エアリアルアタック!
ステージに上がると周囲に歓声が聞こえる、周囲には色んな人がいた。
これ殆どがフェルと同じこの世界の住人かな?もしかした僅かに他のプレイヤーも居そうだな。
そんな事を思っていると、眼の前にユリが叩いていた球体の的と説明画面が出てくる。
『パフォーマンス中、使用可能武器は両手で持てる分だけ、1度空中に打ち上げて的であるボールが地面に落ちるまでの間、どれだけ強く、多く攻撃するかで得点が決まります』
あ、あの球体の的はボールという名前で良いんだ…ひとまずボールに鑑定眼を使ってみる。
『競技用ボール
特殊効果:ダメージカウント、状態異常無効、破壊属性無効
クエスト競技用のボール、地面につくまで壊れないので、ひたすら空に浮かして地面に落とさずに攻撃を叩き込め!』
うーん、なんという勢いのある鑑定内容…。
ひとまず武器を取り出す、アースキーと火光の二刀流だ。
「地門!」
初撃に選んだのは地門、大地の針がボールを打ち上げる!
「風の刃!火の刃!」
火の斬撃波を飛ばして打ち上げたボールに追撃する。
「日暮れ斬!」
火の斬撃波でステージの場外に飛んでいきそうなボールに日暮れ斬で回り込んでステージの中央に叩き戻す!
「お兄ちゃん、色んな技を叩き込んだ方が得点上がるよ!」
「いろんな技と言われても!」
妹がアドバイスするが、生憎自分はそんな多才な技は持ち合わせていない。
後は強化系とヒートウィング位しかないぞ、しかもヒートウィングは人化解除して妖精にならないと使えないし!
「だあ!剣坂流奥義…七凪!」
見様見真似でナナサカさんの技を模倣する、しかし刀の技をシャベルと剣で無理やり再現しようとしたせいで一撃であらぬ方向へボールが飛んでいく!
「地門!」
間に合わない!そう思った時に咄嗟に地門を発動させる!
大地の針は再びボールを打ち上げる………事もなくボールは小さな爆発のエフェクトを発して消えていった…。
咄嗟に頭上を見るとそこには18点という数字が浮かんでいた…微妙な拍手が辺りに響き渡った…。
もしかしなくても地門の一撃も地面についた判定になるのか…うう、全然連続攻撃出来なかった…初撃は問題なかったのて最初は地面についていたからなのかな…。
「お疲れ様、どんまいお兄ちゃん」
「わ、私達打ち上げた敵を追撃する事殆ど無いですから上手くいかなくても駄目じゃないてすよ!レンナさん」
トボトボとステージから降りるとユリとフェルが2人が出迎えてくれた、フェルのフォローが沁みる…。
「プレゼントボックスは得点の半分の端数は切り捨てで貰えるから、私は25で12個、お兄ちゃんは18、9個ゲットだね」
多分だが少ないほうだろう、1日1回の制限がなかったらもう1回挑戦したいレベルで上手くいかなかった…。
「うん、もう少し得意な事をしよう…うん、雪合戦をして勝つ依頼とかあったよな、あれとかどうだ?投擲術なら持っているからさっきより上手くやれると思う!」
「雪合戦するのはいいけど、素手でするの?寒いよ、お兄ちゃん」
「て、手袋すれば…」
「その指輪つけてたら手袋は装備出来ないよ、重複した所に同じアクセサリーは装備できないよ」
そうなのか!?というかそもそも手袋持ってなかったし、フェルとの絆でもあるからなんか外したくないな…。
「……まあ、服の袖で雪を固めて、投げる時だけ素手で持てば戦える…はず」
「まあ、そこまで言うなら雪合戦行ってみよう!」
こうして自分達は1度掲示板まで移動して、雪合戦の依頼を受けられる所を確認、雪合戦をしている所へ移動するのだった。