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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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ネージュフラワーの深化

チームゼロオーダーの工房に入るとそこにはウランさんは居らず、代わりにナナサカさんがいた。

浴衣みたいな防具を着ていて、まるで自室と言わんばかりにだらけている。


「あれ?ナナサカさん、リーダーさんと闘技場で戦っていると聞いたんだけど…」

「やあ、レンナ殿にフェル殿、リダはリアルの腹壊してログアウトしたからこの世界には居ないよ」


ナナサカさんに聞くと、リーダーさんは腹痛でゲーム所では無いらしい。


「大丈夫なんですか?」

「整腸剤飲んでるだろうから問題ない、一晩経てば元気に魔法を連射しているだろう」


心配そうなフェルになんとも無いと答えるナナサカさん、元気に魔法連射て、リーダーさんはそんなキャラじゃないと思うんだが…。


「ここに来たということはなにか作りに来たのか?」

「作るよりか強化だな、フェルの杖を強くするんだ」


「へぇ、観戦していいか?」

「観戦て戦うわけじゃないですよ…」


ナナサカさんに呆れるフェル、別に拒む理由はないので見ていいよと返した。


鍛冶設備にネージュフラワーをセットすると深化出来るよと深化のアイコンが出てくる、早速深化を選択して、天の風大輪をセットする。


呪血鍛冶の特殊コマンドである血を注ぐをオフにしようとした時、フェルが待ったをかける。


「レンナさん、その血を使うコマンド…私の血で代用出来ませんか?」

「え!?だ、駄目だよ!?呪血鍛冶の力が籠もった自分の血じゃないとダメだし、それに自分の血をフェルの愛用している杖に使うのはなんか良くないというか、フェルが使いにくくなるだろ?」


頑張って言葉を選んで止める、自分の最大HPが下がるのは構わないが、好きな妖精の武器に自分の血を込めるてなんかヤンデレと言えば良いのか、なんか倒錯している感じがして避けてたんだが…。


「別にレンナさんの血がネージュフラワーに混ざっても大丈夫ですよ?」

「そ、そうなのか、なら少しでも強い杖にする為に血を注ぐね」


ポチリと血を注ぐコマンドをオンにして、最終確認をして、鍛冶のスタートボタンを押した。


その時に不思議な事が起こった、氷の塊に包まれたフラワーネージュが運ばれてきたのは良いのだが、鍛冶スタート時に払って減った自分のHPとMPが一瞬で回復したのだ、更にフェルの補助魔法がフェルが唱える前に全部自分にかかっている、明らかにおかしい。


「ナナサカさんなんか凄い回復技使った!?」

「俺は自己強化と他者への攻撃スキルが主で、回復技は持ってないよ」


取り敢えず氷を纏ったネージュフラワーをハンマーで叩きながらナナサカさんに聞くが、ナナサカさんでは無いみたいだ、じゃあネージュフラワーの力か?深化時は武器の声が聞こえるはずなのにまだネージュフラワーから声は聞こえない。


「というかフェルの方見な」

「フェルがどう…ええ!?」


ナナサカさんに言われてフェルの方を見ると、フェルが氷漬けされていた!なんでぇ!?ネージュフラワーの力!?でもフェルてネージュフラワーを粗雑に使ってなかっただろ!?なんで!?


しかも氷漬けになっているけど、氷ごと宙に浮いているし!


「これどうすればフェルの氷漬けが治るのだ!?ノーヒントなんだが!?」

「いや、俺に言われてもわからん、氷だけ斬ったほうがいいか?」

「ナナサカさんなら出来そうだけど怖いから切らなくていいよ!」


万が一あったらナナサカさんを恨んでしまうからな!自分でなんとかしないと!

…は!?まさか!


「バトルエンチャント!」


バトルエンチャントを使った瞬間、左手が氷漬けになる、ハンマーは右手で振っているので作業に問題ないが…ヤバいなと思った時、ネージュフラワーからフェルの声が聞こえた。


「強くなりたい、もっと…もっと!」

「強くなってくれたら安心出来るけど…君はネージュフラワーか?」

「私は…ザザザザザザザザザ」


やばいノイズが走ってザザザとしか聞こえなかった…正直に返事をしよう。


「すまない、バトルエンチャントの効果か聞こえない、フェルが無事なら5回叩く間は黙っていてほしい」


そう言って5回ネージュフラワーを叩く、その間に返事はなかった。


少なくともフェルは無事らしい。


取り敢えずこのままハンマーでネージュフラワーの周りについている氷を叩いて削って行けば良いのかな?左手は氷漬けになっているが、作業に問題はない。


「ねえ、最強の妖精てどんな妖精?」


最強の妖精と問われた…最強の妖精と言われても…うーん。


「……少なくともこの世界ではフェルより強い妖精は居ないんじゃないか?偽物とはいえ神モドキと戦闘する妖精ていないと思うぞ」


そう言葉を口にすると体の氷漬けが胸まで広がる…だが、冷たさはなかった。


「これからも頼りしているよ、フェルもネージュフラワーもな」

「…………ザザザつの門を開いて」


謎の言葉と共に仕上げボタンが現れた、これフェルの氷漬け状態だけど仕上げ押して良いのか?いや押そう、押したら氷漬けが溶けるかも!


そう思い仕上げボタンを押すと、フェルの氷漬けが消えて、自分に纏わりついていた氷も溶けて消えていった。


最後の門を開いてて妖精門の事なのかな?もしかしてダブルアーツで妖精火門と妖精地門を同時発動させて更にネージュフラワーの妖精氷門を同時発動させろということなのかな?


わかんないけど、氷は溶けたし取り敢えず一安心だ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 特殊仕様過ぎますね。心臓に悪い…。
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