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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
歌の神託とアイドル、乙女の戦い
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フェルの冒険【カカオの川】

始まりの所を聞いたレンナの反応

「なあ、最初のユリのマイホーム云々の前置き必要なのか?」

「ひ、必要ですよ?」

ユリさんに運ばれてたどり着いたのは茶色い川でした…旗から見たら汚水にまみれたドブ川にしか見えませんが…。


「もしかして液化しているチョコレートですか?」

「そうだよ、フェル良くわかったね」

「この甘い匂いを嗅いだらわかりますよ」


目の前にあるのはチョコレートの川でした…それならチョコレートの川でいいのでは?と思っていると、チョコレートの川に流されるようにカカオまで流れてきました。


「お、きたきた、ウランお願い!」

「はいはい、キャプチャーアロー」


ウランさんが弓を構えて矢を放つと矢が光のラインを伸ばしながら、カカオの実にヒットする。


「フィッシュ!」


矢の光のラインはウランさんの手元に続いており、それを引っ張るとカカオの実が光のラインに引っ張られるようにチョコレートの中から飛び出して、私達の足下に転がってきました。


「ナイスウラン!で品質はどんな感じ?」

「普通、イベントポイント送りね」

「ハズレかー流石に一発で最高品質は出てこないよね」


残念がるユリ、共鳴の試練で手に入れた鑑定眼を使ってみると、大きいだけの普通のカカオの実と分かりました。


「あの、私が出来る事はありませんか?」

「うーん、フェルはあそこのカカオとかこっちに引っ張れる?」

「はい、そのくらいなら…テレキネシス!」


ユリが指差したカカオの実をテレキネシスで引き寄せる。


「おお、フェルも回収出来るなら効率2倍ね!」

「これで貴女だけお荷物状態よ」


喜ぶユリにそんな事を言うウランさん…言葉に棘があるように聞こえましたが茶化しているようにも聞こえました。


「わ、私は戦闘時に出番あるからね!後高所での行動とか!」

「高所の活動に関してはフェルも出来るじゃん」


「フェルは万が一他のプレイヤーに知られたら大変でしょ!」

「いや、テレキネシス使えば遠距離からでも収穫作業出来るじゃん」

「むーウランさんの意地悪!」


あ、これは仲の良い喧嘩ですね、2人の言葉はギスギスした感じではありませんでした。


「あのーウランさんとユリて仲良くなって何年ぐらいの付き合いなんですか?」


「え、えーと1年半ね、私がリーダーに錬金術のバックアップをするからチームに入らないかとスカウトされて、チームゼロオーダーに所属して、そこから仲良くなった感じね」


「最初のウランはかなり猫かぶっていたよねーすぐに脱げたけど」

「そ、それは仕方ないじゃない!最初アイドルの貴女とあって緊張していたのよ!」


ユリの言葉に赤面するウランさん。


「ねえフェル知っている?ウランは最初はかなり人見知り発揮するよね」

「そういえば私とレンナさんとあった時弓矢向けて来ましたね…リーダーさんから話を聞いていたみたいで、すぐに下ろしてくれましたが」

「うー!初対面の事は忘れてください!キャプチャーアロー!」


ウランさんは叫びながらも的確に矢を飛ばしてはカカオの川に流れるカカオに当てて収穫していきます。


「私も!テレキネシス!」

「2人共ファイトーあ、品質の選別はこっちでするね」


私も魔法で近くのカカオを拾い上げて集めていきます。


ユリはメガネを装着して、テキパキとカカオの実を選別していきます。

そんな作業を数分続けていくと…。


「発見!最高品質のカカオの実!」


ユリさんが両手を上げて、1つのカカオの実を掲げる。


「なら後2つね」

「はーい!」


どうやら1人1つがノルマみたいです。


「そういえば私とユリはレンナさんにあげる予定ですが…ウランさんは誰にあげるんですか?」

「え…ひ、秘密よ!」

「教えていい?」

「リオアは黙ってなさい!」


3人でワーキャーと騒ぎながら、時間をかけてとても品質の良いカカオの実を3つ集めました。

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