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腐れ峠のボス、腐れスライム

ボスが出てくる所までたどり着くと地面が揺れて、地面からゲル状で紫と茶色がまざったスライムが湧き出てくる。


グロテスク感あって、たまに有名なゲームのCMとかで見るような小動物みたいな可愛らしいスライムではない、目に見えてヤバさが伝わるスライムだ、体内に骨とか浮かんでるし…しかも人より大きく自分とユリをまるまる飲み込めそうなくらいのデカさだ。


「あれがボス…TTが嫌がるわけだ、格闘で戦う人からしたら最悪な敵だ」

「気持ち悪いですね…」


「臭い、物理攻撃がほぼ効かない、攻撃を喰らえば基本的に毒、腐れ…ガッツリ喰らえば毒じゃなくて猛毒という状態異常になるひどいボスだよ、攻略法が編み出されるまでは屈指のクソボスと言われてたよ…今でも言われてるけど」


自分、フェル、ユリとそれぞれ感想を言う、そんな中ユリは何かを取り出して、開戦の火蓋を切るように投げ込む!

ピキン!と腐れスライムの体の一部が凍って、スライムがブルブル震える!


「何を投げたの、ユリ?」

「とある錬金術師が作った対腐れスライム用氷結消毒瓶だよ!これで一定時間腐れスライムの攻撃を食らっても毒と腐れ状態になりにくくなるよ!後動きを鈍らせる!」


なんというボス特攻アイテム、というかウランさんが作った訳じゃないのか。


「まあ、ひとまず地門!」


ユリが攻撃を始めた以上、自分も黙って見ているわけには行かない、地門で攻撃を放つが…。

なんか苦しむ様子はない…。


「あーこれアースキー無効?」

「無効というかスライムのコアに当たらなかったからミスだね…」

「コアってどれ??」


骨とか石とか大量に纏っているし、腐れスライムそのものが結構不透明だからコアの居場所なんてわからない。


「火属性で攻撃するのは不味いよな?」

「うん、最初に投げた氷結消毒瓶の効果無くなっちゃうし、腐れスライムに火属性で攻撃したら気化したスライムの体液が辺りに充満して臭いし、3人とも毒と腐れ状態になるよ!」

「相性最悪じゃないか!」


じゃああいつの弱点はなんだ?地面から這い出て来たから雷とか効果なさそうだし、浄化しそうな光属性や凍らせる氷属性じゃないと勝てないのか?


「フェル、氷魔法でどんどん攻撃して!」

「わかりました!エレメントブースト!アイスランス!アイスランス!」


ユリの肩にいたフェルが大量の氷槍で腐れスライムを攻撃して凍結させていく。


「自分はどうすればいいの?」

「お兄ちゃんは前に出てスライムの気を引いて!こいつ遠距離攻撃持ってるから!」


ユリがそういうと同時に、スライムは目に見えて当たったら毒になる液体の塊を飛ばしてくる!


「双地門!」


2つの大地の針で毒液の塊を受け止めるが、完全に相殺しきれずにユリ達に降りかかりそうな所をアースキーを振るって庇う。


「うう、なんか嫌な匂い!鼻がおかしくなりそうだ」

「ファイトエール!」

「オールアップ!」


ファイブの街についたら絶対に武器とかはアルコール消毒や火で消毒しよう、そんな事が頭をよぎる中、2人が補助魔法をかけてくれる。


「サンキュー2人共!でもこのまま氷攻撃だけで勝てるのか?」

「凍らせた後は強力な一撃を加えて粉々に砕けば勝てるけど、それ以外だと凍って動けない所に光属性の攻撃をしまくれば、ダメージを与えていけるよ!」


ユリの言葉に考える…光属性の攻撃スキルは持ってないが、シンクロの効果でアースキーに光属性は宿せるはずだが…正直言ってドロドロのスライムに向かってアースキーを突き刺したくない…。


「ゲートレーザーで一気に吹き飛ばすしか無いかな?」


フェルと自分が妖精氷門と妖精火門を同時使用したら発動する極太レーザー攻撃、あれならば凍った腐れスライムの全てをぶち抜いて腐れスライムを倒すことが出来るだろう。


そんな考えをしているとふと一つの事が頭を過る、今の自分は妖精火門だけじゃなくて妖精地門も使える、妖精火門じゃなくて妖精地門で合体技を放ったらどうなるのだろうか?


こんな土壇場で試すべきではないが、今はユリもいる、仮に失敗してもリカバリーは可能なはずだ。


「地門!ユリ、ちょっと凍らせた後試したい大技があるんだけど、試していいか?」


「いいよ!失敗してもリカバリーはするから任せて!」


スライムに牽制攻撃をしつつ、ユリに聞くと、ユリは即答しながらも再び瓶を腐れのスライムに投げてぶつけるユリ…。


魔法じゃなくてアイテムばかり使っているが予算とか大丈夫なのだろうか?


フェルは何度も氷槍を作り出しては腐れスライムにぶつけていく、合間にユリから貰ったMP回復薬を飲んで回復している。


そんな中飛んでくる攻撃を回避していると、ピキン!と腐れスライムは完全に凍って、身動きが取れなくなった!


「フェル、いくよ!」

「わかりました!」

「ハイパーエール!」


ユリの応援スキルが響く中、素早い速度でフェルが自分の側まで飛んでくる、ネージュフラワーを構えて、何をするかはわかっているみたいだ。


アースキーを地面に突き刺す。


「「妖精」」

「地門!」「氷門!」


自分達の声がシンクロする、すると腐れスライムの頭上に妖精氷門の魔法陣が現れた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 嫌なボスですねー。
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