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アルカナのデメリットと腐れの鎧

「なあ、なんか割れるような音聞こえたけど、なんかあったか?」

「え、音は聞こえなかったけど…異常は………あるね…お兄ちゃんの毒と腐れが解除されてない」


言われて自分のHPバーを確認していると、じわじわと減ったり回復したりしている…リジェネレートと毒が同時作用しているのだろう、そして毒の方が優勢と…。


「あー…成る程、アルカナカードのデメリット効果だ…すまん、何回かリフレッシュエール使って欲しい」

「リフレッシュエール!………リフレッシュエール!」


一度使うがまたパキンと割れる音が鳴り響き、もう一度使うと自分の状態異常は消えた。


「…もしかして確率で回復スキルや魔法が無効化されるの?結構重いデメリットじゃない…」

「一応回復アイテムとフェルの魔法、同性の回復魔法には影響がないから基本的にはデメリット感じる事はないんだけどな…」

「ともかくお兄ちゃんはこれ持ってて、少ないけど腐れの状態異常を治す薬、フェルの状態異常は私が治すから薬はお兄ちゃんが使ってね」


ユリから腐れ治しという薬を3つ受け取る、可能な限り腐れ状態にならないように気をつけようと決意を固めた。


「それで目的の物はドロップ出来た?」

「ううん、出なかった…お兄ちゃんは?」

「なにも入手できてないな、レア物なのか?」

「そこそこレア物だね…しかもここは不人気なダンジョンだからプレイヤーのお店でも売ってないの」


どうやらもう少し腐れの鎧を殴り倒す必要があるみたいだ。

再び探索し始めて何度か腐れの鎧を撃破するが…エンカウント率が低い、まあ1体1体がそこそこ強いから纏めて来られるときついが。


「一応穢れの結晶玉を1つ拾ったけど…」


自分の手の上には布と布の上には素手で触りたくない紫のドロドロした結晶玉が置いてある、長時間持ちたくないので、電子にしてアイテム一覧に放り込む。


「出来ればあと2つ欲しいな…」

「どんなふうに使うですか?」


「アクセサリーの強化に使うの、複数の状態異常に耐性ある装備持ってるからそこには穢れの結晶玉を追加して穢れの状態異常に耐性を得られるようにするのよ、完全耐性は得られないけどかなり確率が落ちるから欲しいの」


フェルの質問に答えるユリ、成る程状態異常対策で欲しいのか。


「あとアイドルやっている身としては穢れの状態異常は極力受けたくないの…ここに居るとわからないけど、穢れの状態異常て悪臭放ってしまうからアイドル殺しなのよ…」


「うーん、それはきついな…というか鼻の感覚わかんなくなってきた…ここ誰も通りたがらないのはなんとなくわかってきた…所でこの先ボスだよな?明らかに広いし…」


指さした所は露骨に毒沼が広い箇所があり、今までの経験則だとボスが出て来そう、そう思えてくる所があった。


「ボスも穢れの結晶玉て落とすのか?」

「ボスは超低確率で穢れたグローブを落とすという情報と高確率で穢れたボムという攻撃アイテムを落とすよ」


穢れたボム…なんか臭そうで使いたくないな。


「ナナサカが言うにはPKが嫌がらせでたまに使うアイテムらしい当たらなくても臭いから嫌いと言ってたよ…」


たまに穢れたボムを投げつけられるナナサカさん…ちょっとかわいそうだ…代わりに相手は三枚おろしにされてそうだけど。


「それでどうする?ボスに行く?それとももう少し穢れの鎧を倒すか?」

「お兄ちゃんとフェルが嫌じゃなければもう少し穢れの鎧を倒していきたい…いい?」


「自分は問題ない、フェルは?」

「私もまだまだ戦えます!」


こうして来た道を戻り始め、腐れの鎧を探しては討伐をする。


腐れの鎧は基本的に素手で攻撃してくるが、中には鈍器で攻撃してくる者がいた、しかもカウンターを多用してくるのが中々にキツかった。


鈍器も素手も攻撃力はそこまで高くないが、吹き飛ばされて毒沼に転がされて何度も状態異常になり、ユリから貰った腐れ状態を治す薬も全部使い、ユリに何度もリフレッシュエールという状態異常回復のスキルを使ってもらい治してもらった。


あと腐れの鎧討伐の途中でユリにフェルを預かってもらった…自分が吹き飛ぶとフェルまで毒沼にかかるからな…。


その結果、どうにか穢れの結晶玉を集めることが出来た…もう毒沼塗れでボス倒さずに帰りたいという気持ちが出て来たが、ファイブの街に必要が出た時にここを通らずにワープで済ましたいので、帰りたいという気持ちを抑えて、自分達はボスの元へ向かった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 確かに女子には嫌がられてそうですね。
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