冬イベント、ウィンタースポーツの始まり?
次の日、土曜日で学校はお休みで朝ご飯のご飯をおかわりして、午前中は家の手伝いをした自分は午後からファンタジーフリーダムにログインした。
「こんちにはレンナさん!」
「こんちにはフェル……うん?なんかメール来ている?」
メールを確認するとリーダーさんからだ、一緒に冬のイベントでスキーしないか?という誘いだった…。
「冬イベントて雪山でウィンタースポーツだったけ?」
高田が言うには戦闘はなく、武器は取り出せず、攻撃魔法、スキルは使えなくなると言ってたけ?
まあ、フレンドの誘いだし優先したい用事はない、冬イベントも気になるし行ってみるか。
「レンナさん?どうしたんですかー?ぼーと考え事して…」
「あ、すまん、リーダーさんから冬のイベント…雪山で遊ばないかと誘われたんだ」
「それなら雪山に行くんですね」
フェルはそう言うと耐寒効果が高い小さなラビットローブに着替える。
フェルは完全に乗る気みたいだ、自分はまだ行くと言ってないんだが…まあ行くんだが。
リーダーさんに参加する事を返信すると合流方法が書かれたメッセージが届いた。
まあ、参加する方法といっても過去の季節のイベントに参加する時みたいにユリのマイホームの移動用の魔法陣から冬イベント選択すればいけて、リーダーさんと合流する為の乱数値を入れればいいみたいだ。
ひとまずリーダーさんのメッセージに従って移動する、冬イベントの雪山に移動する前にシステム画面で冬イベントの説明が出てくる。
ざっと読んでみると耐寒耐性が必須なのとNPC…フェルは普通に連れていけるみたいだ。
特に問題ないのでリーダーさんに言われたら乱数値を入れて冬イベントの雪山にワープする。
「寒!?」
眼の前には真っ白な世界が広がって、所々に小屋があるが、耐寒効果を持ってないからガッツリ寒さが肌にしみる。
「あ、キタキタ…てなんで防寒具来てないの?」
話しかけてきたのはリーダーではなく、ナナサカさんだった、もふもふのスキーウェアを着ていて、足にはスノーボードでファンタジー要素がない。
まあ、こういうイベントでファンタジー云々気にしたら負けなのかな?
「あ、ナナサカさんも来たんですね」
「フェル殿も来たのか、この世界だと決闘は出来ないけどレースで勝負出来るからね、リダと数レースしたけど…楽しかった!」
「決闘じゃなくてもいいのか…」
そんな会話をしていたら雪を滑り、リーダーさんも現れた、ナナサカさんとは違いスキー板でストックを持っている、服装は鎧でさわったらメチャクチャ冷たそうだが、多分着ているナナサカさんは防寒されて温かいのだろう。
「あれレンナさん、防寒着着てこなかったのか?」
「こんにちはリーダーさん…想像以上に寒いです」
「…そこの建物で防寒着やスノボやスキー板借りられるから借りてきなよ」
「わかった」
早速言われた小さな小屋である建物に入ると1人のお兄さんが話しかけてきた。
「いらっしゃい!おいおい、そんな格好でここに来たのか、雪だるまになっちまうよ、これを使いな!」
お兄さんがそう言うと眼の前にシステム画面が現れる。
『防寒着を借りました、この防寒着はイベント終了時自動返却されて消滅します』
「あ、ありがとうございます」
システムを操作して防具であるレッド・ガードから着替えると、現れたのは胸ポケットがついた茶色いドゥブリョンカ…ロシアで使われている皮のコートだった。
「…なんかゴワゴワします…」
あ、なにも考えず着替えたけどフェルが胸ポケットにいる状態で着替えちゃった…まあ、問題はないみたいだから一安心。
性能は…僅かな防御力と防寒耐性(大)とまさに冬イベントで最低限やっていける程度の性能しかない。
「その防寒着はサービスだ、スキー板とか借りたいならそこはお金を払ってもらうぜ」
その言葉と共にショップ画面が出てくる。
性能はわからないが値段がスキー板はスキー板で統一されていてスノボも同じ感じなので種類別はあるがそれ以外はデザイン以外は差異はないみたいだ。
「じゃあこの黒いスキー板借ります」
料金は安いので躊躇いなく借りる。
スキーは何度かやったことあるが…それがこの体で何処まで活かせるやら…そう思いつつ、小屋を出るのだった。