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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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年末の一時

フェルの試練から時間が流れ、その年の最後の日になった、フェルの試練から年末まで家の事情や勉強の都合があり、短時間しかログイン出来なかった…。

夢幻の鍵フェルの事も満足に調べられていない。


「うーん、そろそろガッツリファンタジーフリーダムやりたいな…」

「沼に嵌めた身でいうのも何だけど、お兄ちゃんガッツリハマったね…」


年末の夜、両親が出かけている中、自分と友奈は家でのんびりとうどんをすすっていた。


年越しは蕎麦では?と言われそうだけど、家では年越し系は麺類なら何でもオッケーなので年末はラーメンかうどんか蕎麦が出てくるのだ、因みに去年はラーメンだった記憶がある。


「まあ、なかなか楽しいからな、高田との会話の種になるし」

「それなら良かった、そう言えばお兄ちゃん年明け初詣に行くよね?」


「うん?………もしかしてファンタジーフリーダムの方か?」

「うん、現実の方は家族で行くでしょ」


家では正月に家族皆で近くの神社にお参りをしておみくじをするのが決まりというか毎年の流れになっている。


「ファンタジーフリーダムの初詣か……神にお祈り………ナナサカに祈ればいいのかな?」

「そうだねーもしくはリーダーに祈るとか?」


「リーダーさんは神じゃないだろ?」

「まあ、リーダーの種族は人間だね、強さは人間じゃないから祈る対象として丁度いいかなと」


「そう言えばナナサカさん以外に人外になった人とか知ってたりするのか?」


ふと気になった事を聞く、確か聞いた事ないよな?


「知り合いに吸血鬼になった人は居たね、夜に強くて昼に弱くなる特性があるから子供向けの種族じゃないと言っていたっけ…まあ幸運の上澄みの上澄みがないとなれなかったと言っていたね、お兄ちゃんみたい」

「自分は幸運と言う感じではないと思うんだけどな」


始めたばかりで世界の仕様も全く知らないレベル1で絶対に勝てない敵に襲われるなんて幸運とは思えないしな。


そんな会話をしていたら両親から連絡が入る、今日は夜中に帰ってくるみたいだ、大人の集いが長引くらしい、大変そうだな、大人の飲み会は…。


父親が酔いつぶれるのは見たくないんだが、まあ、母親がお酒に強いのできっと父親を運んで帰ってくるだろうな…。


「ふむふむ、それならお兄ちゃん、今年はファンタジーフリーダムの世界で年越しをしよう!確かにチームゼロオーダーの工房でリーダー達が酒盛りしていたはず、行こう!」


「え、そんなことしているのか?リーダーさん達?」

「二日酔いしないし、ゲーム世界だからリアルの肉体にそこまで影響がないからありがたいと言っていたよ」


そこまで影響がないと言うことは少なからずあるんだな、影響…空気に酔う的な感じかな?


「というか未成年の自分達が行っても邪魔ならないか?」

「1回邪魔したことあるけど楽しかったよ?」

「邪魔したことあるのか…まあ、気になるから1回行ってみるか…」


自分が行くと、フェルも行くことになるが、別に命の危険は無いのは確定なので問題ないだろう。


こうしてそれぞれの部屋でファンタジーフリーダムにログインする。


「あれ?レンナさんにユリ?この時間に2人で来るなんて、何かあったんですか?」


蕎麦を食べてたフェルが出迎えてくれる…蕎麦を食べているのはユリの入れ知恵か?


「いや、ユリが言うには工房でリーダー達が酒盛りしているみたいだから2人で見に行こうという話になってな、一緒に行くか?」

「はい!気になるので行きます!」


フェルが胸ポケットに入るのを確認してから自分達はチームゼロオーダーの工房に向かったのだが…そこには地獄絵図が広がっていた。


お酒の缶がそこら辺に散らばっていて、その中心にはリーダーさんとナナサカさん………ではなく1人の青年がいた、現実では出せないような蛍光色と言えばいいのか、艶のある青髪をしている。


青年の直ぐ側には刀と杖が壁に立てかけられていた、あれってナナサカさんとリーダーさんのやつだよな、なんで置きっぱなしなんだ?。


「……あれ誰?ユリ?」

「…チームゼロオーダーの最終兵器だよ」


「え?ナナサカさん以上の戦力なのか?」

「一応言っておくけど、ナナサカが刀神になった時点でナナサカはチームゼロオーダーの所属じゃないからチームゼロオーダーの戦力としては数えないよ?」


というかユリの表情が明らかに厄物見るような目でゼロオーダーの最終兵器?をみているが、名前なんなんだ?あ、自分と同じプレイヤーならメニューからのオプションで頭上に名前を出せばいいのか。


ポチポチとメニュー画面を弄ると青年の頭に名前が出て…。


『レンナユリフェルダー!』


あれー?なんで自分達の名前が青年の頭の上に出てくるんだ??というかこちらに語りかけてない?


「お兄ちゃん無駄だよ、あの状態の人はほぼカンストの認識阻害のスキルがあるから名前も自由自在に変えて、隠されるんだよ、遊んでいるのよ」


ユリが自分と同じようメニュー画面を操作しながら教えてくれる、自分のようにオプションでもいじったのかな?。

え、もしかして姿も隠蔽されている可能性とかある?いや流石にないよな、酔ってるみたいだし。


「…………」

「情報網と魔法に極限まで強いリーダーさん、所属はしてないけど半分所属しているようなものでデタラメに強いナナサカさん…次は名前も隠蔽できる人とかチームゼロオーダーなんか極限まで強い人多くない??」


ポカーンとしているフェルと新たな強者の出現に呆れる事しか出来ない自分だった。

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