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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
冬休みの年末年始は試練がいっぱい?
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天界で最も風が強い場所は?

「よっと…相変わらず天界移動直後に落ちそうになるのはなんとかならないかな…」


天界に移動する前に人化を解除した自分はウランさんから貰った飛翔薬の力を使わずに妖精の姿で天界の空を飛んでいる。


何度か武器の確認をしたが、どういう原理かわからないし、ゲーム的な都合と言われたらそれまでだが、取り出した武器の大きさは自分の体格に合わせて変化するみたいだった。


ネージュフラワーもアルカナカードの効果でフェルの所持品から人間状態の自分が取り出すと人間が使うくらいの大きさの杖になった。

天使長との戦いの時に咄嗟にわかった事だけど改めて仕様を確認するのは大事だ。


「そう言えばレンナさん、前はリーダーさんの魔法で天使に偽装して移動してましたけど、今回はそのまま行くんですか?」

「ああ、このまま行く予定だ…最悪トラブルになったらその時はその時だ」


確か数日前、ナナサカさんに聞いた話ではヴォルゲが天使長になったという訳では無いが、天使長が居なくなった分、立場があがり、そこそこ偉い立場になったらしく、ヴォルゲはその立場を使って、妖精や人が来ても気にしないように他の天使に通達したみたいらしい。


だから妖精の姿で飛んでても、他の天使に攻撃されることはないはずだ。

因みにヴォルゲは立場があがった分仕事が増えて、中々エアデに会いに行けなくてストレス貯めているとか。


「ひとまずヴォルゲに会いに行きませんか?」

「家にいるかな?流石に職場に行くのはヴォルゲの迷惑になりそうだから家を訪ねて居なければ会うのは諦めよう」


フェルの提案にそう返してからヴォルゲの家へ向かう、道中一度だけ天使とすれ違ったが、珍しい物を見たような目で見られただけで話しかけられる事はなかった。


「すみません!ヴォルゲは居ます…か……」


ヴォルゲの家について、ノックしてドアを開けようとするとドアはアッサリ開いて、目の前にはテーブルに突っ伏したヴォルゲがいた、ヴォルゲの隣に紙の束があり、仕事している感があった。


「誰だと思ったらレンナとフェルか…」


くたびれた様子のヴォルゲが挨拶してくれる。


「なんだ?在宅ワークというやつなのか?」


天使が在宅ワークというのもなんかヤダな…ファンタジー感薄れる…。


「ああ、天使長の仕事の4割位はこっちに来てな…ずっと職場で仕事したくないから一部はこうして家でやっているんだ、それでなんのようだ?現状だとあんまり手伝える事はないぞ…むしろ手伝って欲しい位だ」


手伝ってと言われても…事務仕事は苦手だから出来ることなんてない。


「書類手伝いは出来ないけど、回復薬差し入れるよ」


そう言ってHP回復薬をあげる。


「疲労はHP回復薬では治らないんだよ…」

「エリクサー案件だったか…すまんヴォルゲ、エリクサーは今は持ってない」

「仕事の疲労を最高級の薬でなんとかしたくないな…というかそんなブラックな労働はしたくない…」


在宅ワークしている時点で結構なブラックなような…。


「それでなんのようだ?天界で何か素材を取りに来たのか?」


「天の風大輪を取りに来たんだ、もしも咲いている場所知っているなら教えて欲しい」


そう言うとえ、と少し驚いてから地図を出して教えてくれた。


「ここに行けば取れるが…行くのか?ここは暴風が凄いし、危険なサンダーバードがでて危ないが…」

「ああ、行く予定だ、サンダーバードが相手でも負けない!」


「そこまで言うなら止めはしない、案内出来ればいいがまだ仕事があるから地図をあげるのと応援しか出来ないが頑張ってくれ…」

「ああ、ありがとうな」

「ヴォルゲさんもお仕事頑張ってください!」


こうして自分達はヴォルゲに見送られ、ヴォルゲから貰った地図を頼りに天の風大輪を取りに行くのだった…しかしサンダーバードか…なんか明らかに早そうだな…。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一気に世知辛くなりましたね。
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