最悪な状態!?セカンドクエスト発生
『すまないレンナさん!今大丈夫か!?』
立て続けにメッセージが飛んでくる、リーダーさんからだ。
『ナナサカさんの事ですか?』
『やっぱり知っているか、すまん…天界にいく為の鍵のレシピはナナサカさんに転送してもらって手に入れたんだが…ナナサカが捕まって悪いやつの手に落ちた…』
『嘘…どうやって…』
ナナサカさんは周りから化け物扱いされる程度には強い、それなのに捕まるて…。
『まあ、あいつは弱点が刺さったら捕獲は簡単だろうな…とにかくどういう原理かわからないが、刀神の権能も奪われたぽいな…』
『待って、それって敵はナナサカさんクラスに強くなるの!?』
手がつけられなくなるんじゃん!?
『まあ今は天界へ行くための鍵を作るか修理しないとな…可能なら天使を連れて、魔本の図書館の転移魔法陣があるセーフエリアまで来て欲しい、迎えに行く』
『わかった』
「レンナ!おい、レンナ!さっきから手を動かしてどうしたんだ!?お泊まりどころじゃないて何があったんだ!?」
リーダーさんとのやり取りを終えるとヴォルゲが声をかけてくる、フェルの方を見ると不安そうな顔をしている。
「リーダーさんから連絡が来て、刀神のナナサカさんが何者かに拘束というか捕まったらしい、更に刀神としての権能も奪われたと…」
「「え!?」」
フェルとヴォルゲの声が重なる。
「待ってくれ!神の権能を奪うてただ事じゃないぞ!?大事件じゃないか!?」
「一騎当千出来そうなナナサカさんがやられるて何があったんですか!?というかリーダーさんは無事なんですか!?」
「落ち着いてくれ2人共、確認するためにリーダーさんと合流するぞ!」
「わかった!すまない、どうやら天界の大事みたいなのでお泊りは出来ない、すまないエアデのお父さん!」
「そ、そうなのですか…ならば天使様の抱える大事がなんとかなることを祈っています…」
「あ、ありがとう…」
少し困惑しながらもお礼を言うヴォルゲと共にエアデの家を出ようとする…。
「待って!」
…がエアデが待ったをかけた。
「………アタシも連れて行って欲しい!」
「何を言っているだエアデ!?」
エアデの同行の申し出に怒りの混じった驚きを示すエアデのお父さん。
「何を言っているんだ!戦いが下手なお前がついて行っても足手まといにしかならないだろう!」
「それでも行きたいのお父さん!」
「え、その…どうすれば良いんだ?」
言い争うドワーフ2人に止め方がわからずあたふたするヴォルゲ…こっちもどうすればいいのかわからずにいると眼の前にシステム画面が現れた。
『セカンドクエスト
地天逆転
成功条件
天界の???の撃破
サブ成功条件
エアデを天界に連れて行って生存させる
失敗条件
ヴォルゲ、エアデの死亡
成功報酬
失敗ペナルティ
終末クエスト発生可能性大幅上昇
特記事項
エアデを天界に連れて行っても回復支援くらいしかできず、難易度が上昇する』
セカンドクエスト…成功条件が???の撃破になっているが何を指しているかは分かる、ナナサカさんを捕獲して、刀神の権能を奪った存在だろう。
そしてシステム的にはエアデは足手まといと言われている…なんかイラッと来るな…。
「命の保証は出来ない…それでもいいか?」
エアデにそう告げる、自分の選んだ選択肢はエアデの意思が硬いなら連れて行くだ。
回復支援、しか出来ないから難易度が上がるというナンバークエストにイラッと来たのと、ヴォルゲが連れて行きたそうな顔をしたのと、ないとは思うが勝手についてきてトラブルに巻き込まれたら目も当たらないという理由でこの行動を選択した。
「…命の保証がなくても!」
「エアデ!!………だあー!!天使様、少しだけ私にお時間をいただけないでしょうか!」
「え、ああ…」
エアデの言葉に咆哮してからヴォルゲに話しかけてから何処かにいくエアデのお父さん。
ヴォルゲは勢いに押されただ頷くことしか出来なかった。
エアデのお父さんが戻ってくると、エアデのお父さんの手には地板鍵と防具と思われる物を持っていた。
「エアデ、これを着ていきなさい…今家にあるので一番防御力が高い防具だ」
「それどこで買ったの…というか作ったの?」
「出所なんてどうでもいいだろ、着ていきなさい!」
「わ、わかった…」
エアデは防具を受け取ると着替える、光を纏って一瞬で着替え終わり、服からレザーアーマーを着たエアデになった。
「天使様…どうか娘をよろしくお願いします!」
「え、は、はい!この命に変えてでも守ります!」
深々と天使…ヴォルゲに頭を下げるエアデのお父さんと力強く宣言するヴォルゲ…。
「「なんか嫁入りみたい」です」
フェルと自分の声が重なる。
「何言っているですか!?」
「て、天使様が婿なら……いやでも…」
驚くエアデと悩むエアデのお父さん。
「レンナ、フェル!?あーともかくリーダーというナナサカの相棒に会いに行くんだろう!先に転移魔法陣の所に行くぞ!」
赤面したヴォルゲが家から出ていく…先に行っても鍵壊れてるから転移魔法陣使えないでしょ…そう思いながらヴォルゲを追いかけるのだった。