クリスマスライブ後
「…すごい数のプレゼントボックスだ」
ライブ後、ユリから貰った極地活動用の服、エレメント·アールヴに着替えた自分は、手に入れたプレゼントボックスを確認した、入手数は700個、今まで手に入れたプレゼントボックスを含めると1000超えた…。
効率だけ見ればぶっちゃけライブだけで良いだろとなるが…まあ、そういう効率を突き詰めたプレイはしていないので良しとする、取り敢えずこの後どうするか聞くか。
「それで目標の倍くらい集まったけど、なにと交換するの?」
「取っておきのクリスマスプレゼントよ!」
「取っておきのクリスマスプレゼント?」
リオアの言葉に頭を傾げるフェル、こっちも首をかしげる。
「ええ、サンタさんから直接クリスマスプレゼントをもらえるの、2人は結構純粋だからね、きっと良いもの出ると想うよ?」
「いや、自分は純粋ではないと思うけど…」
純粋てあれだろ子供みたいにこう、穢れを知らないと言うか、負の側面を知らないと言うか…いや、それだけだと無知になるのか?
「まあ、本当に純粋かどうかは後でわかるよ!ほら行くよ、お兄ちゃん!」
「わ、わかったよ…」
妹に引っ張られて思考を中断する。
引っ張られるまま進んだ先は街の入口、サンタさんがいる所だ…相変わらず見ただけでサンタだなと思える全国共通のデザインをされたサンタが立っている。
「すみません!プレゼントボックス回収してきたので、取っておきのプレゼントと交換してください!」
リオアがそういうと、サンタさんはリオアに話しかけた。
「ふむ、お主は…なぜ遠回りしていたんだ?」
「…最短ルートだとお兄ちゃんが楽しめないでしょ?まあ、最後はお兄ちゃんにちょっと無理強いしちゃったのは少しは悪いと思ってるけどね、でも楽しかったわ、遠回りしたかいがあったわ!」
「そうか…ならば君にはこのクリスマスプレゼントを渡そう」
あ、無理強いしている自覚はあったのか…と思っているいと、サンタさんは1つのプレゼントボックスをリオアに渡した。
「兄妹で仲良くするんだよ」
「はい、ありがとう」
サンタと会話を終えたリオアが戻ってくる。
「サンタに取っておきのプレゼントを貰う際は質問があるから答えようによっては内容が変わるみたいだからお兄ちゃんふぁいと!」
「そ、そうなのか?でもファイトと言われても困るぞ…」
「まあ、戦いになるわけじゃないですからひとまず行ってみましょう、レンナさん」
「そうだな…行ってみるか」
サンタさんに近付くと、システム画面が出てくる、ここからプレゼントボックスと何を交換するか選ぶみたいだ。
「えーと、取っておきのクリスマスプレゼントを交換すれば良いんだな」
交換品は消耗品もあるが、一番の目玉は中身がランダムなプレゼントが貰えるクリスマスプレゼントみたいだ。
クリスマスプレゼントにも段階があって、取っておきのクリスマスプレゼントが一番いい物のようだ、価格は1個あたり集めたプレゼントボックス500、今の自分達なら2つ貰えるみたいだ。
早速2つ交換を選択する、するとサンタさんが話しかけてきた。
「なぜ2つ欲する?」
「え…2人いるからです、フェル」
「はい!私とレンナさんで2人です!」
胸ポケットからフェルが出てくる、というかもしかして欲深く見られているのか?もしかして欲深いと判断されたらプレゼントがなんかしょぼくなりそうだな。
「ふむ…ならば渇望する妖精よ、君は何を望む?」
え?フェルへの質問?というか渇望てなに?と思っていると、フェルの口が開いた。
「私は…私は強くなりたいです!……だけどここで願っているのは間違っているので私はレンナさんとの楽しい時を望みます!」
「ほう、どうして間違っていると思っているか、わかるかい?妖精の鍛冶屋よ?」
「え!?」
急にこっちに振ってきた!?待って!?えっと、フェルの心情だよな、待って、急に言われたら対応が!?
「えっと、強さは自力で掴む物であって間もない人に貰うものじゃないから…?」
咄嗟にフェルの考えることを想像して口にする、合ってるかどうかはわかんない!
「そうか、2人の考えは良くわかった、これをあげよう」
『取っておきのクリスマスプレゼントを2つ手に入れました。』
サンタさんから2つのクリスマスプレゼントを受け取る大と小…2つのクリスマスプレゼントだ、片方のはフェルのほうだろう。
「あ、ありがとうございます」
「良いクリスマスを…」
こうしてサンタさんに挨拶して、自分達は取引を終えるのだった。