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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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人形の死

「嘘だろ…」

「そんな…」


2人して、狼狽する。

いやよくよく考えたら兵器が自爆する際にロックと言っていた、もしかして狙いを定めて武器を自爆の爆風を推進力にして撃ち出したのか、フェルにも剣が飛んできたし、あり得そうだ。


「り、リジェネレート!」


フェルが回復魔法を使うが少年が治ることがなかった。


いや、そもそもファンタジーフリーダムでは生き物なら死んだら粒子になって消えるから、生き物ですらない?でもゴーレムとか消えてたよな…?未完成だから物判定なのか?


「うう、嫌な気分ですね…」

「そうだな……」


少年の人形だった存在に近づくと、資料室の鍵が落ちていて、更に人形の足を手にれられる事に気付いた。

しかも鑑定眼を人形の足に使ってみたら地下3階の人形と互換性がありそうだと出て来た。


「……まじか、少年の足持っていけそうだ」

「ええ…もしかして持っていくんですか?」

「………このまま放置するわけにも行かない…」


アイテム一覧で少年の人形の足と鍵を収納する。


因みにあの兵器からは大破した大型バッテリーというファンタジー感無いSFなアイテムがドロップした、基本的に売るしかないみたいだ。


ひとまず回収出来そうな物を回収し終えたので部屋から出る、あの兵器の自爆で調べられそうな所は全部壊れたみたいで調べて何かを得られることはなかった。


「この後どうしますか?その…足を地下3階の人形に渡しに行くんですか?」

「いや、その前に資料室を見に行こう」


先程拾った鍵を取り出して、資料室まで移動する、資料室のドアにある鍵穴に鍵を差し込むと、ガチャリと鍵が開く。


ガチャリと入ると、長く締め切っていた古びた空気と言えばいいのか、そんな匂いが鼻を刺激した。


「読める書類ありますかね?」

「あったらいいな程度だな、リーダーさん達と行った研究所みたいに読めない可能性もあるが」


そう言いつつ探索してみると、1つの手帳を見つけることが出来た、しかも読めて状態もいい。


『今日は展示会の手伝いをすることになった、やりたくないけど、人手不足だから無理矢理手伝いさせられた、展示会の人形は何時も表で飾られているやつをちょっと豪華にしたやつだ、あれは玩具用で耐久性が低すぎるのが難点だ、あれじゃあ魔法で人形の視点で人形劇をするのが精一杯だ、事前に設定したコードを元に自立行動もある程度できるが、完璧な心をもたせられない…あれを発表したくないが、あれでもかなりの進歩なので、金になる都合上、拒否は出来ない。


最終目標の人サイズの人形を作って、それに人の魂をいれて、擬似的にもう一つの身体を手に入れるという未来を作るためには金が必要だ、未完成でも発表してお金を得ねばならないのが研究者の辛い所だ』


『展示会で得たお金で上層部がとんでもない素材を買ってきた、買ってきたものは4つ、人魚の血肉とエルフの血結晶、そして妖精の王羽と悪魔の心臓だ、これって違法品だったと記憶しているが…まあ、素材としてはこれ以上ない最上位だ………もう買った以上は下っ端がどうこう言っても仕方ない、せっかく使うなら全力でいい人形を作ろう、それが罪滅ぼしになることを祈って』


『どうやら最近色んな組織がここを探っているみたいだ、おかげで専門外な防衛ロボを作る羽目になった、うちはそういう研究は専門外なんだけどな…妖精人形は出来たけど、残りのエルフと人形の人魚の人形と悪魔の人形の3人は完全に作業が停止しているんだよな…でも防衛ロボを完成するまで後1週間かかるし…それまではどうしようもないな、早く手足をつけてやりたいんだけどな…』


手帳は3日分の日記で終わっている…この手帳の持ち主、3日坊主だな…というかなんで資料室にあったんだ?。

だけど出て来た情報はバカでかいものだった。


多分だけど駆動実験室に居たのは悪魔、エルフ、人魚の身体の一部を使った人形だ。

そして防衛ロボは先程戦った兵器だろう。


そして妖精人形は完成しているみたいだけど…どこにあるんだ?既に壊れていたら失敗の通知が来るだろうし…まだ生きているとは思うんだが…。


「妖精の羽を材料にするなんて酷いです!最低です!妖精の羽は魂に等しい部分です!それを材料にするなんて!」

「まあ、そうだな、許せないな…」


フェル手帳を見て、怒りを表す…読んでて内心いい気分ではなかった、妖精の大事な羽以外にもエルフや人魚の血肉を使うとかかなりやばい研究所だったみたいだな、研究者も違法とわかってて使っていたみたいだし。


まあ、遺跡に苔が生えるほどかなり過去の人物の時点で、寿命の観点的に確実に死んでいるだろうから、憎んだ所でどうしようもないのだが。


他の資料も調べたが、殆どの書類の棚が調べられなくて、他に見つけられたのは売る事前提な高価そうなペンダントだけだった。


これ以上探索しようがないと判断した自分達は資料室を出て地下3階に向うのだった。

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