに、ステータスが下がっている状態だ…長期戦になるほど不利なはずだ…早くたどり着かねば、そう思っていると近くに他のプレイヤーを見つけた。


「……すみません!もしもスピード強化魔法を使えるならください!」

「うお!?時間制限クエストか?ならランナーソウル、スピードアップ!頑張れよ!」

「ありがとうございます!」


縋るように声をかけたら、メイスを持った男性の神官騎士プレイヤーは驚きながらも、スピード強化魔法をかけてくれた、お礼を告げて、泉に急ぐ。


泉にたどり着くとウィンディーネの住処に繋がる扉があったので、突入する!


「無事か、二人共!?」

「レンナさん!」


フェルの声が聞こえる…よかった無事だ!なんか結界みたいな物で守られてるけど、リオアさんが展開したのか?ヒビが入っていて限界ギリギリを感じる。


「クイックチェンジ!危な…と…レンナ良く戻ってこれたね…こういうイベントって、一度戦場から脱落したら戻ってこれないと思ってた…」


声のする方向を見ると、なぜか水着ではなく昨日見たライブ衣装の姿に変化しているリオアさん、武器は変わらず同じ細い剣を使っている。


「すまない、遅くなった!そしてフェルを守ってくれてありがとう!」

「感謝は後!このクズネ、隙あらば回復してくるから、所持アイテムがジリ貧になってたの!協力してクズネに回復の隙を与えず、一緒に連携して連続攻撃しようよ!」

「わかった!覚悟しやがれ!クズネ!」

「ちょ、ちょっと待って貴方…」


一度消えた自分が現れて大きく動揺するウィンディーネ…。

何でウィンディーネがクズネと呼ばれてるかはしらんけど、フェルは殺されかけて、こっちは殺されたんだ!ぶっ倒す!


「フェル!雷のイメージだ!」

「わかりました!パワーアップ!スピードアップ!フェアリーウィッシュ!リジェネレート!」

「ハイパーエール!攻撃する時合わせるよ、レンナ!」


アースキーに共鳴で雷の力が宿る、水は雷に弱いはず。

更にフェルとリオアさんの補助魔法が自分の力を引き上げてくれる。


それを見たクズネが恐怖に染まった表情をする、予想通りというか見た目通り、雷が弱点か。


「あ、貴方まで攻撃してくるの?そ、そりゃあ狙いが外れて攻撃しちゃったけど…」

「殺意ある攻撃をした時点で敵だよ?」


もしも自分が即死しなければ、交渉の余地はあったかもしれないが…いや無いわ。


「全力の攻撃を喰らえ!」

「スペシャルフィナーレ!」


自分とリオアさんの同時突き攻撃がクズネに突き刺さり吹き飛ぶ!


更に追撃でアースキーをぶん投げる!雷を宿ったアースキーはバチバチと音を立ててクズネに当たり雷のダメージを与えた!


更に更にリオアさんが吹き飛んだウィンディーネに接近して、雷の力を使い切ったアースキーを回収、自前の細い剣と合わせて二刀流で連続攻撃をする。


「リオア!」

「わかったレンナ!パラライズウィンク☆」


リオアさんはクズネの動きを止めてからアースキーをパスするように投げてくる、それをダッシュしながらキャッチして、再び雷を纏ったアースキーで全力でクズネを突き刺した!

悲鳴が響き渡り、クズネは倒れた…。


「ごめんなさい、許してください…」

「あ、敵対状態が解除された…もう大丈夫よレンナ、この状態では、もう不意打ちは出来ないわ」


クズネが謝罪し、リオアさんの言葉で戦闘が終わったのを理解、深呼吸をして息を整える…。

しかし恐ろしい位にリオアさんと連携出来たな…なんかリオアさんがどう動くか反射的に理解できた…今日話したばっかの他人ではないみたいな感じだった。


「レンナさん!」


結界からフェルが飛び出して、ほっぺたに抱き…いや、ひっついてくる。


「ごめんなさい!私がウィンディーネに攻撃したせいで…」

「いや、正直あの吹き飛ばし攻撃には助かったから気にしないでくれ」


というか、水着で引っ付かれてるから、ちょっと恥ずかしい…フェルの手の柔らかさがほっぺの感覚でわかる…。


「それでどうする?トドメさす?レンナが一番被害者だし、レンナに委ねるよ」

「ゆ、許してください!えーと、えーと!よ、妖精に力を授けますので見逃してください!」


土下座しながら、クズネは命乞いをする。

え?フェルに力を授けてくれるの?


「その力てMP以外のデメリットない?」

「ありません!使いすぎるとか死ぬとかありません!」

「ならその力をフェルに授けてくれたら見逃すよ」


そう言うと、クズネは水の玉をフェルに渡す…水の玉はフェルの胸の中に入って消えていった。綺麗なエフェクトがフェルを包み込む。


「アクアシールドというのを覚えました、レンナさん!水の膜を作って、敵の攻撃を弱める力みたいです」


おお、守りの魔法か、それは便利だ。


「あの、もう勘弁してください…もう二度と襲いませんので…」

「レンナ、もうなにも出てこないからクエスト報告に戻ろうよ」

「そうだな…早く戻ろうか」


霊薬は既に手に入っている。自分達はウィンディーネの泉から脱出して、クエスト報告に戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 終わってみればフェルの強化イベでしたか。 ウンディーネ、厄介な子でしたね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ