侵入!召喚士の館!
真正面から屋敷に入ると、ワンワン!と犬の咆哮が聞こえる。
すると庭の茂みから禍々しい見た目の犬が複数飛び出して襲いかかってきた!
「ファストナックル!」
「風の刃!」
それぞれ攻撃を放ち、犬を迎撃する!
「レンナ気をつけろ!犬に集団で襲われたら熟練の戦士でもただでは済まないぞ!」
「わかった!ルルは背後に!地門!」
「はい!」
ルルを下がってもらって、地門で攻撃するが、頑丈な犬なのか大地の杭を食らっても倒れずに食らいついてくる!
「ぐう!いい加減にしろ!」
一度腕を噛みつかれるが、なんとか噛みつかれてない腕に持っていた火光で攻撃すると、やっと禍々しい犬を倒すことが出来た…。
「はあ、はあ…リジェネレート…TT大丈夫か?」
「ああ、でもこれは確実に侵入がバレたな…」
一息入れるTT確かに最初にワンワン吠えられたから召喚士の男に知られてもおかしく無いというか知られただろう。
「もう正面突破するか」
「いや、ルルがいるからね?守らないと行けないからね?」
「そう言っても、俺やレンナは守りに適したクラスじゃないし、それなら正面突破で速攻をかけたほうがいい」
確かに自分もTTも何かを守ることに適した感じではない、自分はフェルと共に戦っているが、守る戦技やスキルとかは持ってないからな…防具で守っているような感じだし。
「わかった、正面突破しよう!ルルには隠れてもらったほうがいいかな?流石に帰って貰うのは裏路地の治安的に怖いし…」
「2人とも自由に動いて下さい、私は戦えませんが、攻撃を回避するのはそこそこ得意なので…それに相手は私を手に入れたいみたいだから手荒な真似はしないと思います」
「安心しろレンナ、状況的に俺等が倒れない限りはルルに危険はないはずだ」
「そう…なのか?」
2人の言葉に言い包められた感じがするが…いい代案は思いつかない。
あんまり悩んで時間をかけ過ぎると相手に準備をする時間を与えることになるし…突撃するしかないか。
「わかった、行こう」
「オッケー!突撃!ロケットキック!」
TTが突撃して、館の入口に蹴りを入れてドアを蹴り開ける!
「……やっぱり貴様らか…」
TTに付いていって、中に入ると、大きなエントランスにて、光御殿でぶん殴った、チャラチャラした召喚士の男が現れた。
両手にはそれぞれ大きな石を持っていた。
「ああ、悪いね理不尽かもしれないけど、ボコボコにさせてもらうよ、あと酒場で召喚獣を出してお店に被害を出したにその損害賠償も貰いに来たよ」
「TT、その言い方だとこっちがヤクザみたいじゃないか?」
「ふん、損害賠償ならこっちが請求するわ!ドアを壊しやがって!いでよ!デュアルトロール!」
召喚士の男が石を放り投げると、石は光り輝き、ズウン!成人男性の3倍位大きな人形のモンスターが2体現れた!手には巨大な棍棒を持ち殴られたら潰されそうだ。
「おいおい、そんなもん室内に出したら建物崩壊するんじゃないか…?」
「は、この建物はそんなやわじゃない!やれ!デュアルトロール!フルスイングだ!」
召喚士の男がそう指示すると、トロールは棍棒を両手で握りしめて全力の横振りを放ってきた!
「日暮れ斬!」
「カメレオン、ステップスウェー!」
日暮れ斬でトロールの背後に周ることで相手のフルスイングを回避して火光でトロールの背中を斬る!
だが効いてる感じはしない!
「これじゃあTTに召喚獣を任せて自分が召喚士を叩くという訳にはいかないか…」
「かかと落とし!……くそ、耐久特化か…」
素早く相手の頭上に移動したTTが自分が斬ったトロールとは別のトロールにかかと落としを入れるTTだが、怯んではいるが有効打を与えたように見えない。
「くくく、どうだ!俺の最高戦力だ!生半可な力では殺せまい!」
確かに生半可な攻撃では殺せない感じがする…どう撃破するべきか…。