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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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クリスマスライブ!?

ユリ…リオアと打ち合わせをした自分はクリスマスライブをする依頼を受けて、ステージ裏に来ていた。


「えーと、おさらいだがフェルは基本的に自分の胸ポケットに居て、必要そうならオールアップでステータスを上げてサポート」

「はい、隠密の薬を飲んでひっそりサポートします」


フェルはリオアから貰った隠密効果を得られる薬を飲んで、自分の胸ポケットに隠れる。

リオアがいうにはこれでフェルは大声を発したり、攻撃魔法を使わない限りは他の観客やプレイヤーにバレる事はないらしい。

ウランさんに大金払って作ってもらった最高性能らしい、なんちゅうお金の使い方を…。


「で、リオアと自分はツートップでクリスマスソングを踊って歌うと…リオアはともかく自分の歌声とかどこ需要だよ…」

「大丈夫!多少の変でもアイドル系のクラスじゃなければかなり甘い判定しているから安心して歌ってね、いま着ている服装も似合っているよ!」


リオアの言葉で今自分の着ている服装を見る…今の自分はトナカイの服というか…茶色いパジャマだ、フードが付いていて、そこにトナカイの角がついている…完全に子供服だ…。


リアルだったら暴れてでも着たくない服だ、だが子供体型のこの体では似合う…。

それにリオアから、こういう可愛らしい服を着ていればライブでミスしても可愛らしさで見逃してもらえると言われたらもう着るしかなかった。


ライブとか初めてだし、完璧に出来る自信がなかったからな。


「安心して、何があっても私がなんとかするから!」

「安心できねぇよ…まあ、配信される訳じゃないからいいか…」


クリスマスライブをしてクリスマスパーティーを盛り上げてほしいという依頼を確認したが、不思議なことにライブ中はカメラ撮影等の機能が制限されて記録に残る事は無いようだ。


リオアが言うには、昔のクリスマスイベントでマナー悪い悪人が無断撮影して、それを悪意ある編集をして配信して、大荒れした結果、禁止されたみたいだ。


何時だって馬鹿なやつて居るんだな…と思っていると、自分達の出番が来た。


「それじゃあ行くよ!」

「ああ、出来る限り頑張る」


リオアと一緒にステージに上がる…その時は観客はフェルと同じこの世界の住人だと思っていたんだが…。


「うおおお!リオアちゃーん!」

「ゲリラライブとか最高だぜ!」


「おお、お兄さんのレンナちゃんもいる!」

「姉妹のライブとか超レアじゃねーか!くそ、録画してぇ!」


圧倒的な歓声が耳に響く…まって、明らかに自分達と同じプレイヤーが沢山居るように見えるんだが!?


「あ、あの?リオア??想定している状況と全く異なるんだが…」


てっきり自分達と同じプレイヤーは居ても数名程度、リオアの知名度的に終了時に20か30人くらい増えそうだなーと思っていたんだが…もう沢山いるだが!?


「まあ、宣伝したからね、私のカリスマの力だよ」

「なんで宣伝しているんですか??」


「プレイヤーの観客が多いほうがプレゼントボックスが多く貰えやすくなるんだよ!と、コソコソ話もここまで、ほら皆待ってるし、そろそろ始まるよ!」


思わず周りを見ると微笑ましそうな視線を向けられていた。


「また何も知らされてなかったのか」


どうしてか、そんな声が聞こえた、ああもう後戻りは出来ないんだ、やるしかない!


そう気合を入れると定番のクリスマスソングが流れ始め、眼の前にシステム画面が現れてクリスマスソングの歌詞が表示された。


この歌詞は他の人達に見えているのか?まあ、見えてようが見えてないがクリスマスソングスの歌詞なんてあんまり覚えてない以上、非表示には出来ない!


「ブレイブハート」


フェルのコッソリとした支援魔法を受けつつ、システム画面に表示に従って歌い、ちらっと横目でリオアを見て、リオアの踊りのマネをする、両手を振ったり、ステップ踏んだりして見るとなかなか楽しい、ただ大量の人に見られている点を除けば…。


うう、やっぱり見られてるとなると恥ずかし…と思っていると、足がなにもない所で躓いた。


「や!?」

「〜♪」


ヤバっと叫びそうな所にリオアが素早い動きでフォローして体を支えてくれたおかげで転ばずにすんだ。


お礼を言うべきだが、今はライブ中だ、このまま終わるまで歌い、踊り続けたほうが良いだろう!

なんとか最後まで踊り、歌い、リオアと一緒に決めポーズをすると、歓声が鳴り響いた。


「可愛かったぞー!」

「次も期待してるよリオアー!」

「姉妹ていてぇ!」


…自分の事ながら変な観客の声を耳で拾ってしまうな。


「お兄ちゃんもアイドル出来るんじゃない?」

「絶対やりたくない!今回限りだ!」


そんな言葉を妹と交わして自分は駆け足で舞台を降りるのだった。

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