地底へ転移!
1度皆でフェアリーガーデンから魔本の図書館に移動する。
「ここはどこだ…?」
「ここは魔本の図書館だ、敵とかは居ないエリアだから安心してくれ」
興味深そうに辺りを見渡すヴォルゲに説明する。
「あ、レンナさんこれ餞別のようなものだ、受け取ってくれ」
『リダから暗視薬が20個プレゼントされました』
「あ、俺もこれあげる」
『ナナサカから状態異常回復薬が20個プレゼントされたした』
唐突に2人からプレゼント貰う…。
「どうしたの急に…?こんなに貰ってもお返し出来ないんだが」
「気にするな、年寄りが孫にお小遣いあげる感じだ」
「その言い方だと俺までもが年寄りみたいになるだろナナサカ、お互い同じ年齢だろ!」
「仲いいですね…」
リーダーさんとナナサカさんの相変わらずのやり取りにそんな事をいうフェル。
というかいくつなんだろうか?成人した大人なのは何となくわかるけど…。
「と、そんなことよりヴォルゲの鍵を何とかする方法天界で探してくるね、権能…座標変更」
急に切り替えたようにそう言うと、ナナサカさんは神々しい光に包まれて消えた…。
「なにあれ?戦闘で使えたら強くないか?」
「座標転移は予め決められた所しか移動できないから戦闘では使えないみたいだよ、逃げるのにも使えないみたい、と俺もナナサカのサポートの為に帰る、頑張ってな」
自分の疑問に答えてくれるリーダーさんは杖を構えて呪文を唱える。
「リターン」
次の瞬間ナナサカさんとは違って魔法陣が現れて、その魔法陣がリーダーさんの頭から足までスキャンするように動き…リーダーの体は魔法陣が通った所から消えていき、数秒で綺麗さっぱり居なくなっていた。
「…それじゃあエアデ、地底に移動頼めないかな?」
「え、あ、そうですね!わかりました…」
エアデは急に話しかけられてビックリした様子を見せるが直ぐに気を取り直して、地板鍵を転移魔法陣の上で掲げると視界は真っ白になったと思ったら真っ暗になった。
『レンナは地底に足を踏み入れる者の称号を手に入れました』
眼の前に称号を獲得した事を知らせる画面が現れる、フェアリーガーデンに来た時と同じように称号が獲得できたみたいだ。
「…あれ?着きました?真っ暗ですけど…」
「え?まさか明かりないの?」
後ろを見ると光の輪が浮いていて、その光の輪の光によって、ヴォルゲの顔が薄っすらとみえた。
「え?皆さん見えないんですか?」
エアデが不思議そうに顔を傾げる、もしかして暗視という能力を持っているのか?
「ライト」
もしかしてリーダーさん地底の事知っていて暗視薬という薬持たせたのか!?と思っているとヴォルゲが魔法を使い、辺りを照らす…そこには祭壇のようなところだった。
「ここがエアデの住む街なのか?住処が見当たらないが…」
「ううん、ここは町外れだから住処なんてないよ3人とも案内するね…」
ヴォルゲの質問にエアデは答えると歩き始める。
「ちょっと待ってくれ、街に自分達が入って大丈夫なのか?」
「わかんない…ヴォルゲを連れてきたのも初めてだから…でも鍵を修理してもらったお礼を渡すのにコソコソはしたくないの」
あ、そう言えばナンバークエストの流れで鍵の修理をしたけど、報酬とか考えてなかった!
鍛冶屋としてまだまだだな…そんな事を思っていると男の怒声が聞こえた。
「エアデ!何処に居る!!」
「あ、お父さん」
「エアデ!?無事か!?今までどこ行っていたんだ!?」
自分達の眼の前には現れたのは小柄な男性だった、ヒゲが生えていて手にはハンマー、チェインメイルと思われる鎧を着ていてかなり重装備だ、エアデの言葉的にエアデのお父さんなのだろう。
エアデのお父さんはズカズカとエアデに近付いたかと思ったら胸ぐらを掴んだ!?
「というかその持ってるやつは宝物庫から勝手に持っていったやつか!?どこまで親のメンタルにダメージ与えれば気が済むんだ!」
「ちょっと待ってくれ、やりすぎだ!」
あー無許可で持ち出したのか、擁護しづらい…と思っていると、ヴォルゲが止めに入る。
「なんだ貴様!まさかエアデを誑かし…な!?天使様!?」
ヴォルゲを見て目を見開いて驚愕するエアデのお父さん…あ、そう言えば神官と言っていたな…なんかトラブルになりそうな予感…。