海戦開戦!
ドドドトドン!と砲撃が鳴り響く、どうやら初手速攻を仕掛けた船が居るみたいだ、砲撃の音の方を見ると、大量の砲台を取り付けた船が砲撃したみたいだ。
爆音と共に放たれた砲弾は1つの海賊船に当たるとは思いきや、バリアのようなものが展開されて防がれる…それでも防ぎきれないのか、砲弾の一発がバリアを貫き、海賊船に激突する。
「さあ!レンナ!じっくり観戦している場合じゃないからな!近づいて海賊船の横を過ぎるからそこを撃ってくれ!トップスピード行くぞ!」
アスタリスクの声と共にグン!とバタフライエフェクト号が加速する。
「わ、わかった…」
マナガトリング砲を強く握り、攻撃の準備をする。
あっという間に海賊船の近くまで移動したバタフライエフェクト号、その結果海賊船に乗っている者が見えた。
「うお!?頭が魚だ!?」
海賊船の乗組員は頭がタコだったり、魚だったり人外海賊だった。
「レンナ撃てー!」
「りょ、了解!」
驚いているとアスタリスクから指示が飛んできたので、トリガーを引いてマナガトリング砲を放つ!
バーーーーーー!と砲身が回転して大量の魔力弾を吐き出すマナガトリング砲!それによって伴う反動も凄まじく、自分の力だけでは完全に抑えきれない。
「オールアップ!」
シンクロの効果でフェルの補助魔法でステータスをあげて少しでもマナガトリング砲の反動を抑えて、弾がバラつかないようにして、海賊船の甲板を攻撃する、ある程度バリアで防がれたが、マナガトリング砲の集中放火のおかげか、バリアの一部が壊れて、海賊船の甲板にマナガトリング砲の弾丸が降り注ぎ、魚の海賊を数体蜂の巣にした!
「うおおお!楽しい!」
ファンタジー世界とは思えない圧倒的な弾幕攻撃にテンションが上がる。
そう思っていると、弾を撃ち切ったのか、マナガトリング砲から弾が出なくなる…えーと装填方法は…MPを注げばいいのか。
「MPなら沢山持っているぜ!」
MPを注ぎ、マナガトリング砲を再使用可能にする、MPが300位減るがMP回復薬ならある程度持っている、この戦いが終わるまでは持つだろう。
「遠隔魔法陣起動、ブーストウィング!」
自分が装填している間に海賊達が砲撃してくるが、アスタリスクがバタフライエフェクト号を急速加速させて、砲撃を回避する!
一部回避出来ない砲撃もあったが、バタフライエフェクト号にもバリアの機能があったのか、魔法のバリアが現れて砲撃を防いでいく…あれ?砲撃を受けてないのにバリアが出現している?
「ちい、バリアが出現し続けてるということは一部の海賊が海の中から攻撃してきているな…厄介な…対海中装備は付けてないぞ」
「ならそこは俺に任せてくれ!レンナこれを持っててくれ!」
アスタリスクが苦虫を噛み潰したみたいな声を出していると、動き出したのはTTだった!
TTはこちらに何かを投げ渡してから、船から飛び降りた!
「TT!?」
「魚熊虫猫!バトルスタンスアクア!」
投げられた物をなんとかキャッチしている間にTTは海の中に消えていった。
「これは…移動用ビーコン?」
投げ渡されたのは移動用ビーコンというアイテムだった、鑑定眼で見てみたら特殊なアイテムを使えばこのビーコンの側に戻ってくれるみたいだ。
「と、取りあえず預かっておこう…」
多分海中の敵を倒したら戻ってくるだろう、そう考えて再びマナガトリング砲のハンドルを握るとバタフライエフェクト号を守るバリアが消えた。
「よし、TTナイスだ!」
アスタリスクの言葉からしてバリアが破られた訳ではなく、海中の敵が倒されたみたいだ。
「レンナ!海賊船の海と接したボディを狙って沈没させて!」
「わかった!」
このまま海賊船の一隻を沈めたいと思った時にアスタリスクから正確な指示が飛んできたので、再びマナガトリング砲をぶっ放す!
「沈め!!うおおお!」
全力で反動を抑え込み、魔力の弾丸を海賊船の船底に叩き込む、最初はバリアで防がれていたが、あっという間にバリアの一部は壊れ、そこからバリアを通り抜けて、海賊船のそこを破壊した!
「よし!1度離脱するよ!取り舵1杯!」
こうして自分達はまずは一隻の船を沈めるのだった。