雪合戦!VSサッカーロール
遮蔽物から別の遮蔽物に移動しつつ、相手の姿を確認する、しかし2人は遮蔽物に身を隠しているのか見えず、一人しか見えなかった、赤い鉢巻の男性がこちらを狙って雪玉を投げてくる!
「危な!」
飛んできた雪玉を回避しつつ、遮蔽物に身を隠す。
「ちい、小さくて当てにくいぐは!?」
赤い鉢巻の男性が悔しそうに言葉を発すると同時に雪玉が直撃する。
「お兄ちゃんナイス囮!」
「囮になったつもりはないんだけどな!?」
どうやらユリが攻撃してくれたみたいだ。
「こっちも負けてられない!せりゃあ!」
しっかり振りかぶって全力投球!投げた雪玉は豪速球で飛んでいく!
「舐めるな!」
しかし赤鉢巻の男性は雪玉を蹴り砕いた!
「ええ、あれダメージ判定になるの!?」
「いや、あれは防がれたよお兄ちゃん、あのチームは蹴りで雪玉を完全無効化するから胴体か腕、頭に当てないとダメなんだよ!」
「そんなのありなんですか!?」
「ありだよフェル!フェルも魔法でお兄ちゃんをサポートしてあげて!」
「わかりました!えーと…こうです!テレキネシス!」
フェルが魔法を唱えると地面に積もった雪が勝手に浮き上がり、固まり、雪玉となって、自分の手の中に飛んでくる。
成る程テレキネシスで雪玉を作ったのか、雪玉作れる力はあるんだな。
「ナイスだフェル、どんどん作って欲しい!沢山投げるから!」
「わかりました!」
フェルのやる気が満ちたのか、自分の周りに雪玉が浮かび上がる。
「やらせるか!行くぞテレキネシスダブルスノーシュートだ!」
自分とフェルが脅威と感じだったのか、赤鉢巻をした男の声で青鉢巻の男が両手で持つ必要があるくらい大きな雪玉を持って飛び出したと思ったら、それを赤鉢巻の男と一緒に蹴り、こちらに飛ばしてきた!
「何処までもサッカーかよ!というか蹴って、よく雪玉壊れないな!?」
どう回避するか悩むが、さっきテレキネシスと言っていたあたり、誘導性能もありそうだ…ならば…。
「キャッチする!」
「レンナさん!?」
フェルが驚く中、両手を広げて受け止めようとする!
「ま、マジックリフレクト!」
フェルも魔法反射のバリアでなんとか防ごうとするが、テレキネシスでコントロールされているだけの雪玉は反射できないのか素通しされてしまう。
「うおおお!」
バシン!と体全体で受け止めるが威力が想像以上に大きくて自分の体は大きく吹き飛ばされた!
「い、いてて…」
「レンナさん大丈夫ですか?なんか頭上になにか印が浮かんでいるんですが!」
「大丈夫だけど…頭上のやつは多分撃破された事を示すものだろう」
フェルの言葉に答える、視界端のHPバーについていた白い部分が完全になくなった、それに撃破されました、旗まで後退してくださいとご丁寧な説明付きだ。
それに頭上にある撃破された印は自分だけじゃなくて…フェルにもある。
「お兄ちゃん!?最後の1人!ピンチと出てきたけど!?2人共やられたの!?」
「皆!総攻撃だ!」
やばい、さっきのシュート攻撃でフェルも撃破判定を貰ったみたいだ、相手サイドもそれを理解して総攻撃を仕掛け始める。
急いで先程ユリに教えてもらった旗の側に移動して、旗に触れるとじわじわとHPバーが白くなり始める。
「あ、頭上のマークが薄くなっていきます!」
「ああ、これがなくなれば復活して再行動可能になる」
今のうちに雪玉作れないかなと試みたが、どうやら撃破状態だと作れないみたいだ。
「スノーシュート!」
「エアシールド!アサルトカウンター!」
そんな中ユリが集中砲火されるが、風の盾で猛攻を防ぎ、カウンターとして投げた1球が黄色の鉢巻をした男の顔面に突き刺さり、撃破する。
早く復活出来ないかなと思っていたらもうHPバー全てが真っ白になって復活する、フェルの撃破された印も消えていた。
「よし、復帰できたし行くぞフェル!」
「はい!今度こそやられません!テレキネシス!」
ユリに近づく間にフェルの魔法で雪玉を作ってもらってそれを手にする。
「馬鹿な!復帰が早すぎる!?そうか子供だから紙耐久で復帰特化か!」
なんか相手が言っているが気にしない!子供とか言われてちょっとイラッとしたが!
「今度こそいけ!」
「テレキネシスからのいっけー!」
全力で赤い鉢巻の男に雪玉を投擲すると、なんと数発の雪玉が同時に飛んでいった!フェルの魔法か!
赤い鉢巻の男が咄嗟に蹴りで対応するが、複数飛んできた雪玉に対応しきれずに自分投げた雪玉が胴体に直撃して、頭上に撃破された印を浮かべる。
「すまんやられた!逃げ回れ!」
「後1人だよお兄ちゃん!」
「ああ!逃さない、一気に行くぞ!」
自分達3人で残りの相手に雪玉を投げまくり、赤い鉢巻の男の指示で、2人が復活するまで逃げに徹していた最後の敵も撃破するのだった!