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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
様々な秋の一幕
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聞き込み

デスロードの聞き込みをしてみたのだが…自分は色々と甘く見積もりすぎていた。


「あれ!?もしかしてあの鍛冶屋レンナさん!?」

「え、まじ!?」

「うわ、かわいいキャラクターだ、NPCじゃないよな…」


あれよあれよと囲まれてしまう。

名前はオプションで設定すればみれるからともかく、あの鍛冶屋てまるでどこかで聞いたことがあるみたいだ…。


「え、え!?ああの」


思った以上に囲まれて、小さいせいで身長差によって圧を感じて怯んでしまう。

だが怯んでいる場合じゃない、注目をあつめているなら情報を集めるチャンスだ!


「えっと、すまない!実は今デスロードという悪いチームに狙われてて、デスロードのトップを探しているんだ、誰か知らないですか!」


うまく言えた感じはしない、でもデスロードのトップには一撃殴りたい…でも聞くべき、知るべき情報はもっと別にあるだろ…。


「え、ブラッドスキンを探しているのか!?」

「止めといたほうがいいとおもうよ、あいつ人海戦術が得意で部下が多いし…一人で戦う相手じゃないよ」

「チームゼロオーダーの工房借りられる関係ならそこのおえらいさんにお願いして守ってもらったほうが良いよ」


周りの反応は否定的な意見が多い…だが新規の情報も出てきた、デスロードのボスの名前はブラッドスキンで人を使った人海戦術が得意な人か…サポートも出来そうだしPKしている人を纏めているならば戦闘力も高いだろう…遭遇できたとしても簡単に殴れそうになさそうだな…。


「あの、僕知っています…最新のデスロードが屯している所を…」


沢山の声が聞こえる中、気になる言葉が聞こえる、声のする方を見るとそこにはパーカーを着ていて、フードを被った青年だった、見た目がかなり現代的だし、フードで顔がよく見えない。


「どこなんだ?」

「風の渓谷の終盤あたり、どこかは自分で探して欲しい…」

「風の渓谷…たしかツー街からスリー街に行く為に必要なダンジョンだったな…」


始めての時は結構無謀な状態で挑んでアッシュルさんに助けてもらったっけ…。


どうしてそこに屯しているかはわからないが調べてみる価値はある。


「教えてくれてありがとう」

「こっちデスロードに殺られた恨みを僅かに晴らしただけ…」


あ、この人もデスロードに倒された被害者なのか…そう思っていると、パーカーでフードを被った青年はあっという間に人混みに紛れて何処かに行ってしまった。


「え、風の渓谷にいる可能性があるのか」

「初心者狩りか?やだな…みっともない」

「街の行き来に必須な風の渓谷で集まっているとか悪質だな…誰か倒してくれないかな」


そんな人々の会話を聞きつつ、帰りますと一言行って人混みから離れて、ユリのマイホームに帰宅する。


「フェル、留守番して欲しい…ちょっと風の渓谷を調べてくる」

「待ってください!私も行きますよ!」


留守番を提案するが拒否される。


「いや、今回はリーダーさんやナナサカさんも手を焼くオールモスキートやアダマグマと比べて別ベクトルで危険な奴らだ…狡猾な罠に嵌ったり、数の暴力で攻められたら不屈があってもあっさりやられる場合がある…そうなってしまったら、フェルがどんな目に会うかわからないから、安全なここで留守番して欲しい」


ちらりとフレンドの一覧を確認する、アッシュルさんに以外はログアウト状態だ。

ナナサカさんは刀神の影響でフレンドになれないからログインしてるかわからない…。

フェルを連れて行くなら同行者が欲しいのだが…アッシュルさんは採取で忙しいし…。


「それでも行きます!」


だがフェルの決意は硬い…本来なら行くのを延期して自分とフェル以外のパーティメンバーを追加していくべきだ…。


だが今行かないというと、フェルは自分が我儘言ったせいで風の渓谷に行くことをやめてしまったと思ってほしくない…。


「わかった…一緒に来てほしい、でも安全第1だ」


「はい、行きましょう!」


まあ、ナナサカさんから貰った刀神の呼符があるし、最悪の事態は防げるだろう、そう思いお金や装備以外で失われて困るものをユリのマイホームにある倉庫にしまい、自分達は風の渓谷へ向かうのだった。

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[一言] そんな自ら虎穴に飛び込むようなことして平気かい…?
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