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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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神への献上?

次の日の昼に近い朝、自分とフェルはチームゼロオーダーの工房に来ていた。


「おはようレンナさん、あのバカ神に刀を献上するみたいだけどいいのか?バカ神から聞いたけど、レンナさんは信仰ポイントを使ってないて聞いてるけど」


リーダーさんが出迎えてくれる、てっきりナナサカさんもいると思っていたけど居ない…直接渡す感じではないのか。


しかしリーダーさんがナナサカさんの事をバカ神と言っているが、ナナサカさんなんかリーダーさん怒らせた?ともかくリーダーさんの疑問に応えよう。


「まあ、確かに信仰ポイントは使ってないけどなんだかんだ色々と助けてもらってるから、日頃の感謝というやつだ」


そう考えると工房を良く貸してくれるリーダーさんにも、何かしらプレゼントするべきだよな…でもリーダーさんもナナサカさんと同じレベルで強い人…強力な装備とか大量に持ってそうだよな……後で考えよう…。


「そうか、今刀神の祭壇を出すから待ってくれ」


リーダーさんはシステム画面を出してなにかを操作していると、壁の一部が動き、祭壇と思われる部屋が出てきたのだが…。


その祭壇はシンプルな台座の上に大きな刀掛けが置いてあり、そこに人が振るえないくらいの大きな石造りの刀が飾られていた。


「………え?」

「…………なにしているんですか?」


それだけならただのシンプルな祭壇で済んだのだが、その石造りの刀の上には1人の男性が座っていた、服装は…多分斎服という神職の服だろう、明らかに戦闘用ではなく、金をたくさん使いかなり豪華だが少し成金趣味みたいに見える…。


その男性の背中には後光が差し込むように、神々しく感じるキラキラと光る羽を生やしている……が何となく分かる、羽は生えているように見せているだけだこれ。


その腰には見たことある刀が装備されていた、天界で天使長ワンストがナナサカさんから奪って使っていた刀…ゼタコールだ。


「なにしているんですか?ナナサカさん」


フェルが再びなにしているのかと刀神の祭壇の上に座ったナナサカさんに問いかける。


「私は神です、いわゆるゴッドです、信者の願いを聞き入れて降臨したのです」


ナナサカさんの言葉に思わずリーダーさんを見る、リーダーさんは頭を抱えていた、笑いを抑えるように口元を抑えているようにも見える。


「このバカゴッドのロールプレイに付き合ってくれて」


リーダーさんは呆れながら?言葉を紡ぐ、まあ嫌ではないし、付き合おう。


「刀神様、こちらが献上する刀です、どうかお収めください…」

「うむ、よきにはからえ」


メテオグラビティの刀を掲げるとメテオグラビティの刀をクリスマスのプレゼントとして神に献上しますか?とシステム画面が出てくる。


はいと意思表示しようとしたらナナサカさんが声をあげた。


「あ、その刀の名前は決めてあるの?」

「え?メテオグラビティの刀のままですが…」

「せっかくだし名前つけてよ」


ナナサカさんの要望に考える…。

細く頑丈でメテオグラビティという鉱石を使った刀…えーと…どうしよう。


「緑星とかどうですか?」

「そうだな、緑星にしよう」


自分では特に良い名前が思い浮かばなかったのでフェルの案を採用した。


刀の名前を緑星(読み:リョクセイ)に変えてナナサカさんにクリスマスのプレゼントとして献上する。

すると刀は電子となって消えたがすぐにナナサカさんの手元に現れた。


「へー緑星という名前にしたんだ…お!凄いな武器耐久増加特大以外にも1日1回武器破壊無効とは、スキルはMP無いから俺に使えないけど、攻撃力+1なのも評価点だな、手加減する時とかに使えるな!」


楽しげに刀を眺めブンブン振るナナサカさん、すごく楽しそうだ。


「あ、今宵も良い献上品だ、礼は弾もう」

「あの、今は朝ですよ」

「…そうだ、我が信者よ、我の加護は役に立っているか?」


刀を見て一旦素に戻っていたが、神様ロールプレイに戻すナナサカさん、フェルのツッコミはスルーした。


「加護って…」


あれか、信仰の効果というやつか?

ステータス画面を開いて確認するとあった。


『現在の信仰の効果

1対1の戦いの時に全てのステータスが大幅上昇する、また1対1の戦いを邪魔した相手への攻撃に防御貫通効果を得る』


「正直言ってあんまりかな、そもそもフェルと一緒に戦うのが基本だし」


役に立ったのはフェルが捕まったチカワ戦とフェルを隔離結界の杖で避難させた後の天使長ワンスト戦位かな?それに1人で戦う状況は基本必死な状態なのであんまり実感はしにくい…。


「む、そうか…武器である剣やシャベル強化は専門外だから出来ないし、基本ソロで戦ってるからパーティー向けの加護は出来ないから…あ、これならいけるかも」


ナナサカさんがシステム画面を操作したらこちらにもシステム画面が出て来た。


『信仰の効果が変更されました。


現在の信仰の効果

こだわりを侮辱された相手に対しての攻撃力が大幅に上がる(こだわりの内容:妖精、鍛冶屋)』


おお、結構発動しやすい条件になっている。


「条件満たしやすくなったから強化項目を攻撃に限定させて貰った、全ステータス強化だと結構上昇幅が控えめになってしまうからな、使いやすい加護の変更と信仰ポイントが今回のお礼だ」


信仰ポイントを確認すると大幅という訳では無いが、結構増えていた。


刀神の呼符が信仰ポイントが使えるショップで並んでいて一番高価なのだが、買える位になった。


「それじゃあ今後もこの世界を楽しむが良い」


ナナサカさんはそう言うと光に包まれて消えていった…天界にワープしたのかな…?

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― 新着の感想 ―
[一言] RPが好きですねー。
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