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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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水銀の歯車を作ろう

「あの…あのまま去って良かったんでしょうか?」

「あそこからは家族の問題だ…自分達が口出し出来ることではない」


フェルの言葉にそう返事をしながら、水銀の歯車のレシピを取り出す。


フェルもそれもそうかな…と言葉をこぼしながらもレシピを見る。


「…えーと、歯車系の敵を倒した際に手に入る歯車の破片と…水銀が複数必要と…名前の通りだが…水銀は手に入れてないな…歯車は必要数あるな…」


「水銀はユリの倉庫にありましたよ」

「うーん、あんまりユリの倉庫から持っていきたくないんだよな…」


ユリは素材系は持っていっていいよと言っていたけど、持っていったらおやつ(現実にあるものをさす)を奢ってねとも言われたからな…。


あんまり奢りすぎるとお父さんに甘やかしすぎと怒られそうだ。


「どうしてですか?ユリは料理スキルしか生産スキル持ってないですから食べ物じゃない水銀を貰っても文句は言われませんよ?」

「いや、妹に甘えすぎるのもな…」


「別にいいんじゃないんですか?ユリの倉庫に沢山水銀ありましたし…ユリも倉庫にある無機物素材はたくさんあるやつは好きなだけ持っていっていいと言っていました」


……そうフェルに言われると良いかなと思えてくる、というかユリは大量の水銀集めてなにするつもりだったんだろうか?それとも何かしら探している時の副産物か?


ひとまずユリのマイホームに戻り、マイホームにある倉庫から水銀を貰う…鑑定眼で見た感じレアリティは低いみたいだ…これなら一口チョコ数個か奢ればいいかな?


頭の中でユリにお菓子を奢る事を記憶しつつ自分達はチームゼロオーダーの工房に移動する。

早速水銀の歯車のレシピをセットして、素材をセットする、すると警告文が出てくる。


『このレシピを使用時、特殊な状況下での作業になります。』


おお?こんな警告文が出てくるなんて珍しい、今までも特殊な鍛冶は何度かしたが、こんな警告文出て来なかったが…。


「フェル、念の為先に補助魔法をかけて欲しい」

「わかりました!どんな鍛冶でもいけるようにいきますよー!」


フェルがネージュフラワーを振るい自分の体にフェルの沢山の強化魔法が施される。


「よし、行くぞ!」


鍛冶を始めるスタートボタンを押すと、真っ赤で仮に持つとしたら、両手で持たないといけないほど、巨大な歯車が金床に流れてくると同時に気持ち悪くなる。

視界端のHPバーを見ると毒と思われるアイコンが出現していた、HPが削られるが予めかけてもらったリジェネレートが相殺してくれる。


「よし、やるぞ!」

「ーーー!ーーー!」


何時もなら聞こえる返事が聞こえなくて、フェルの方を見ると…フェルは口をパクパクさせている、まさか声が出せなくなる状態異常か?


「フェル、喋れないなら無理のない範囲で手伝ってくれ!」


フェルが頷いたのを確認してハンマーを振るい始める!

カーン!カーン!と振るうと真っ赤な火花が散る。


「状態異常になるだけならなんとでもなるな!」


てっきり歯車という特徴からして動きを止めたりとか考えたけど、動きを止められたら鍛冶どころじゃなくなるか…。


そう思いながらハンマーを振っていると、歯車がどんどん小さくなってくる、現実だとあり得ない現象だ、金属が目に見えるレベルで小さくなるなんて。


「おお…これはなかなかめんどくさい事を…」


小さくなったらその分精密に叩く必要があるので難易度があがる、まあこのくらいならなんとでもなる!


「…………」


フェルが無言で歯車に手を向けて魔力を送っている…何時もなら声をかけてくれるが、無言なのはちょっと怖い、声が出せない状態異常だから仕方ないかもしれないが…。


歯車はどんどん小さくなり、片手で持てるくらいの大きさになった時に仕上げボタンが現れた。


「よし、完成!」


ポチリと完成ボタンを押すと、金床の上に銀色の歯車が姿を現した。

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