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天使長ワンストと中間管理職のヴォルゲ

「失礼します!」


扉の先には大きく純白な翼を生やした長身で大柄の男性がいた、美形に見える…この人が天使長ワンストなのだろう、腰には鍵束を身に着けている。


「……!ヴォルゲ戻ったのか…珍しいな几帳面なお前がノックもせずに…知らぬ天使を連れてくるとは…」

「…………ワンスト様、単刀直入に1つ教えてください…僕を堕天使候補に上げたという話を聞きました!本当ですか!?」


ヴォルゲが叫ぶ、いまだに信じられないと言わんばかりに…。


「ああ、本当だ」


だが帰ってきたのは無慈悲な肯定だった。


「なぜ!?僕は天界に背くことはしていない!この羽がその証拠だ!」


ヴォルゲは純白の羽を広げ証明を示すように叫ぶ。


「確かにおまえは失敗もほとんど無く、中間管理職として円滑に職場を回してくれた、仕事に関して堕天する要素はない」


……ヴォルゲて中間管理職なんだ…。


「ならなぜ!?」

「それはな…貴様、飛べぬ者に恋しているだろう」

「はい!?」


ヴォルゲの声が裏返る、自分とリーダーさんはええ…?と顔を見合わせた、めちゃくちゃ過ぎない?


「お、ぼ、僕が誰にこいしてようがが、関係ないでしょ!?」


完全に狼狽して言葉にボロがでるヴォルゲ…反応が初々しいな…。


「関係ある、天使が飛べぬ者と結ばれるなんて論外だ!天使は天使と結ばれるべきだ!故に貴様を堕天使候補に入れたのだ!」


なんか言ってることめちゃくちゃじゃないか?別に他種族と結ばれてもいいじゃないか…。


「…もしかして老害というやつか?」

「人を指さして老害とは無礼者!」


ふと言葉を漏らしたら罵倒された…指はさしてないんだが…。

なんか腹が立つな…そんな中口を開いたのはリーダーさんだった。


「なあ、ワンスト…一つ聞きたい、刀神ナナサカは何処に捕まえている?」

「ふん、刀神ナナサカなど知らぬ、我が知っているのはアメノカズチ様のみ」


何だろう、嘘をついているようにしか見えない…というか嘘なんだろうな…。


そんなときにふと思った、さっき遊びに使っていた真実の鏡、あれを天使長ワンストに使ったらどうなるんだ?嘘つきに鏡を使ったらどうなるんだ?


今鏡を出している状況ではないのだけど、気になってしまったので真実の鏡を取り出して、天使長ワンストを写してみる。


「え…これって」

「…………羽が黒いな…文字通り」


一緒に見ていたフェルが驚愕して、自分は見たまんまの感想を漏らす。

そこには黒い羽の生えた天使長?がいた…。

疑問形なのはどう見ても堕天使だったからだ。


「な、何だそれは!?」

「おー…見事な堕天使ぷり、魔法的な何か発動していると思っていたけどまさか隠蔽魔法だったとはね、てっきり増援を呼ぶとかだと思っていた」


自分達の持つ鏡を見て狼狽する天使長ワンストと鏡をみて納得するリーダーさん。


「我を堕天使と呼ぶか不敬者!者共出会え!天界に仇なす者だ!」

「アクアクリエイト、アクアコントロール、フリーズ!」


天使長ワンストが叫ぶと同時にリーダーさんが魔法を発動させる!

すると入ってきた扉に水がまとわりついたと思ったら、凍りついた!


「これで増援はこない、壁を壊されない限りはな」

「逆に逃げられなくなったけど、どうするの!?」


リーダーさんの魔法に混乱するヴォルゲ…まあ、どちらにせよ戦闘になったら逃げられないだろうから個人的には増援阻止ナイス!リーダーさん!としかならない。


「フェル支援魔法を頼む!」

「はい!オールアップ!ブレイブハート!」


フェルの補助魔法をかかったのを確認して、自分達は戦闘態勢にはいった!

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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱワンストが堕天してたか。
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