激闘!?幽霊船!
幽霊船に真っ先に攻撃したのは黒船だった。
船が燃えてようが関係ないと言わんばかりの突撃が幽霊船に襲いかかる、しかし幽霊船が展開したバリアに防がれて、黒船は大きく軌道が逸らして通り過ぎる。
「な!?突撃をバリアで防いだだと!?」
アスタリスクが驚く…どうやら普通はバリアで突撃は防げないらしい。
「取りあえずマナガトリング砲いくよ!オールアップ!」
トリガーを握り、マナガトリング砲を発射する、オールアップで強化した力でマナガトリング砲の弾を1点に集中させて砲撃する!
前半の弾はバリアに防がれるが、後半の弾はバリアを貫通して甲板に突き刺さるが…。
「待ってくれ、乗組員居なくないか?」
弾切れになるまで撃ち切ってから気付く、幽霊船だからゾンビとかスケルトンがいるかと思ったが…。
「無人船みたいだ!」
「無人船!?あんなに亡霊が居るのになに言っているんだレンナ!?」
無人船と伝えたら、TTに否定された!?
どういう事!?人によって見え方が違うのか!?
「アスタリスクは船の上に何かいるか見える!?」
「すまん、運転が大変で良く見えてない!」
アスタリスクは幽霊船の上を見る余裕は無いみたいだ。
「ええ、これどうすればいいんだ?見た感じ壊すべしか設備とか分かればそこに集中放火するんだが…」
困っていたら、上空から大量の砲弾が幽霊船に向かって降り注いだ!あの赤い船…レッドレインの攻撃だろう。
ドカンドカンと幽霊船の上で爆発が起こる、数多の爆発がバリアを破壊して幽霊船にダメージを与えているように見えるが…本当にダメージを与えているか疑問だ。
ひとまずマナガトリング砲にMPの装填とMP回復薬を飲んで自分のMP回復を行い何時でも戦えるようにする。
「殺ったか!?といっても、情報の少ないレイドボスがこの程度でやられる分けないよな!ちょっと下から何か攻め込めないか調べてくる、鹿魚!」
砲弾の雨を受けても沈む様子がない幽霊船にTTが弱点を調べる為に船に飛び込む…その際に足が魚になって、人魚になっていた…確か鹿て脚力強化の技だったよな、魚と併用とか出来るのか?とそんなどうでもいいことが頭をよぎる。
「大丈夫かな?幽霊船を取り囲む船が増えたから、他のプレイヤーの船の移動にはねられないといいけど」
「TTはそんなヘマをしないと思うから安心してくれ」
そんな会話をしていたら、赤い船の攻撃が止んだのか、幽霊船が再び見えるようになる。
幽霊船の甲板が黒焦げになっているが、ひび割れが生まれたり、中破した感じではない。
「これ物量で攻める感じではないのか?」
「わかんない、このまま続ければ封殺が出来そうだけど…でもレッドレインの弾だってただじゃない…マナガトリング砲だってMPガンガン使っているだろう?物量で押し切る前に弾切れで負けると思う…黒船も火の海の消化で動いてないぽいし…結構やばいな」
アスタリスクが戦況を分析してくれる、かなりやばいみたいだ…。
「…いっその事幽霊船に乗り込んでみるか?」
「悪いけどそれだとレンナとTTのみで行ってもらうことになる…俺はこの船を放置することは出来ない…」
「あーそうだな…流石にこの船を放置せるわけにはいかないからな…帰れなくなっちまう」
他のプレイヤーの反応的に船は沈んだらロストして、永久に失われてしまうのだろう。
それなのに船を無防備になる事をお願いするのは酷な事だろう。
「レッドレインも船に乗り移ろうと近づいているし、先に乗り込んでやれ!」
ザバンとバタフライエフェクト号は幽霊船の横につく。
自分の目で見た感じ、なにも居らず、ゲームの世界じゃなければ、ただの廃船に見える…。
「TTは…連絡する手段もないし、戻ってきたら自分は幽霊船に乗ったと言ってほしい」
「わかった、後幽霊船に乗ったらすぐに船内に入ったほうがいい、流れ弾」
アスタリスクに伝言をお願いして、アドバイスを背に自分は幽霊船に乗り込んだ!




