いざ天界へ
次の日、学校が終わって晩ご飯を食べた後、ファンタジーフリーダム内でリーダーさんと合流する…ログインする前に友奈からいいなーという目線を感じたが…もしかしてリーダーさんから話聞いたの?と聞いたら首を縦に降って、私も行きたかったけど今日は他に予定があるからいけないと拗ねていた…。
まあ、天界はナナサカさん以外に行ったことなさそうだし未開の地を行きたいという気持ちはわか……いや、たしかよくよく思い出したら友奈て天使とか好きだったような…。
まあ、今度可能なら天界に連れて行ってあげよう。
リーダーさんと共に地底に行って、ドワーフの街に辿り着く。
「あー可能ならここもかなり調べたいな…ナナサカ後回しにして」
「後回しでいいんですか!?」
「まあ、状況悪くなるかもしれないけど、ナナサカならなんとか出来ると思うからね」
「捕まってるのになんとか出来るとは思わないんですが…」
フェルとリーダーさんの会話を聞きながら、エアデの家に行き、ヴォルゲとエアデと合流する。
「おはようレンナ、賢者」
ヴォルゲが挨拶してくれる、エアデもこんにちはと頭を下げる。
「やあ、妖精…と人間か?なんだ?こうもドワーフ以外の人種がくるとは何が起きているんだ?」
エアデのお父さんも顔を出すが、少し不機嫌な声をしている、お邪魔しているのであいさつする。
「レンナが来たということは賢者も天界に行く準備は整ったんだよな?」
「…ああ、結構な戦いがありそうだから潤沢に回復薬を持ってきた、レンナさんもMP回復薬尽きたら、言ってくれれば渡すからな」
「ありがとう…でも回復はヴォルゲやエアデの方に専念して欲しいな…」
「まあ、そうだな…俺達的にはヴォルゲ、エアデ、フェルが殺られたら実質的に敗北だからな…可能な限り安全に行こうか…」
リーダーさんとの作戦をすり合わせる、作戦と言ってもできる命大事にというアバウトな作戦だが。
「今度こそ行くんだな」
「うん、お父さん行ってきます」
「全く、次も早めに戻ってこい…」
エアデのお父さんに見送られて、地底の転送魔法陣まで移動する。
「それじゃあ早速天界へ…あれ?人間界にしかいけない?」
魔法陣の上で天誘う万年鍵を掲げるが、人間界にしか行けないみたいだ。
「人間界にいけば天界に行けると思う、試してみて欲しい」
「そんな事したら魔力が尽きるんだが…5人移動だけでも魔力がごっそり減るのに…」
「それなら薬飲めばいいだろ?ほらこれあげるから頑張れ」
リーダーさんはそう言ってエリクサーをヴォルゲに渡す…確かに移動してそくMP回復は自分もよくやるな。
「これて最高級品の薬じゃないか!移動で使って良いものじゃないぞ!?」
「量産出来るもんだから気にせずに使ってくれ」
「賢者の懐はどうなっているんだ…わかった…まずは人間界に移動する」
再び天誘う万年鍵を掲げると視界は切り替わり、魔本の図書館に辿り着く。
「駄目だ、鍵に魔力がためきれない、薬飲まないと…」
「ヴォルゲ、天誘う万年鍵を貸してくれ、MP補給する」
「あ、ありがとう…」
薬を飲んでいるヴォルゲの代わりにMPを鍵に注ぐ、するとMPが150減った…つまりヴォルゲのMPは350前後なのかな?
「はい、これで天界に移動できるはずだよ」
「ありがとう…それじゃあ今度こそ天界に!」
天誘う万年鍵を掲げ、視界が真っ白になったと思った瞬間、次に感じたのは浮遊感、足が地について居ない、そんな感じだ。
「え!?」
次に感じたのは落下感、視界が戻る頃には自分が何もない空色の奈落へ落ちていることに気づいた。
「フライ!」
リーダーさんの声と同時に飛べるようになり、飛ぶ!
「あぶな…視界が正常に戻る前に地面に激突しなくて良かった…フライ覚えてて良かった…」
「それ以前にこれ地面とかあるのか?というかエアデは!?」
辺りを見渡すと、エアデをお姫様抱っこしたヴォルゲがいた。
というかヴォルゲの側に壁のように転移用の魔法陣が宙に浮いている。
「大丈夫か?レンナとフェルの妖精2人は言わずもがな、賢者も飛べるてナナサカから聞いてたから問題ないと思っていたんだが…」
「確かに問題ないが…ひとまずそこに浮いている石の上に座ろうか」
リーダーさんの指さした所には浮いた巨石があった、周囲の状況を確認したいので自分達は浮かぶ石の上に乗るのだった。




