リーダーさんの最先端情報
『リーダーさん、唐突ですまないが、アダマグマとアルターミラー、アメノカズチという名前に心当たりがありますか?』
リーダーさんにメッセージを送るとすぐに返事が帰ってきた。
『アルターミラーとアメノカズチは知っているがアダマグマは知らない、なんだ?俺の知っている限りではこの3つの名前に関連性はないはずだが…詳しく話を聞きたいし、長文打つの面倒だし、工房で集まらないか?』
『工房に向かうのに少し時間かかるけどいい?』
『問題ない、今日は休みだし、のんびりとこのゲームのテーブルゲームで遊ぼうとしてただけだしな、待ってるぞ』
リーダーさんとのメッセージのやり取りを終える。
「フェル、工房に戻るけどいいよね?」
「はい、お母さんとは何時でも会えますし問題ないです!」
フェルの返事を聞いてから駆け足で自分達は工房に向かった。
「やあ、レンナさん、フェル、急に3つの名前を聞くなんて、何があったんだ?」
チームゼロオーダーの工房にたどり着くと、リーダーさんが紅茶を飲みながら出迎えてくれた。
「あーその名前の敵が倒されているか確認したくて…リーダーさんなら知っているかなと思ってね」
「………まあ、この情報ならタダでいいか、既に終わった物語だしな」
終わった物語…既にアルターミラーとアメノカズチは倒されていそうだな…。
「えーと、もしかしてアメノカズチはナナサカさん、アルターミラーはリーダーさんが倒してたりしてる?」
「半分当たりで半分外れだ、アメノカズチはナナサカが倒したが、アルターミラーは全く別のプレイヤーの手によって倒されている、レンナさんの知り合いではないはずだ」
やっぱりアメノカズチはナナサカさんに倒されていたのか。
「もしかしてナナサカさんが刀神になったのってアメノカズチを倒したからなのか?」
「ああ、そのとおりだ…というか誰から聞いたんだ?アメノカズチはともかくアルターミラーはレンナさんが知るには半年前位に古い情報なんだが…?」
質問されたので、ナンバークエストで聞いたことを話す。
するとリーダーさんは苦笑いを浮かべた。
「相変わらずナンバークエストの事に関しては口が軽いな…情報収集のナンバークエストだったら俺に一部の経験値持っていかれるぞ?」
「そうなったらそうなったで別に構わない、リーダーさんの力を借りてるから、そうなっても文句はない」
というか現状ナンバークエストは発生してないので問題はないはずだ?
「まあ、とりあえずアスロト火山というダンジョンに関しては知っているぞ、フォー街のから結構歩いた先にある火山何だが…もしも行くならフェルは置いていった方が良いぞ」
「どうしてですか!?」
「あそこは熱さで継続ダメージを受ける、そしてフェルは火や熱さに弱いし、なによりあそこは万が一落ちたら即死のマグマがあって、はっきり言って、死に覚えが必要なスポットが要所要所あるんだ…だからフェルはお留守番させたほうがいい、俺も敵の攻撃に吹き飛ばされて、数回マグマに落ちたからな」
フェルの言葉に結構強めに言ってくるリーダーさん、それだけ危険なのがよく分かる。
というか魔法で空飛びそうなリーダーさんでもマグマに落ちるとか、かなり危険なエリアなんだろう。
「わかりました、お留守番してます…」
しょぼんと悲しげな声を出すフェル…なんとか連れていきたいが、フェルの命がかかっているのでそう簡単に大丈夫、行こう!とは言えない…。
「………まだ午前の時間はあるか…レンナさん、午後もファンタジーフリーダムをやるのか?」
「え、やるけどどうしたの?」
「提案なんだが、午前中はレンナさん1人でアストロ火山に行って、午後は俺と一緒にアストロ火山にいかないか?俺と一緒ならフェルも連れて行っても問題ないはずだ、耐熱の魔法で守れる」
リーダーさんがありがたい提案をしてきた、戦力的には最上位だし、リーダーさんがいれば万が一自分が死んだとしても、フェルを必ず守り通してくれる。
「何で最初はレンナさんだけなんですか?最初からリーダーさんが先行してくれないんですか?」
フェルが疑問をリーダーさんにぶつける。
「最初はレンナさんが敵やフィールド状況に慣れる為だ、最初から俺が手助けしてたら、レンナさんの力つかないし、油断してフェルもろともマグマに落ちたら、誰も幸せになれないだろ?」
ごもっともな意見だ、リーダーさんとユリ、そしてナナサカさんも頼れば力を貸してくれるだろう。
だけど強力すぎるので、力を借り過ぎたら、技術的に弱くなって、フェルを守れなくなる可能性が出てくる、それは避けたい。
「それに俺は秘密研究所の場所を知らないんだ、もしかしたらレンナじゃないと見つけられない可能性がある、だから小さな鍛冶の意思というやつに場所を聞いて、先行して見つけて欲しい」
「わかった、それじゃあ早速鍛冶の意思に色々と報告してくるのと、火山に行ってくる」
「その間フェルはどうする?また俺から魔法を教わるか?」
「教えてくれるなら教えてください!リーダー先生!」
自分の胸ポケットから出てきて、やる気を示すフェル。
「ああ任せろ、火山だから水系の魔法がいいかな…」
「それじゃあフェルの事よろしくお願いします」
リーダーさんにフェルを預けてから自分は再び魔本の図書館に向かった。




