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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
様々な秋の一幕
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口に叩き込め、全力の攻撃を!

墓地キラーに至近距離まで近づいた自分は墓地キラーの胴体にアースキーと火光を叩き込む!


「ファイトエール!」


その攻撃に合わせてくれてリオアが自分を強化してくれる!

ザクザクと数度刺したり斬ったりしていたら無視できなくなったのか、咆哮を発して魔法陣を展開する。


「リオア、口の中へ攻撃出来る!?」

「出来る!毒薬を食べなさい!よし、毒った!」


こっちは至近距離過ぎて口の中に攻撃を叩き込めないのでリオアに言ったら、毒薬を投げたみたいだ。


毒薬を確認する暇はなく、足下に魔法陣が展開されたので素早く移動しようとしたが、片足だけ大地を操作して生じる打ち上げ攻撃に巻き込まれた結果、吹き飛ばされまではいかなかったがすごい勢いで転ばされて、全力で後頭部を強打した!


「ぐぅ!?」


HPバーが一気に9割持っていかれる、クリティカルダメージを貰ってしまったのか、頭という人の急所だからダメージが増大されたのか、しっかりとした防具を着てないからかわからないが、ピンチなのは間違いない。


「リジェネレート…」


後頭部のダメージの影響か、視界がチカチカと点滅する中なんとかシンクロの効果でフェルの魔法を使用、じわじわと回復し始める。


「お兄ちゃん、早めに回復して、アピール!」


リオアが叫ぶと同時に墓地キラーは自分にトドメを刺すこと無くリオアに狙いを定める。


もしかしてさっきのアピールという言葉はスキルで惹きつけてくれたのか…ひとまずHP回復薬を飲み、HPを回復させる。


ダメ元でMP回復薬を取り出して飲もうとしたがアルカナの効果でMP回復不能とシステム画面がでた。

素早くMP回復薬をしまい、リオアの方を見ると、リオアは土の槍の雨を凌ぎながらゾンビやスケルトンから逃げていた。


「リオアこっちへ!」

「わかった!なにか考えがあるんだね、ハイパーエール!」


リオアが自分を強化しながらも墓地キラーやゾンビ、スケルトンを引き連れてくる、墓地キラーからなんか緑色の泡が出ているんだが、あれはもしかして毒状態なのか?


いや、そんなことより次咆哮をしてきたらこっちが攻撃してやる!言いこと思いつかいたからな!


「双地門!」


墓地キラーが移動をやめて、大口をあけて魔法陣を展開する為の咆哮をする時にアースキーを地面に刺して双地門を使い、MPを使用後すぐにアースキーを手放して一歩踏み出した。


地面に突き刺したアースキーはMPを使った分の役目を果たすように、2つの大地の針を生み出す、1つは墓地キラーの近くに斜めの針を…もう1つはたった今一歩踏み出して踏んでいる地面だ。


大地の針は自分の足を貫く事無く、まるで射出装置のように自分を打ち出し、自分の体は空に放たれる。


体はもう一本の斜めに生み出された大地の針をまで飛ばされてなんとか針の上に着地する、我ながら曲芸じみている。

まだ墓地キラーは大口を開けている。


「そこだぁ!!」


ブンブンと何度も火光を振るい、MPを使い切る勢いで連続で火の斬撃波を放つ。


火の斬撃波は墓地キラーの口内をずたずたにして、大ダメージを与える!


「ついでに傷口に壊毒!」


リオアの言葉と同時に墓地キラーの口に何かが放り込まれたと思ったら、墓地キラーがめちゃくちゃに暴れ始める。


暴れまわる体に接触しそうになったが、リオアが後ろから引っ張ってくれたお陰で暴れまわる巨体に吹き飛ばされずにすんだ。


「ありがとう、助かった…」

「お兄ちゃん、ナイス連撃だったよ」


次の瞬間ズズン!と墓地キラーは倒れて、赤いエフェクトになった消えた。

それに連動してか、リオアを狙いまくっていたゾンビやスケルトンも消えていった。


『アルカナクエストをクリアしました、アルカナポイントを獲得しました。』


クリア表示と共にMP倍加や戦闘中MP回復不可能の状態異常…いや縛りが解除される。


「つ、疲れたダンジョン入ってからずっと動きっぱなしだったな…」

「ヘイト常時マックスがこんなきついものだとな思わなかったわ…ソロの時とあんまり変わらないかなと思ってたらまさか遠くの敵すら引き付けちゃうとは…」


自分もリオアもかなり疲弊してしまった、自分はひとまずアースキーを回収してアースキーを杖代わりにする。


コメントをちらりとみると、自分達の戦いを称賛するコメントが多く見れた。


「皆も応援ありがとうねー!」


リオアは疲れながらも笑顔でカメラに手を振る。

一応自分も手を振る。


『凄かったよ2人共ー!』

『この兄妹運動神経とんでもないな…』

『というか兄は本当に鍛冶屋なの?魔法剣士みたい』


運動神経はそれなりにあるつもりだが、曲芸みたい動きが出来るのはゲームのステータス補正が大きいはずだ…?

まあ、地門を移動に使ったのは土壇場の考えでちょっと自画自賛したくなるくらいには上手く言ったが。


「お兄ちゃん、帰るまでがクエストだよ、MP回復したら街に帰って、タロットの館でアルカナポイント使って、買い物して今日の配信はおしまいだよ」


「アルカナポイントてクエストクリア時に貰ったやつか…わかった帰ろうか」


MP回復薬を取り出して飲み始める、するとMPは回復し始める、気分は夏場で喉が乾いた時にキンキンに冷えた炭酸ジュースを飲んだくらいに体に爽快な気分が突き抜ける。


「なんかMP回復薬が美味しく感じる…」

「たまにいるらしいねMP尽きた状態でMP回復薬飲むと美味しく感じる人」

「そうなのか!?」


そんな言葉を交わしながら自分達は帰路につくのだった、流石にアルカナの効果が切れた以上、戦闘はあんまり起きずに帰ることが出来た…疲れた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 味が感じるのを現実でも体験してみたいですね。
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