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鍛冶屋の息子、MMORPGにはまる  作者: リーフランス
図書館の奥底にあるナンバークエスト
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アストロ火山秘密研究所

「これ地面コンクリートか?天井には灯りの代わりに光る魔法陣と…あと熱さのペナルティが無くなってるな…」


地面や天井を調べながら秘密研究所の中を調べていく。

研究所は空調が聞いているのか、熱ダメージを受けなかった。


通路は長い一直線で、突き当りに三角のマークの上に赤いビックリマークが書かれた、大型トラックが通過できそうな位に大きなドアがある、多分最深部への扉だと思われる、研究所自体はそんな大きくないのかな?


横には大量のドアが並んでいる。

カードキーがあれば最深部まで一直線なのかな?


もし赤色のカードキーがなければきっと大量のドアの先を虱潰しに探索して赤色のカードを探す事にはなるのかな?


「さてどうするか…」


真っ先に最深部へ行って、万が一封印から開放されたアダマグマがいたら確実にやばい為、特殊レシピのやつを作らない限りは、最深部に行かないほうがいいだろう…。


ひとまず入口近くにあった普通のドアを調べると鍵がかかっておらず、ガチャリと開いたので、ドアの先に進むと、そこには何処かの事務所みたいなテーブルデスクが複数並んだ部屋だった。


ホコリ臭いが、入ると同時に天井にある魔法陣が輝いて部屋を照らす。


テーブルデスクを調べてみると英語や日本語など様々な言語の書類があった、日本語で書かれた書類で特に目に入ったのは、税云々の書類だ。


ファンタジーな世界でも税からは逃れられないのか…。


「なんで言語統一していないんだ?2カ国ならともかく4カ国くらいないか?」


1番に思った疑問を口にする、一つの国の言語を覚えるのすら難易度が高いのに複数の国の言語の書類があるのはなんでだろう?そもそもこの世界、国とかそういうのもあったけ?


街しか見たことがない…いや、封印されてたという事はかなり年月が立っているはずだ、現にデスクテーブルはホコリ被っているし…。


そう考えると昔は国があったけど滅んだとか?

世界観の知識殆ど入れてないし、なんか興味がないせいか忘れてしまう為、自分は考えるのをやめた。


こういうのはリーダーさんに見せるべきだ、多分あの人からめっちゃ食いついてきそうだ…。


事務室のような部屋から出て、他の部屋に入る。


中は資料室と思われる位に多量の棚と隙間なく詰め込まれた資料があった。


調べてたら時間もかかるし、理解出来るとは思えないのでスルーして他の部屋の探索をする。


「ここは掃除用具があるだけか…隣は…二段ベッドが4つ…仮眠室か?というか火山地帯だから中々帰れない環境なのかな…なんかやだな…」


あの資料室の資料量と研究所という所からして求められるのは高度な技術だ、明らかに高い給金が発生しそうだが、火山地帯で仮眠室がある事からして研究所に籠もる羽目になり、なかなかお金を使う機会はなさそうだ…。


「ブラック臭を感じる…」


そんな事を口にしつつ、更に研究所を探索する。


「ここは倉庫か?なんか焦げ臭い…いや薬品の匂いか…?」


倉庫と思われる部屋を調べてみる。

薬瓶棚(劇薬)、予備雑貨棚と綺麗に分けられていて、見やすい。


「劇薬薬品棚は…見ての通り毒薬ばかりだな、あと爆薬…回復薬品は別においてあるのか?」


鑑定眼で毒薬や爆薬を識別してから、辺りを見渡すと反対側に薬品(医療用)と書かれた棚があった…しかし回復薬(医療用)の棚には薬瓶が1本もなかった。


「先に来たプレイヤーが取っていったとかじゃないよな?」


リーダーさんすら知らない所、可能性はゼロではないが…それなら毒薬や爆薬も持っていってる可能性が高い、毒薬も爆薬も戦闘補助の武器として使えるからな、使わないなら売ればいいし。


「なにかあったのかな?いやアダマグマでなんかあったんだよな」


倉庫に血溜まりでもあれば色々と察せれるが倉庫はホコリを被っていること以外は変な所は見当たらない、少なくとも今まで見た部屋で戦闘とかが起きた形成はなかった。


「うーん、劇薬は持っていけば金になるけど…ちょっと置いていこう」


もはや誰の所有物ではないはずだが、なんか泥棒している気分になってしまったので倉庫の品には手を付けず、他の部屋を探索する。


「ここは…金属加工室?」


そこには金属で出来た大量の腕や足が並んでいた、鑑定眼でなにかわからないか見てみる。


『不完全なアダマグマのパーツ

マグマに耐えれるように作られる予定だった金属パーツ、しかしこの腕はマグマに耐えれない。』


なるほどアダマグマの失敗パーツ…デカい、腕一つで成人男性並の大きさだ…。


アダマグマ…人の手で作られて、暴走して封印されてたのかな?


過去の遺物とんでもないな…そう思っていると、時間がお昼時をしめす。


「やば、そろそろログアウトしないとご飯時に間に合わない…」


えっと、いつもフェルがいるからユリのマイホームでログアウトしてたけど、今はフェルが居ない…。

試しにログアウトボタンを押してみると、システム画面が現われる。


『外でログアウト時は10分の間、体が無防備になります、その間攻撃されなければ無事にログアウト出来ます、ログイン時にはログアウトした場所に現れます』


ログアウトの無防備の間に攻撃された場合は死亡し、ランダムで持っている所持品を落としてしまうと書いてある。


死亡した場合、再ログイン時にユリのマイホームに戻されるみたいだ。


…………この研究所の仮眠室で布団に包まってログアウトすれば問題ないかな?入口も自分が通ったら、閉まってロックされたし…。


そう考えて、先程見つけた仮眠室に移動してホコリだらけのベットに横になり、ログアウトを試みた。


…ご飯食べたらすぐに戻ってこよう、そう思いながら、自分は現実に帰るのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 死に戻りの前フリですかね?
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