お金稼ぎは質?数?
「お金稼ぎて、どうするの?」
「地魂の遺跡で大量に手に入れた、ゴーレムのコアを売ろうと考えてるけど、これを加工して高い物作れたりしないか?」
そう言って、ゴーレムのコアを出して、ユリに見せる。
どうせなら、大量にコアより高い何かを作って、売りまくりたい。
「うーん、多分武器の材料に使えると思うけど、レシピある?」
「シャベルと指輪とローブのレシピならあるけど」
「…シャベルを武器にしてるプレイヤーは殆ど居ないから、シャベルを作るのは良くないね、仮に武器のレシピがあったとしても、ゴーレムのコアだけじゃ作れないし…他の素材が少ないならシンプルに10個位残して、残りは売ったほうが良いと思うよ?」
むう、加工して売るのは難しいか…。
「それにお兄ちゃんはたくさん作って、数で稼ごうと考えてるけど、武器で稼ぐとしたら、数より質のワンオフ品の方がいいと思うよ、お兄ちゃんフェルと協力すれば、いい武器は作れるだろうけど、たくさん作るとなるとフェルに負担になるよ」
「あー…そうか、フェルの負担考えてなかった…」
もしかしたら一人で作ったらかなり性能が落ちるのかな?
「なあ、ユリ…仮にレンフェルソードを売る場合、いくら位の値段になるかな?」
「妹以外に発動する呪い付きだから、あんまり高くは売れないよ?」
あ、呪いの事忘れてた。
「じゃあ呪いがなかった場合は?」
「あの性能で呪いなしなら…25万から35万くらいかな?お金の価値はかなり変動しやすいから、なんとも言えないけど、因みにマイホーム購入費用が100万だね」
「高いのか安いのか、イマイチわかんないな…」
多分高いんだろうが…なんとも言えない、レンフェルソードの材料費がわからないのも、正確な値段感覚が掴めない原因だ。
「依頼されて装備を作るパターンは上手く交渉しないと、かなり安く買い叩かれてしまうし、お兄ちゃん現状のレベルだと、脱初心者くらいにしか見れないから難しい……あ!」
ピコーンとユリの頭に電球が現れて光る…現実では見る事ができない現象だ、ゲーム的だが、そういう表現をリアルで見ると、なんとも言えない気分だ。
「そうだ、オークション機能を使いましょう!」
「なにそれ?」
「次の街で開放される機能だよ!ある程度の武器の質は必要だけど、お兄ちゃんの腕なら問題ないし、機能自体は今のお兄ちゃんは使えないけど、私が代理で持っていけば問題ないよ!」
なるほど、オークション機能…それは使えそうだな、ここはユリに頼ろうか。
「なら人気な武器種と、その武器を作るレシピがほしいな…」
「それならあるよ、人気の武器種の刀と杖のレシピ持ってるよ!あげてもいいけど、オークション代理込みでオークションの利益の一部のもらってもいいよね?」
「いいよ、代行する以上、利益の分配は当然だし」
ユリからレシピをもらう。
さて、どんな杖と刀を作ろうかな…?
と言ってもある素材は鉄と多少の銀、大量のゴーレムのコア…そしてそこそこの数のゴーレムの破損ボディだな、これでなにが作れるのやら?